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インタビュー

dj KENTARO(2)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年03月08日 15:00

更新: 2007年03月08日 19:23

ソース: 『bounce』 284号(2007/2/25)

文/池田 義昭

NO WALL BETWEEN THE MUSIC!

 音楽を自由に楽しんできたからこそ自然に出てきた彼の音楽への思いは、みずからの行動が生み出した信念であり、やがてそれは言葉として具現化され、現在の彼のスローガンになった。

「世界大会に行ってみたら、バトルの前は威嚇しているのに、バトルが終わったらお互いに認め合っていて。音楽で繋がれるじゃないけど、世界に壁はないよと思って。(その時のバトル・スタイルは)昔からいろんなジャンルの奴とパーティーをやったりしていた流れもあったんだけど、バトルで〈それ〉を出そうと思ってたんですよ」。

 ここでいう〈それ〉とは、〈NO WALL BETWEEN THE MUSIC〉という彼のスローガンと通じるものであり、もちろん今作にも反映されている。

「ヒップホップはいろんな音楽要素を引っ張ってくるという側面もある。それ以外にも俺はいろんなクラブ・ミュージックが好きだし、そういうクラブ・ミュージック同士に共通点も感じるから。例えばドラムンベースとヒップホップにしてもBPMは違うけど、ノリとかグルーヴ、現場ではMCが煽ってDJが対応してみたいな感じはいっしょだと思う。(今回のアルバムは)ビートには制限を作らない、漠然とだけどコンセプトは〈NO LIMIT〉というのだけ決めて、それで作っていったら自然とこういう作品が出来ていって」。

「自分の音楽性に合う」と思ったニンジャ・チューンからリリースされる今作は、彼の発言どおり、ヒップホップをベースにしながらも、レゲエ、ドラムンベース、ブレイクビーツといったさまざまなビートの要素が散りばめられている。しかし、それは闇雲にジャンルレス/クロスオーヴァーといったものを意識したからではなく、〈自分らしさ〉を出した結果に他ならない。

「(dj KENTAROらしさというものは)ある意味自分に正直に、ありのままを嘘なく出すというか、自分の生活をそのまま音にすること。〈俺の音楽ライフはこうですよ〉って感じで、普段聴いてるものや俺の好みを出せれば、俺の中ではリアルかなって。ヒップホップの進むべき道というのもあるのかもしれないけど、それを考えずにまず〈俺のライフ〉を出すことを考えましたね」。

 四季を意識して作られたという全体の流れのなかで、あえて全編をノンストップではなく、時折間を意識した繋ぎを披露し、そして多彩な〈顔馴染み〉のゲスト陣が参加した自身初のオリジナル・アルバムは、『ENTER』と名付けられた。

「まずは初心を忘れずという意味も大きいし、ファースト・アルバムだし、新しいところに入っていくという意味も込めていて。それに、〈エン〉っていう言葉が好きなんですよ。サークルの意味の〈円〉。サークルってループしてるじゃないですか? 四季は巡るし、このアルバムも巡るようにずっと聴いてほしいから。それもあって(アルバムの)いちばん最初と最後の音がいっしょだったり」。

 憧れていた側から、憧れられる側へと立場は変化し、世界一のバトルDJからアーティストとして新たなる一歩も踏み出した。そんな彼がこの先にめざすこととは?

「自分の曲をヴァイナルにして、それでDJをするということを考えていて。自分の曲でジャグリングしたり、その曲を生でリミックスするような感じがしたいですね。今後は曲も作って、それを持ってDJもしていくというのを続けていきたい。それぞれの活動が相互に刺激を与え合うだろうし、それもまたループだと思うから」。
▼dj KENTAROの作品を紹介。

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