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ディム・ボルギル (Dimmu Borgir)、2011年/2012年のライヴ作品が登場

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2017年04月26日 12:37

Dimmu Borgir

 

ノルウェー出身のシンフォニック・ブラック・メタル・バンド、ディム・ボルギルについて、多くの説明は必要ないだろう。イギリスのクレイドル・オブ・フィルスとともに、ブラック・メタルという一見反商業的な音楽の世界で、コマーシャルな大成功を収めた数少ないバンドである。ディム・ボルギルの結成は93年にまでさかのぼる。94年には早くも『Inn i evighetens mørke』EPでデビュー。そして97年にリリースしたサード・アルバム『Enthrone Darkness Triumphant』が、バンドにとって大きな転機となる。もともとキーボードを大々的にフィーチャーしたシンフォニックなスタイルを信条としていたディム・ボルギルだが、このアルバムでそのスタイルの一つの完成を見る。

高いクオリティのアルバムと大手レーベルのバックアップが相まって、ディム・ボルギルは一気にスター・バンドへと登りつめたのだ。03年の『Death Cult Armaggedon』ではついに本物のオーケストラ(Prague Philharmonic Orchestra)を起用。本作は北米だけで15万枚以上を売り上げ、シンフォニック・ブラック・メタルの歴史における金字塔となった。また現時点での最新スタジオ・アルバム、『Abrahadabra』(10年)でも再び本物のオーケストラと合唱隊を起用。ディム・ボルギルこそ、ブラック・メタルを芸術の域にまで高めたバンドなのである。

「ブラック・メタルを芸術の域まで高めた」というのが陳腐な比喩ではないことは、この度リリースされる2枚組Blu-ray『フォーセズ・オブ・ザ・ノーザン・ナイト』を見れば、はっきりと理解してもらえるだろう。本作品は去る11年5月28日、オスロにおいて行われた同名のライヴ模様を収録したもの。この日のステージは、前述の『Abrahadabra』に参加したThe Norwegian Radio Orchestraのメンバー53名と、合唱隊Schola Cantorum Choirの30名も加わった、まさに一夜限りのスペシャル企画であった。この時の模様はノルウェー国営ラジオ、テレビで放送されたのだが、当然ノルウェー国外からも、ぜひこの特別なステージを見たいという声は大きく、今回ついにその願いがかなえられることとなったのである。

流麗な弦楽隊、咆哮する金管楽器に荘厳なクワイヤ。本物のオーケストラに合唱隊であるから、その音が壮大であるのは当然なのだが、ディム・ボルギルのステージは、合唱隊30人がみな黒いフード、ローブを着用しているなど、視覚的要素も秀逸。こういう特別なライヴは、やはり観客の盛り上がりなども含め、現場の雰囲気が伝わる映像作品で見てこそである。

それだけではない。本Blu-rayには、ドイツのWacken Open Airにおけるフル・ライヴ映像、およびドキュメンタリーも収録されている。12年に行われたこの日のライヴも本物のオーケストラ(Czech National Symphonic Orchestra)を伴っているのだが、そこはヨーロッパ最大の野外フェスティヴァルにおけるステージ、オスロにおけるクラシカルで洗練された空気とは異なり、実にメタルらしいエキサイティングな雰囲気になっている。

どちらのライヴ映像も美と醜の完璧な融合の体現であり、ブラック・メタルが芸術であるというのが、ただの比喩でないことをやすやすと証明する内容に仕上がっている。ディム・ボルギルのライヴを国営放送がバックアップしているというのも、彼らがノルウェーという国家にとって、一大輸出品であることの証明だ。というよりも、ディム・ボルギルがいたからこそ、ブラック・メタルという音楽が芸術というだけでなく、一国の輸出品にまで高められたと考える方が妥当だろう。

日本語解説書封入/日本語字幕付き(ドキュメンタリーのみ)