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インタビュー

安室奈美恵(2)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年12月16日 18:00

ソース: 『bounce』 317号(2009/12/25)

文/猪又 孝

未来へ繋がる流れ

 本作のフレッシュさは新顔の彼らが担い、T.Kura&michicoとNao'ymtは安室サウンドのルネッサンスをより高次元で追求。T.Kura&michicoのアイデアでラップ・グループのDOBERMAN INCを起用したというアッパー・チューン“FIRST TIMER”は、複数のフックを1曲に組み合わせたようなマジカル・ポップ。DOBERMAN INCの超高速ラップも抜群の味付けになっている。

 「これは他の曲のレコーディング中にmichicoさんとKuraさんが聴かせてくれたトラックで。アルバムで最後に録った曲で、ジャケットのコンセプトなどをmichicoさんに伝えて作って頂いたので、タイトル曲といえばタイトル曲かもしれないですね」。

 さらにNao'ymtによる“Defend Love”は、シングル曲“Dr.”の続編というイメージで作られたミュージック・ビデオのアイデアが先にあって制作されたというスペイシーなナンバー。T.Kura曲もそうだが、本作でこの2人が作った曲は、R&B/ヒップホップに始まり、ポップス、ロック、ハウス、果てはクラシックまで、ありとあらゆるサウンドが混合されていて完全にジャンル分け不能、別次元のJ-Popとなっている。しかも、この曲のミュージック・ビデオでは、アニメ「機動戦士ガンダム」とのコラボが実現。曲のテーマも〈戦争反対〉とスケールが大きい。

 「争いからは何も生まれませんよ、ということですね。〈ガンダム〉自体、大きいメッセージを持った物語だから、ちゃんと深いメッセージを持った曲にしたいなって思っていて。映像もかなり真面目に作っていて、観ると感動すると思います」。

 歌詞も曲調も振り幅がある本作を作り終えてみて、彼女は「『STYLE』に似てる印象がある」と言う。なるほど、『STYLE』はSUITE CHIC後1発目のアルバムで、これから安室奈美恵として何をしていくか?というリスタート感が強い作品だった。

 「今回は『STYLE』の時と似た緊張感はありますね。〈初めて感〉が満載だから、みんなどんな反応をしてくれるんだろう?って。聴きやすいなって思う人も、進化したなって感じてくれる人もいるだろうし。『PLAY』と『BEST FICTION』っていう濃い作品が続いた後ですからね。そうやって評価が分かれる時もあれば、そうじゃない時もあるけれど、私の場合は、作品の最終段階がライヴなので。最終的にツアーで皆さんの心を掴めれば、アルバムもOKだったんだろうし、ライヴもOKだったんだろうし、ってことになるのかなって。で、そのすべてが2010年以降の流れに繋がってくると思ってるんですよね」。

 『STYLE』の時には不安に苛まれながらも自分のやりたいフィールドに飛び込み、そのスタイルを突き通して、結果、『BEST FICTION』で多くの人々の心を掴んだ安室奈美恵。「今回も自信は作っていると言えますから」と胸を張る彼女の眼差しの先にはきっと眩い未来像が見えているはずだ。『PAST < FUTURE』に並んでいるのは、彼女が求める次代のポップスの片鱗たち。王者の挑戦はいつだって僕たちをワクワクさせてくれる。

▼安室奈美恵の近作を紹介。

▼『Past<Future』参加アーティストの作品を一部紹介。

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