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アレクシス・ワイセンベルク~RCAアルバム・コレクション全集(CD7枚組)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2016年09月19日 17:20

ワイセンベルク

2012年になくなったブルガリアの名ピアニスト、アレクシス・ワイセンベルク(1929-2012)。その彼が1967~1969年にRCAに残したLP7枚分の録音をオリジナル・カップリングで初めてボックス化。それに加えて、1950年コロンビアから10インチ盤で発売された「シギ・ワイセンベルク」名義のデビュー盤が含まれています。協奏曲はラフマニノフの3番(プレートル指揮シカゴ響)とバルトークの2番(オーマンディ指揮フィラデルフィア管)という難曲が選ばれているのもワイセンベルクならでは。ソロ・アルバムでは、名盤として知られているドビュッシーのピアノ作品集が、フランス的甘さではなく硬質な肌触りで、端正さの中に豊かな色彩感を描写していきます。また「クリスタル・クリア」と称された音色を縦横無尽に駆使したワイセンベルクのラフマニノフの前奏曲集全曲は、ロシアのメランコリーとは無縁であり、ペダルを過度に用いずに、強靱な打鍵を行ないながら分厚い和音を濁らすことなく澄明に響かせて、至難なパッセージをも淀みなく弾き進むという絶品の名演です。今回の発売のために、新たにオリジナル・アナログ・マスターテープよりリミックスおよびリマスターをおこなっての発売です。各ディスクは米国初出時のデザインによる紙ジャケに封入され、クラムシェルボックスに収納、詳細な録音データと未発表写真を含むオールカラー・ブックレットが添付されます。
(ソニーミュージック)

【収録予定曲/演奏/録音】

【CD1】
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28
プロコフィエフ:悪魔的暗示 Op.4-4
スクリャービン:練習曲第11番変ロ短調 Op.8-11
スクリャービン:左手のための2つの小品 Op9-2
ラフマニノフ:前奏曲嬰ハ短調 Op.3-3
ラフマニノフ:前奏曲変ホ長調 Op.23-6
ラフマニノフ:前奏曲ト短調 Op.32-12
[録音]
1949年1月、1950年5月、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
[原盤]ML-2099

【CD2】
ショパン
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
スケルツォ第1番ロ短調 Op.20
スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31
[録音]
1967年8月、ニューヨーク、ウェブスター・ホール
[原盤]LSC-2984

【CD3】
ラフマニノフ
ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30
 ジョルジュ・プレートル(指揮)
 シカゴ交響楽団
[録音]
1967年11月、シカゴ、シンフォニー・ホール
[原盤]LSC-3040

【CD4】
ドビュッシー
子供の領分
亜麻色の髪の乙女
喜びの島
組み合わされたアルペッジョのための練習曲
ベルガマスク組曲
レントより遅く
[録音]
1968年3月、パリ
[原盤]LSC-3090

【CD5】
ハイドン
ピアノ・ソナタ第62番変ホ長調
ピアノ・ソナタ第33番ハ短調
ピアノ・ソナタ第50番ニ短調
[録音]
1968年7月、ハリウッド、RCAスタジオ
[原盤]LSC-3111

【CD6】
バルトーク
ピアノ協奏曲第2番 Sz.95
4つの管弦楽曲 Sz.51
 ユージン・オーマンディ(指揮)
 フィラデルフィア管弦楽団
[録音]
1969年11月、フィラデルフィア、タウン・ホール
[原盤]LSC-3159

【CD7】
ラフマニノフ
前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2
前奏曲集 Op.23
前奏曲集 Op.32
[録音]
1968-1969年、ハリウッド、RCAスタジオ
[原盤]LSC-7069

アレクシス・ワイセンベルク(ピアノ)

一世風靡という言葉ほどワイセンベルクに似つかわしい枕詞はありません。かつてニューヨークで開催されていたレーヴェントリット国際コンクールで優勝したのが、戦後すぐの1947年のこと。今は無いこのコンクールの優勝者の面々(イストミン、グラフマン、クライバーン、パールマン、ズーカーマン、チョン・キョンファ...)を眺めれば、この勝利がどれほどスターへの道を約束していたかがお判りになると思います。セル&ニューヨーク・フィルをバックに華々しくデビューを飾ったものの、1956年には演奏活動を中止してパリで隠棲。その背景には精神的な危機があったとされます。ユダヤ系ブルガリア人として、ナチス・ドイツ占領下で強制収容所に閉じ込められたワイセンベルクは、もう一度「文化」というものを問い直して自分なりに再構築しなければならなかったそうです。
パリで文化人たちと触れ合い、ピアノの練習に明け暮れて、再起のリサイタルを行なったのは1966年。この演奏に魅せられた天下人カラヤンが、その後、ワイセンベルクをバックアップして、すでに40歳近かったピアニストをたちまちのうちにスターダムにのし上げたのでした。1977年にはカラヤン&ベルリン・フィルのソリストとして来日し、ベートーヴェンのコンチェルトを弾いたので、ある世代にとって彼は忘れ得ぬピアニストでしょう。当時つけられたキャッチフレーズが、「鋼鉄のタッチ」ギレリスに対抗して、「クリスタルのタッチ」ワイセンベルク。クリスタルどころかダイヤモンドを想わせる透徹した響きと、都会的なクールな詩情は圧倒的な人気を誇りました。その完全無比なテクニックで、超がつく難曲を次々にレコーディングしていったことも印象的でした。
しかし、80年代後半からは急速に活動の幅を狭め、最後の大きな録音は1988年にDGに残したラフマニノフのソナタだったはずです。2012年に死去。
EMIに移籍し、スターダムを駆け上る直前の、まさにカラヤンが驚嘆した時代のワイセンベルクの演奏が詰め込まれた貴重なBOXセットです。
(タワーレコード)