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インタビュー

SPANK HAPPYと連なる、前頭葉も刺激するダンス・ミュージックたち

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年08月29日 16:00

更新: 2003年02月10日 13:09

ソース: 『bounce』 235号(2002/8/25)

文/駒井憲嗣

 映画「アメリカン・サイコ」よろしく80年代の意匠を見事にカリカチュアしてみせる『Computer House of Mode』の次にかけるCDといったら? 策士トレヴァー・ホーンをバックにゲイ・ディスコ的スタイルを誇示したフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、スパンクがタイトルを引用した“French Kiss”のヒット以降インナースペースに没頭していくリル・ルイス&ザ・ワールド、そしてニュー・オーダーを挙げておきたい。イアン・カーティスの死を歌った“Blue Monday”が薄っぺらいエレクトロなトラックの上で歌われることのアンビヴァレンス。ストック・エイトケン・ウォーターマンのキンキーなプロダクションでデビューしたカイリー・ミノーグが最近“Blue Monday”まんま使いのリミックスを披露しているのは偶然!? そして彼女の80年代のスタイルを2000年代に甦らせたのがTommy february6。あえて人工的な音づくりにすることで、刹那的なポップスを提唱する。そういえばYMOのシニカルなユーモアのセンスとプラスティック感覚というのは、エキゾティシズムを標榜していた細野晴臣が、無機質な声質の高橋幸宏とアカデミックな坂本龍一をグループに誘った時点で決定していたのかもしれない。ゴダールからの執拗な引用ではYMOそしてスパンクに負けていないのがピチカート・ファイヴだが、思えば『女性上位時代』というタイトルはそのままSPANK HAPPYのコンセプトのようだ(菊地は小西康陽へのリスペクトを惜しまない)。ピチカートの解散を受けるようにしてメジャー・デビューしたSPANK HAPPYのサウンドは〈仏作って魂入れ〉過ぎなくらい前頭葉を刺激してやまない。ちなみにセカンド・シングル“ANGELIC”の帯には、〈世界で一番踊れないダンス〉と書かれているが、踊れそうで踊れない、踊れなさそうで踊れるこの感覚こそが、SPANK HAPPYの魅力である。


YMO『YELLOW MAGIC ORCHESTRA』(アルファ)

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