注目アイテム詳細

NY在住のSupremeテクニカルデザイナーが語る!自分を大切にしながら生きるために身につけたい思考術

BookTopicks

ストレスフルな現代社会では、自分の心の状態をつい軽視しがちになる。“自分らしさ”を大切にして心地よくサバイブしていく方法を身につけたいなら、今回紹介する書籍「ニューヨークとファッションの世界で学んだ 『ありのままを好きになる』自信の磨き方」が大いに参考になるだろう。

●耐えがたい理不尽には“感情の言語化”で挑む

本書の著者は、ファッションブランド「Supreme」でテクニカルデザイナーを10年務めるあっち。アメリカ・ニューヨークに20年以上在住していて、YouTubeでは現地のリアルなライフスタイルや時事ネタについて取り上げたコンテンツも発信している。

もともと英会話スクールに通ったり、アメリカの大学に留学したりといった経験はあった彼女だが、アメリカのファッション業界に飛び込んだばかりの頃はまだ自分の英語力に自信がなかったという。

そんななか、ファッションブランド「キャサリン・マランドリーノ」で働きはじめたあっち。とあるショーに向けて皆が仕事に追われていた際、ひとりのアメリカ人同僚がまともに作業せずフロア内をぶらぶらしていることに気づいた。そしてしまいには、あっちの話す英語の間違いを笑いのネタにしてきたのだ。

悔しくて、情けなくて、恥ずかしくて、本当に腹が立ちました。けれどその場では、何も聞こえないフリをして、作業を続けていました。自宅に帰り、私はあまりの悔しさから、当時まだ遠距離恋愛中だったボーイフレンドに電話でこの出来事を話しました。 (※注)

ボーイフレンドと話していると、彼女の中にあった怒りや悔しさなどの感情が整理され、「なぜ傷ついたのか」をうまく言語化することができたという。翌日に同僚へありのままの言葉を伝えた際には、素直な謝罪の言葉ももらえた。

このときの経験から私は、感情を言語化して伝えることの効果を実感しました。言葉にして伝えることで、自分の尊厳を守れたようにも感じました。

理不尽な事態に遭遇したとき、まずは自分の感情を言語化すること。そして、それを相手にしっかりと伝えること。これが、理不尽さと戦う大きな武器になるのだと思います。 (※注)

●「ブレない自分軸がある人は、結果的に強い」

自分らしく振る舞えるようになるには、“自分軸”を保つことが必要だろう。そしてその自分軸を大切にする生き方は、職場でも実践することが重要だと著者のあっちは語る。

私が最初に働いていたキャサリン・マランドリーノでは、22時過ぎまで残業をするのが当たり前でした。

しかし、私がやめてしばらく経った頃、新しく入った若いスタッフが「なぜ18時以降も働かなきゃいけないの?」と疑問を口にし、残業を拒否し、定時で帰宅していることを耳にしました。 (※注)

このときあっちは、“Set your own standards or someone else will set them for you.”という言葉を思い浮かべる。

意訳すると「他人の価値観に振り回されず、自分軸で行動することが大切」といったニュアンスでしょうか。

自分のスタンダードを持つことは、自分の人生の舵を自分で取ること。たとえそれが少数派の選択であっても、ブレない自分軸がある人は、結果的に強い。 (※注)

自分の価値観を周囲に委ねず、必要なときに「NO」と言える準備をしておくことは、“自分のための人生”への近道なのかもしれない。

●“思い込み”が成功への第一歩

一流デザイナーやカリスマ経営者たちが集まるニューヨークで暮らしている、あっち。さまざまな人と出会ってきた彼女曰く、多くの成功者たちに共通する特徴のひとつが「“自分にもできる”と思い込む力の強さ」だという。

思い込む力は、絶大です。

いったんそう決めたら、あとはその自分にふさわしい行動をとるだけ。どこまでもシンプルです。裏を返せば、できるかどうかを悩んでいる間に、どんどん行動して前に進み続けているのです。 (※注)

もちろん謙虚さや学ぶ姿勢も重要だが、「自分にはできない」とはなから自分自身に制限をかけてしまえば大きな成功は掴めない。

謙虚でありながら、リミッターを外す。一見、相反するように見える2つの要素は、これからの時代を生き抜くための大事なバランスだと感じています。 (※注)

QOLやワークライフバランスといった概念が重視される昨今。心から自分らしい生き方を求めるなら、本書をぜひ手に取ってみてはいかがだろうか。

注)あっち「ニューヨークとファッションの世界で学んだ 「ありのままを好きになる」自信の磨き方」より引用

towerbooks

セブン-イレブン受け取りサービス

タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年10月25日 21:00