【追悼】イーグルスの創設メンバー及びギタリスト＝グレン・フライ

2016年1月18日、アメリカを代表する世界的ロック・バンド、イーグルスの創設メンバーでありギタリスト＝グレン・フライが潰瘍性大腸炎と急性肺炎などの合併症によりニューヨークにて逝去した。享年67。バンドの公式Facebookでは「これを伝えることほど辛いことはない」「グレンと共に闘い、彼の回復を祈願してくれた皆さんに感謝している」という声明を発表している。
ドン・ヘンリーらと共に1971年にイーグルスを結成。カントリー、ブルーグラス色の強い初期作品『Eagles』（72年）、『Desperado（ならず者）』（73年）を経て『On The Border』（74年）でロック色を強めていく。ロック路線を継続しつつメロウなAOR要素も加わった4枚目のアルバム『One Of These Nights（呪われた夜）』（75年）は全米1位の大ヒットとなる。新メンバーとしてギタリストのジョー・ウォルシュを迎えて制作された続く『Hotel California』（76年）も全米1位を記録し、今やロック・クラシックとして名高い表題曲をはじめとして彼らを世界的なロック・バンドへと押し上げた。続く『The Long Run』（79年）も全米1位をマークするが、メンバー間の不仲などで82年に解散を発表。
94年に再結成後、『Hell Freezes Over』（94年）、『Long Road Out Of Eden』（2007年）という2枚のオリジナル・アルバムを発表し、いずれも全米1位を記録。2011年には5度目の来日公演を行っている。グラミー賞を6回授賞、98年にロックの殿堂入りを果たしている。
カントリー、ブルーグラス、ハードロック、AORなどの要素を昇華したサウンドと“Hotel California”“Take It Easy”などの大ヒット曲で70年代アメリカン・ロックの礎を築いた。
グレン・フライは、80年のイーグルス解散後、ソロ・デビューを果たし、『No Fun Aloud』（82年）他ライブ盤含め6枚のソロ・アルバムを残している。
2015年にソロ・アルバム『Cass County』をリリースしたばかりのドン・ヘンリーは、「彼は兄弟のような存在だった」という声明を発表している。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。