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Nils Frahm(ニルス・フラーム)|ポスト・クラシカル界の偉才による2021年最新アルバム『Old Friends New Friends』

タグ : ポスト・クラシカル

掲載: 2021年12月02日 12:34

Nils Frahm(ニルス・フラーム)『Old Friends New Friends』

ドイツ/ベルリンを拠点に活動するピアニストでありポスト・クラシカル界の偉才であるNils Frahm。彼の最新アルバムはCD2枚組からなる『OLD FRIENDS NEW FRIENDS』だ。コロナ禍のパンデミックの最中に自身の膨大な音楽アーカイヴを整理したことから生まれた本作は、Frahmが2009年から2021年の間に録音された23のソロ・ピアノ曲によって構成されている。ここに収録された楽曲のほとんどは未発表のもので、これまでの彼のアルバムやプロジェクトから何らかの理由により外されたものだという。新作ではなく、また単なるコンピレーションとも趣が異なる本作は、Frahm曰く「私の音楽的な考え方や演奏方法のすべてを解剖した」作品だそう。

数多の選択肢から絞り込まれたものを集めた『OLD FRIENDS NEW FRIENDS』ではあるが、アルバムのハイライトを上げるのはなかなかに難しい。CD2枚、約80分にも及ぶ本作には、外から遠く聞こえる大雨の音にFrahmが作り出すきらきらとした音の波紋が結びつき流れるような旋律を奏でる「Rain Take」や、彼のペダルワークが繊細なメロディを覆い隠してしまいそうなほど密やかなサティ風の「Wedding Walzer」、思いがけず感動的な「Then Patterns」、絶妙に優美な「Acting」、そして救いと輝きに満ちた「The Chords Broken Down」といった楽曲が収録されている。いずれもアウトテイクとは俄かに信じがたい出来栄えの作品だが、この指摘についてFrahm自身は次のように説明している。

「アルバムに収録されない曲は、最も大胆で勇気のある曲であることが多いのだよ」

また本作をリリースすることを決めたもう1つの理由に“ボーナス・トラックなどのコンテンツが求められる時代に自身のレガシーを守りたかった“こともあったとFrahmは語る。「脳やハード・ドライヴの特性に、どうしても色々なことを忘れてしまうというものがある。それに私が忘れてしまったものを他の誰かが探そうと私の持ち物を見ることも嫌だと思う。死ぬ前に全部燃やそうとするだろうが、ここにあるのは私が世に出したいと思った作品だ。だからこれは、Nils Frahmのオリジナル作品であって、残り物を誰かがキュレーションした作品とは違うんだ」

絞り込まれた楽曲の中には10年前のものから2年前のものまで含まれており、それぞれ異なるピアノで演奏されている。今まで上手くまとめることが出来なかった楽曲をこうして一つの作品としてまとめ上げたことをFrahmは誇らしく思うと語る。

「まるで花瓶に無造作に花を挿した後に、すごく上手く活けることができたと気づいたような感じだ」

さらにこれらの楽曲をようやく世に送り出すことが出来たことについてこう表現している。「子供が23歳になってようやく家を出た時に“しまった、これは何年も前に出来たことじゃないか”って気づくようなものだね」

12年間取り組んできて、ようやく十分な素材が揃い完成した稀有なアルバム――それが本作『OLD FRIENDS NEW FRIENDS』かも知れない。

輸入盤CD


輸入盤LP


【収録曲】
01. 4:33 (A TRIBUTE TO JOHN CAGE)
02. LATE
03. BERDUXE
04. RAIN TAKE
05. TODO NADA
06. WEDDINGER WALZER
07. IN THE MAKING
08. FURTHER IN THE MAKING
09. ALL NUMBERS END
10. THE IDEA MACHINE
11. THEN PATTERNS
12. CORN
13. NEW FRIEND
14. NILS HAS A NEW PIANO
15. ACTING
16. AS A REMINDER
17. ICED WOOD
18. STRICKLEITER
19. THE CHORDS
20. THE CHORDS BROKEN DOWN
21. FORGETMENOT
22. RESTIVE
23. OLD FRIEND