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「シティ・ソウル(City Soul)ディスクガイド」掲載作品から小渕晃氏の書き下ろしコメントでオススメCDをご紹介 第1回(定期更新:全7回)

タグ : AOR City Soul

掲載: 2018年07月13日 12:00

City Soul

『シティ・ソウル ディスクガイド』
~シティ・ポップと楽しむ ソウル、AOR&ブルー・アイド・ソウル~

「80sリヴァイヴァル~ブギー/ディスコ・ブーム」と、「国内のシティ・ポップ人気とも関連する、世界的なクロスオーヴァー・ポップス人気の高まり」。『シティ・ソウル ディスクガイド』は、いまの音楽シーンにおけるこの二大潮流を踏まえ、1970年代~2010年代のソウル、AOR&ブルー・アイド・ソウルの名盤およそ600枚をあらためて紹介するディスクガイド本です。「シティ・ソウル」を、クロスオーヴァーな洗練されたポップ・ミュージックで、ヒップホップ以降も通じるある種のグルーヴを備えた作品とゆるやかに定義。音色とBPM(テンポ)にこだわって、いま聴いて心地いいと感じる名曲/名盤をセレクトしています。

『シティ・ソウル ディスクガイド』
(DU BOOKS刊)

・編著者
小渕 晃(元bmr編集長)

・著者
梶本 聡(ベイビー・レコーズ)
駒木野 稔(diskunion / Kissing Fish Records)
関 美彦(SUNDAY GIRLS)
高木 壮太(CAT BOYS / 井の頭レンジャーズ etc.)
高橋 一(思い出野郎Aチーム)
林 剛(R&Bジャーナリスト)
福田 直木(BLUE PEPPERS)

・インタヴュー・ゲスト
冨田 恵一(冨田ラボ)
クニモンド瀧口(流線形)
DJ JIN(RHYMESTER / breakthrough)
G.RINA

 

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入手可能な作品の中からオススメCDをご紹介。
コメントは小渕晃氏の書き下ろしで、読めるのはタワーレコードだけ!

【Part1 1970 - 1974】

文/小渕 晃

 

大滝詠一、細野晴臣が憧れたニューオーリンズの名盤

Lee Dorsey / Yes We Can

・オススメ曲
Yes We Can
Sneakin' Sally Thru The Alley

音楽の都ニューオーリンズ発の、1970年の決定的な名盤。生活に根ざしたマーチング・バンドがルーツにあるニューオーリンズ・ファンクは、これ以上なくシンプルかつ機能的でありながら極めてモダン。ロバート・パーマーや、はっぴいえんどの面々が演ってみずにはいられなかった、粋人たちのシティ・ソウルが聴けます。アラン・トゥーサン制作で、ミーターズが全編で演奏。

 

すべてのブルー・アイド・ソウルのお手本となる1枚

Van Morrison / Moondance

・オススメ曲
Moondance
Crazy Love

「史上最も偉大なシンガー」のひとり、ヴァン・モリソンは、北部イギリス~アイルランド系ソウルマンの先駆け。タイトル曲“Moondance”、20年後にアシッド・ジャズ・ブームの中で再評価され定番化した、ジャジィでグルーヴィ&クールな名曲。柔らかなグルーヴの“Into The Mystic”、美しさが際立つ“Crazy Love”どサザン・ソウル・スタイルの曲もスゴい。

 

シティ・ソウルの素になった世界音楽遺産

Marvin Gaye / What's Going On

・オススメ曲
What's Going On
Mercy Mercy Me

ジャズを取り入れた、クロスオーヴァーでメロウなグルーヴがシティ・ソウルの基本。それを世界中に広めた、マーヴィン・ゲイ渾身の大傑作。近年のシティ・ポップ再評価で最も名を上げた1枚、大貫妙子『Sunshower』中の“都会”始め、このアルバムにインスパイアされ生まれた曲は世界中に、無数にあります。人類愛・地球愛を謳うニュー・ソウルの名盤は、歌詞にもご注目を。

 

洗練の都会派ファンクは元祖クラブ・ミュージック

Sly & The Family Stone / 暴動(There's a Riot Goin' On)

・オススメ曲
Family Affair
Runnin' Away

スライ・ストーンは、ジェイムズ・ブラウンに次ぐファンクの天才。彼がプリンスに与えた影響は計り知れません。万人向けのクロスオーヴァーなポップ曲で注目を集めた後に出したこの5作目は、驚くほどに洗練されたグルーヴを聴かせた、シティ・ファンクの大傑作。打ち込みビートの元祖“Family Affair”、ファンクとは何よりクールでスタイリッシュなのだと教えてくれます。

 

人気再燃中のバレアリックなラテン・グルーヴ

War / All Day Music

・オススメ曲
Nappy Head
All Day Music

LAで生まれたウォーの、メキシコ~カリブ諸島の音楽テイストを前面に出したクロスオーヴァーなスタイルは、近年特にジャンルを超えてファンを増やし、ジワジワと人気再燃し続けています。彼らの生活のBGMとなるような、ユルいけどファンキーな好曲が揃う本作。“Nappy Head”はテンポ感が絶妙なラテン・ブレイク・ディスコで、熱さと洗練のさじ加減が絶妙です。

 

シティ・ポップのお手本になったクロスオーヴァー名盤

Full Moon / Full Moon

・オススメ曲
To Know
Need Your Love

バジー・フェイトンやニール・ラーセンら後の大物が組んだフル・ムーンは早すぎたフュージョン/AORバンド。1972年のこのデビュー作は、キャラメル・ママやシュガー・ベイブの面々を始めこの国のミュージシャンにも大いに参照されたといいます。本当に72年の作品?と疑うほどのシティ度数で、柔らかなアコースティック・グルーヴの“To Know”など爽快感溢れる1枚。

 

ダンディなサザン・ブルー・アイド・ソウルの至宝

Dan Penn / ノーバディーズ・フール

・オススメ曲
Raining In Memphis
If Love Was Money

サザン・ソウルの聖地のひとつ、米国マッスルショールズでまずはソングライター、ギタリストとして名を上げたダン・ペン。満を持して出した自身のファースト・アルバムは、1973年当時としては粋でシャレたソングライトとアレンジが際立った1枚。メロウな“Raining In Memphis”シャレ感、アレンジの美しさとユニークさは、特に多くの音楽マニアをトリコにしてきました。

 

ヒップホップ世代にも愛されるソウルフルな人気

Elton John / 黄昏のレンガ路 (グッバイ・イエロー・ブリック・ロード)

・オススメ曲
Bennie And The Jets
Goodbye Yellow Brick Road

米国のソウル・ミュージックに憧れた英国を代表するSSWエルトン・ジョンは、その米国のソウルマンたちにも愛されてきました。特に“Bennie And The Jets”は、ビースティ・ボーイズがカヴァーしたことで90年代に再発見され、いまや世界中で人気曲に。美メロ・メイカーとしての才が存分に発揮されたタイトル曲や、レゲエを取り入れた“Jamaica Jerk-Off”どもグッド。

 

いまも最大の影響源であり続ける時代を超越した1枚

Stevie Wonder / インナーヴィジョンズ

・オススメ曲
Golden Lady
Don't You Worry 'Bout A Thing

SSWによるひとり多重録音作品が溢れるいまの音楽シーン。その最大の影響源であり、シティ・ソウルの偉人として改めて存在感を高めているのがスティーヴィ・ワンダーです。ブラジル音楽とのクロスオーヴァーで魅了する“Golden Lady”“Don't You Worry 'Bout A Thing”含む本作は、『Songs In The Key Of Life』と並ぶアルバム単位での最高傑作。1枚通してどうぞ。

 

特別なグルーヴが万人に愛される永遠の名盤

William De Vaughn / Be Thankful For What You Got

・オススメ曲
Be Thankful For What You Got
Kiss And Make Up

フィリー・ソウルの聖地で録音された1枚ながら、特別と言えるグルーヴ/サウンドを持ち、ソウルやレゲエ好きを始めとした様々な音楽ファンに愛され続ける1枚。物質主義の愚かさを絶品グルーヴに乗せて歌うタイトル曲は、世界中のストリートで愛される1曲となり、マッシヴ・アタックがカヴァーしたこともあって永遠の名曲に。とにかく、このグルーヴに酔いしれてください。

 

次回更新:7月27日(金)予定