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インタビュー

チンギーを見い出したDTP=ディスタービング・ザ・ピースの動きも激しくなってきたぞ!!

SHAWNNA
 DTPの紅一点、ショウナことラショウナ・ガイ。リュダクリスの全米デビュー曲“What's Your Fantasy”(2000年)にも登場する古参メンバーだが、実はシカゴの女性ラップ・デュオ=インフェイマス・シンジケートの片割れとして99年にデビュー済みだった。その後はマライア・キャリー、メソッド・マンらの楽曲に参加しつつ、このたび待望のファースト・アルバム『Worth The Weight』をリリース。鼻っ柱の強いタイトなライミングを炸裂させ、ビーニ・マン&ミス・シングやミッシー・エリオットを迎え撃ったり、同郷のカニエ・ウェストと共にシカゴをレペゼンしたり、MCライト使いの曲で女性MCとしての在り方を明確に見せたりした多彩な逸品だ。ちなみにシカゴ出身でガイ姓……そう、同地のブルース・レジェンド、バディ・ガイの愛娘なんです。(出嶌孝次)

I-20
 周辺人材ばかりを起用したり、一元的な地域性ばかりを押し出すようなアーティストは多いが、I-20のアルバムにその方法論は当てはまらない。リュダクリスやチンギーの諸作に参加し、重量感のある声ながらも丁寧に繋ぐようなライミングで存在感をアピールしてきた彼だが、初のソロ・アルバム『Self Explanatory』を聴けば、いかに柔軟でスキルのあるラッパーかわかるはずだ。フージーズやナズのプロデュースでも知られるサラーム・レミや、スキーといった意外なプロデューサーも起用。南部人脈の参加もあるが、そこに偏重することのない高質なトラック群と、適応力の高さを証明するラップの実力は、余計な先入観を払拭させるに十分な説得力がある。(高橋荒太郎)

LUDACRIS
 誰かしらのアルバムを聴いていると毎月出会う……と言ってもいいぐらい、R&B/ヒップホップ作品ではエリア不問で膨大な客演量を誇るリュダクリス。もちろんDTPのボスだ。やや薄かった日本での認知も、2003年作『Chicken-N-Beer』からのスーパー連打“Stand Up”“Splash Waterfall”のフロア・ヒットもあってついに定着した。映画「ワイルド・スピード×2」(そのサントラ『2 Fast 2 Furious』もヒット!)に続く映画出演も待たれるなか、早くも年内にはニュー・アルバムが登場するとの噂……。(出嶌孝次)

LIL' FATE, TITY BOI, JAY CEE...
 もちろん、まだアルバム・デビューしていないDTPメンバーにも注目だ。高い声で言葉数を詰め込む変則フロウを披露したかと思えば区切りの良いライムを強調するフロウを聴かせたり、ビート上を縦横無尽に駆け回る実力者、リル・フェイト。また、パンチのある発声で一語一語を強調してリスナーの耳を惹きつけるティティ・ボーイ。さらにはクルーとしてのアルバム『Golden Grain』などでスクラッチを担当し、ライヴDJも務めるジェイ・シー。そして、メンバーというよりも頭脳的な役割を担って軍団を統括するシャカ・ズールーも重要(チンギーを見い出したのも彼だ)。DTPは個々の素材の良さが活かされることで成立している、優れた人材の集合体なのだ。(高橋荒太郎)

▼ディスタービング・ザ・ピース印の作品

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年11月04日 12:00

更新: 2004年11月11日 18:11

ソース: 『bounce』 259号(2004/10/25)

文/bounce編集部

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