【追悼】ガブリエル・フェルツ 指揮者 54歳
ドイツ期待の指揮者としてドルトムント市の音楽監督、キール市立劇場の音楽総監督を歴任し着実にキャリアを積んでいたガブリエル・フェルツ氏(1971~2025)が8月29日、エッセン大学病院で急逝しました。54歳の若さでした。謹んでご冥福をお祈りいたします。
フェルツ氏は1971年6月17日、東ベルリン生まれ。ハンス・アイスラー音楽大学で学び、リューベック市劇場、ブレーメン劇場のカペルマイスター、アルテンブルク・ゲラ市の管弦楽団および歌劇場の音楽総監督、シュトゥットガルト・フィルの首席指揮者、シュトゥットガルト市の音楽総監督、バーゼル歌劇場の首席客演指揮者という錚々たるポジションを歴任。2013/2014シーズンから2024/2025シーズンまでドルトムント市の音楽監督を務め、2017/2018シーズンからベオグラード・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を兼任。2024/2025シーズンからキール市立劇場の音楽総監督に就任。CDでもシュトゥットガルト時代の2007年から始まったマーラー/交響曲シリーズは、ドイツのみならず日本でも大きな注目を集めました。「揺るぎない情熱と並外れた音楽性を持つ指揮者」(キール劇場芸術監督ダニエル・カラセック)と呼ばれた期待のマエストロの急逝は、ドイツ音楽界に大きな衝撃を与えています。
(タワーレコード)