波多野睦美、大萩康司 『時 Die Zeit』 2025年11月26日発売

「プラテーロとわたし」全曲録音から6年
充実のアンサンブルが響く 新たな地平
CD
■作品詳細
波多野睦美(メゾソプラノ)と大萩康司(ギター)は、初共演から十数年にわたりアンサンブルとレパートリーを深めてきました。
「プラテーロとわたし」全曲録音から6年を経て、円熟の響きが新たな地平を切り拓きます。声とギターによる親密な対話が、深い余韻とともに心に語りかけます。
ダウランドの3曲は、メランコリーに満ちた英国リュート歌曲の精華。 シューベルトの「アヴェ・マリア」は、祈りの旋律が心に響きます。 ブリテン編曲の古謡は、素朴で詩的なイングランドの風景を描きます。 ファリャの民謡集は、スペイン各地の色彩豊かな歌を集めた名作。 ブローウェルの愛の歌集は、詩と音楽が織りなす情熱の三篇。 キューバの子守唄は、懐かしさと優しさに満ちたギターソロ。 高橋悠治による「時」は、若きシューベルトの詩に寄り添う静かな瞑想です。
声とギターが織りなす、時代を越えた歌の風景がここに広がります。
※日本語帯解説・歌詞対訳付
(SONNET)
■収録曲
1. 甘い愛が誘っている(ダウランド)
Come again: Sweet love doth now invite (John Dowland)
2. 流れよ涙(ダウランド)
Flow my tears (John Dowland)
3. 落ち着かない思い(ダウランド)
Unquiet thoughts (John Dowland)
4. アヴェ・マリア「エレンの歌 3」(シューベルト)
Ave Maria “Ellens Gesang 3” op.52-6, D.839 (Franz Schubert)
5. 恋人にりんごをあげよう(イギリス民謡/ブリテン編曲)
I will give my love an apple (British folksong / arr: Benjamin Britten)
6~12.「7つのスペイン民謡」(ファリャ)
Siete Canciones Populares Españolas(Manuel de Falla)
[ムーア人の布地 El Paño moruno /ムルシア地方のセギディージャ Seguidilla murciana/アストゥリア地方の歌 Asturiana /ホタ Jota/子守歌 Nana /歌 Canción /ポロ Polo]
13~15.「愛の歌集」(ブローウェル)
Canciones Amatorias(Leo Brouwer)
[きみに道をしめそう Yo he de enseñarte el camino /歌のなかの歌 El Cantar de los Cantares/7月のある日のバラード Balada de un día Julio]
16.キューバの子守唄(グレネ/ブローウェル編曲)
Berseuse~Canción de cuna(Eliseo Grenet / arr: Leo Brouwer)*guitar solo
17. 時(高橋悠治)
Die Zeit(Yuji Takahashi)
【演奏】
波多野睦美(メゾソプラノ)
大萩康司(ギター)
【録音】
2025年4月28-30日 浦安音楽ホール(千葉)
企画・制作:Office SONNET
波多野睦美(メゾソプラノ)Mutsumi Hatano, mezzo soprano
英国ロンドンのトリニティ音楽大学声楽専攻科修了。イギリス・ルネサンスのリュートソング、バロックの宗教作品、受難曲、オラトリオのソリストなど古楽の分野で活動を開始。寺神戸亮、鈴木雅明、C.ホグウッド指揮他の多くのバロックオーケストラと共演。オペラではモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」皇后オッターヴィア、パーセル「ダイドーとエネアス」女王ダイドーなどを演じる。現代の音楽では、間宮芳生作品のアメリカでの世界初演、オペラ「ポポイ」、サイトウキネンフェスティバル武満徹メモリアルコンサート、水戸芸術館「高橋悠治の肖像」、サントリーホール「作曲家の個展2013権代敦彦」他に出演。
2005年から「歌曲の変容」と題したシリーズを王子ホールで行い、古楽から現代にいたるボーダーレスなプログラムを開拓し続けている。放送では「NHKニューイヤーオペラコンサート」「BSクラシック倶楽部」「題名のない音楽会」「おんがく交差点」等に出演。古楽器との共演による「イタリア歌曲集」「悲しみよとどまれ」など数多くの名盤の他、高橋悠治(作曲/ピアノ)とのソングブック「ねむれない夜」、シューベルト「冬の旅」、栃尾克樹(バリトン・サクソフォーン)とのトリオによる「風ぐるま」、大萩康司(ギター)との「コーリング・ユー」「プラテーロとわたし」(朗読/歌)、北村聡(バンドネオン)との「想いの届く日」など CD作品多数。詩画集「プラテーロとわたし」(銅版画:山本容子)がある。
大萩康司(ギター)Yasuji Ohagi, guitar
パリのエコール・ノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院で学ぶ。1998年ハバナ国際ギター・コンクール第2位、併せて審査員特別賞「レオ・ブローウェル賞」受賞。その後イタリアのキジアーナ音楽院でオスカー・ギリアに師事し、4年連続最優秀ディプロマを取得。ギターを萩原博、中野義久、福田進一、キャレル・アルムス、アルベルト・ポンセ、オリヴィエ・シャッサンに、ソルフェージュを山田順之介、リュート、テオルボ、バロック・ギターをエリック・ベロックに、室内楽をラスロ・アダディに師事。
近年では2019年に井上道義指揮/ NHK交響楽団と《アランフェス協奏曲》を演奏し好評を博したほか、ラ・フォル・ジュルネTOKYO、セイジ・オザワ松本フェスティバル、霧島国際音楽祭、宮崎国際音楽祭等の代表的な音楽祭に定期的に招かれている。また、モスクワ、コロンビア、キューバ、台湾等での国際フェスティバルにもソリストおよびマスタークラス講師として招かれている。NHK「ららら♪クラシック」「クラシック倶楽部」、MBS「情熱大陸」、テレビ朝日「題名のない音楽会」等メディアへの出演多数。第6回ホテルオークラ音楽賞、第18回出光音楽賞受賞。現在、洗足学園音楽大学、大阪音楽大学各客員教授。デビュー以来、20枚を越えるCD、2枚のDVDをリリース。2020年にはC=テデスコの傑作「プラテーロとわたし」全 28曲を波多野睦美の朗読で録音。
使用楽器:SO KIMISHIMA Model SOL 2022年

カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2025年10月31日 16:30