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ムストネン~プロコフィエフ:ピアノ協奏曲全集第1弾

ムストネン プロコ1

現在、ONDINEレーベルで最も注目されている指揮者ハンヌ・リントゥと、ピアニスト、オッリ・ムストネンのコラボレーションによるプロコフィエフ(1891-1953)のピアノ協奏曲シリーズの登場!熟練したピアニストでもあったプロコフィエフの協奏曲は、どれも高度な技術が要求されますが、中でも第3番は「20世紀を代表する作品の一つ」と賞賛されるほど幅広い人気を獲得しています。ゆったりとした序奏を経て唐突に現れるピアノの輝かしいパッセージ、第2楽章でのウィットに富んだ旋律、ピアノとオーケストラとの掛け合いが楽しい第3楽章と聞かせどころの多い曲ですが、ムストネンのピアノは常に冷静さを保ちながら、リントゥと親密な対話を繰り広げています。第1番は短いながらも、後年のプロコフィエフの独自性が垣間見えるユニークな曲。ピアノを打楽器のように扱う様子はバルトーク作品のようでもあります。第4番は「左手のピアニスト」パウル・ヴィトゲンシュタインが委嘱した作品ですが、ヴィトゲンシュタインが理解不能という理由で(これには諸説ある)演奏しなかったため、プロコフィエフの生前には初演が叶わなかったことでも知られています。ピアノの完璧な技巧はもちろんのこと、オーケストラの比重も高い難曲です。(ナクソス・ジャパン)

故国フィンランドのタピオラ・シンフォニエッタを弾き振りしてベートーヴェンのコンチェルトを録音したり、来日時にはNHK交響楽団を振って自作を演奏したりと、最近はとみに指揮者としての活動が注目を集めているオッリ・ムストネン。しかし、若き日の彼が、先ごろ世を去ったばかりのラウタヴァーラについて、作曲の勉強を続けていたことは、我が国ではあまり知られておりません。サロネンやセーゲルスタムが作曲家との二足のわらじを履きながら指揮活動を行なっているにも増して、ムストネンはピアニスト、指揮者、作曲家と3つの肩書をもち続けてゆくのでしょう。
Decca、RCAといったメジャーレーベル時代には、もっぱらピアニストとして名を成していたムストネンですが、彼はDeccaに素晴らしいプロコフィエフの録音を残しています。とうてい一筋縄では太刀打ちできない難曲“束の間の幻影”でした。まずはソナタから、という常識にとらわれないのが、まさに作曲家としての目の付けどころなのかもしれません。Ondineに移籍後のオール・プロコフィエフの一枚は、バレエ“シンデレラ”のピアノ版をメインに据えたプログラム。素晴らしいことには、この演奏でも、ムストネンはオリジナルのオーケストラ以上に清冽な詩情を描き出してくれたのです。
そして、満を持しての協奏曲録音への挑戦。ありきたりのメカニカルな面白さにとどまらず必ずや、コンポーザー・ピアニストであったプロコフィエフの音楽の新たな一面を聴かせてくれることでしょう。(タワーレコード)

【収録曲目】
プロコフィエフ
1. ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 Op.26
2. ピアノ協奏曲 第1番 変ニ長調 Op.10
3. ピアノ協奏曲 第4番 変ロ長調「左手のための」Op.53
【演奏】
オッリ・ムストネン(p)
ハンヌ・リントゥ(指揮)フィンランド放送交響楽団
【録音】
2015年3月(2), 2015年5月(1,3)、ヘルシンキ・ミュージック・センター

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年08月16日 23:22