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インタビュー

すくすくと成長してきたおさかな図鑑

 

『GO TO THE FUTURE』 BabeStar(2007)

音源リリース前にも関わらず、札幌のカレッジ・チャートやラジオで健闘した“三日月サンセット”“白波トップウォーター”を含む初作。ダンス・ミュージックの要素は控えめに、アコギやピアノを活かしたオーソドックスな歌ものロックの色が濃い。だがメロディーの良さはすでに輝いていた。

『NIGHT FISHING』 BabeStar(2008)

メロディーの良さはそのままに、ギターやベース、シンセなどのフレーズがよりミニマルになって、方向性が定まってきたことが窺えるセカンド・アルバム。エレクトロなインストを入れるなど、作品全体の構成もスムーズだ。その後のツアーやフェス出演などで知名度は全国区に。

“セントレイ” BabeStar(2008)

ロック・バンドとして4つ打ちを肉体化することに成功し、祝祭感溢れるサウンドと昂揚感のある明るいメロディーが爆発した会心の表題曲を含む初のシングル。対照的に、その後のアルバムに別ヴァージョンが収録された“Ame(A)”と“もどかしい日々”はダークで内省的なエレクトロックの世界。

『シンシロ』 ビクター(2009)

山口の掲げる〈ロックとダンスの融合〉という大号令の元、メンバー全員の音楽的個性を解放した覚醒のサード・アルバム。音の粒の輝きやビートの強さ、構成の緻密さ、どれを取っても前作から飛躍的な成長を遂げている。本作の制作直前に、メンバー全員が札幌を離れて東京へと拠点を移した。

“アルクアラウンド” ビクター(2010)

『シンシロ』で得たサカナクション流ダンス・ロックの基本形に、思い切り切なくキャッチーな旋律をぶつけた大ヒット・シングル。カップリング“スプーンと汗”はアコースティック・エレクトロニカの美しい小品で、rei harakamiによる“ネイティブダンサー”のリミックスは夢見るよう。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年03月23日 19:40

更新: 2010年03月23日 19:42

ソース: bounce 319号 (2010年3月25日発行)

ディスクガイド/宮本英夫