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インタビュー

Elephant Man(2)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年08月09日 17:00

更新: 2007年08月09日 18:30

ソース: 『bounce』 289号(2007/7/25)

文/池城 美菜子

世界中に存在を知らせたいんだ

 野性的なイメージが強いエレファント・マンだが、実は周りを観察して戦略を立てるインテリジェンスの持ち主だ。今回、驚いたのがパトワと普通の英語を器用に使い分けていたこと。

「ジャマイカで〈カッコつけて喋りやがって〉とか言う人はいるけど、気にしている場合じゃないから。俺がわかりやすく喋るのは結果的に俺たちの音楽に貢献していると思う。アメリカやアフリカではちらっとパトワを挿んで、基本的には通じる言葉で話すよ」と言いつつ、「まぁ、人間の五感は同じだから、最終的には言葉が全然通じなくても俺の音楽の良さは伝わってるけど。この間行ったコスタリカも英語がわからないのに、すっげぇ盛り上がったよ。そうそう、あそこはショーン・ポールみたいな顔のヤツがいっぱいいてさ、客席で本人を見かけて〈ショーン!〉って探しに行ったんだけど、見失ったんだ(笑)」って、ギャグも絶好調のエリーさん。

 東海岸でビジネスを学ぶ一方、サウスではリル・ジョンを筆頭にイン・ヤン・トゥインズ、デヴィッド・バナーらに呼ばれて、バウンシーなヒップホップと波動を合わせる活動も盛んにしてきた。

「サウスに行くたびにクレイジーなことになるよ。俺もリル・ジョンもハッピーな音楽を作っているのは同じで、ダンスの仕方も似ているし、アーティストのエネルギーの出し方も近い。サウスのノリはダンスホールと同じだと思う」。

 そのリル・ジョンが作った“Wave Ya Rag”は、西インドの生活風景を熟知した内容で、日本でも特有のタオル旋風が起こるのが目に浮かぶ。自分の最新作『Good Girl Gone Bad』ではカリブのカラーを削ぎ落としたリアーナも、“Throw Your Hands Up”で血中レゲエ濃度の高さを見せている。エリーも「彼女はバルバドスの出身でお互いのフレイヴァーを理解しているからやりやすいね。今回もいい声を出してくれたよ」と太鼓判を押す。

 世界を旅したエリーだが、メジャーになる前から人気があった日本には特別の思い入れがあるそう。

「今度はいままでレゲエ・アーティストが行ったことのないような小さい街にも行きたい。会場がどんなに小さくても関係ない。日本人はすごくレゲエを愛してくれているし、清潔だし、女性はきれいだし、食べ物も美味しいし、何しろダンスホールを100%サポートしてくれているからお返ししたいんだ」と泣かせる発言。和食がOKというのは初耳だったので、どのメニューが好きなのか確認したところ、「フライド・チキン、フライド・ライス……」って、それ、チャイニーズですけど! 「ごめん、ごめん」と照れ笑いしながら、「でも、日本のファンが好きなダンスホールはきちんと把握しているから」。

 最後に、エレファント・マンのミッションを確認した。

「ダンスホールを極限までレプリゼントすること。毎分毎秒努力して、不可能を可能にしていくのが俺だ。やり方も礼儀も正しくしてダンスホールを伝えていくのが大事だね。俺らにはその覚悟があるし、ジャマイカ人は執念深いんだ。必要なものは手に入れるし、みんなに聴かせたいヴァイブスは確実に届ける。レゲエは小さな島から生まれた音楽だけど、広く聴かれているし、このまま世界中に存在を知らせたいんだ」。
▼『Let's Get Physical』に参加したアーティストの作品を紹介。

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