全国のタワーレコード音楽大好き店長が選ぶ「2025年上半期ベスト・ディスク」【マスターズチョイス】Vol.①

全国のタワーレコード音楽大好き店長が選ぶ「マスターズチョイス」より、各店長による2025年上半期ベスト・ディスクを選出!今聴き逃し厳禁の名盤たちです!
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深い喪失感と痛みを伴いさらに成長した傑作
Little Simz『Lotus』
Infloとの決別により、Miles Clinton Jamesを迎えて制作された6作目。多くの傑作を共に生み出したInfloと決別した喪失感が全編に漂うが、負の感情を隠さず制作された本作の楽曲はどれも素晴らしく、圧倒的実力を持つ彼女の底力を感じる傑作。彼女のルーツに迫るアフリカン・ジャズな⑧や美しい➉⑫など、特に後半の流れが最高過ぎ!
京都店:藤瀬雅文
次世代のブラジル音楽シーンを担う注目の若手マルチ奏者!
Nyron Higor『Nyron Higor』
ブラジル・マセイオ出身の若手作曲家/マルチ奏者=ナイロン・イーゴルが、同郷の盟友であるブルーノ・ベルリ、バタ-タ・ボーイ(この2人のマセイオのビーチでの出会い方もまた素敵)を共同プロデュースに迎えた世界デビュー盤。ブラジル北東部の伝統的な音楽(ノルデスチ)~黄金期のMPBを踏襲し、温もりある電子音が混ざるローファイなサウンドは、全10曲で約24分とコンパクトながら美しく纏まった珠玉の一枚。その土地でしか出せない音があるのだと痛感した①に魅了され、肩肘張らない3人の関係性により生み出された本作を聴く度に、マセイオの雰囲気を実際に感じてみたくなります。
名古屋パルコ店:加藤信喜
ノラ・ジョーンズ以来の衝撃デビュー作
Maya Delilah『The Long Way Round』
ノラ・ジョーンズのデビューは、ブルー・ノートの新たな歴史を作ったとも言える傑作ですが、その衝撃を彷彿とさせる新たな才能が現れました!R&Bやソウルが基調にありながら、ブルース、カントリーなどの要素も盛り込んだ多彩な12曲は、どれも飾らない等身大な感じが絶妙で長く愛聴できる1枚になりそう。動画を観てもらえれば一目瞭然ですが、そのギターテクも一流です!
福岡パルコ店:頴原亮一
抜け出すことが出来ない圧倒的な美しさ
Eliana Glass『E』
オーストラリア生まれでNYを拠点に活動するS.S.W/ピアニスト、Eliana Glassのデビュー・アルバム。深く愁いを帯びたヴォーカルがピアノとウッド・ベース、シンプルで即興性の高い実験的なサウンドに溶け込み音響的な深みを響かる。その歌声は夜闇に滲む月明かりのようにノスタルジックで幽玄。官能的なミニマリズム、淡く儚い美しさ、強烈な個性を放つ傑作。
神戸店:寺本将巳
UKの8人組音楽集団による年間ベスト級の傑作!
caroline『caroline 2』
UKの名門レーベル〈Rough Trade〉からキャロラインの3年ぶりとなる2ndアルバム。キャロライン・ポラチェックをフィーチャーした先行シングル「Tell me I never knew that」も話題。複雑に折り重なった音像、静から動へのダイナミズム、生楽器による即興とポストロック的なプロダクション、難解ではありつつもフォーキーでどこか耳障りよく美しい音楽。3つ楽器の異なるリズムが交差する①の冒頭から鳥肌モノです!
町田店:岩谷隼人
NIRVANAの「NEVERMIND」を彷彿させる1枚
Scowl『ARE WE ALL ANGELS』
Bright EyesやMitskiを擁するレーベルDEAD OCEANSが放つ"刺客"、ベイエリアで話題のハードコアバンドSCOWLの2ndアルバム。1stの毒々しさ、刺々しさにPOP要素が加わり、バンドの音世界が格段に広がった作品。まるでNIRVANAの「NEVERMIND」を彷彿させる、バンドにとってターニングポイントとなるであろう1枚!
横浜ビブレ店:田中達也
全国のタワレコ音楽大好きマスターが厳選した〈マスターズチョイス〉はこちら
タグ : マスターズチョイス
掲載: 2025年07月18日 12:00