【発売済み】超名演!プレスラー&パシフィカSQのブラームス:ピアノ五重奏曲ヘ短調
素晴らしい名盤が誕生しました!
2014年、90歳となった室内楽のレジェンド、メヘナム・プレスラー(1923~)が、アメリカの名門パシフィカ弦楽四重奏団と共演して、これまで誰も成し遂げたことが無いような深く、美しく、濃密で、感動的なブラームス演奏を聴かせています。両者とも表現のニュアンスは譜面の発想標語を遥かに超えて細やかで、ピアノと四重奏が互いに陰になり日向になりながら、作品の情景を絶妙に描いてゆきます。第3楽章に明らかなように、プレスラーのピアノの音色やタッチの変化は「神業」の一言。ぜひ他のCDと聴き較べていただきたいと思います。90歳になって、タッチの緊張と弛緩が自在に操り、生きて鼓動するようなリズム表現を行うことのできる、しなやかな技術とみずみずしい感性に驚かされます。
プレスラーの素晴らしい弾きぶりに触発されたかのように、パシフィカ弦楽四重奏団も多彩な音色変化、迸るような旋律の歌、濃厚豊潤なハーモニーを響かせ、ブラームスの音楽を徹底的に堪能させてくれます。パシフィカは元来ロマンティックな演奏傾向をもつ四重奏団でしたが、プレスラーとの共演でその芸術境が数段高まったかのようです。
それはカップリングのシューマンの弦楽四重奏曲第1番イ短調での、まるで戦前の超一流団体を聴いているような味わい深い名演で証明されるでしょう。一人でも多くの方に聴いていただきたい室内楽の名盤です。
(タワーレコード)
2009年「エリオット・カーター:弦楽四重奏曲集」でグラミー賞"Best Chamber Music Performance賞"を獲得したパシフィカ弦楽四重奏団によるブラームスとシューマンの2曲の室内楽曲集。前述のカーターや、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集(BOX-1003)など、近現代のレパートリーが注目されがちなアンサンブルですが、以前リリースされたメンデルスゾーンでの求心力の高い演奏は、他のアンサンブルの演奏を圧する完成度の高さを誇っており、他のロマン派作品の録音も長らく期待されていました。今回、ブラームスで共演したのは、長い経歴を持つベテランピアニスト、メナヘム・プレスラー。ボザール・トリオの創立メンバーとしても知られ、室内楽作品にも慧眼を持つ人ですが、意外なことにこの曲を録音するのは初めて。何とも素晴らしい世代を超えた共演となりました。シューマンの弦楽四重奏曲も、パシフィカ弦楽四重奏団にとって初の録音であり、全てを通じて瑞々しい雰囲気が漂っています。
(ナクソス・ジャパン)
『ブラームス:ピアノ五重奏曲/シューマン:弦楽四重奏曲 第1番』
【曲目】
ブラームス(1833-1897):ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34
1.第1楽章:Allegro non troppo
2.第2楽章:Andante, un poco Adagio
3.第3楽章:Scherzo:Allegro
4.第4楽章:Finale:Poco sostenuto-Allegro non troppo
シューマン(1810-1856):弦楽四重奏曲 第1番 イ短調 Op.41-1
5.第1楽章:Introduzione:Andante espressivo?Allegro
6.第2楽章:Scherzo:Presto
7.第3楽章:Adagio
8.第4楽章:Presto
【演奏】
メナヘム・プレスラー(ピアノ)…1-4
パシフィカ弦楽四重奏団
【録音】
2014年11月19-21日…1-4
2016年5月2-3日…5-8
AUER HALL AT INDIANA UNIVERSITY