初出! アルゲリッチとリッチの61年レニングラード・ライヴ&ブールとの60年ラヴェル:P協
ファン狂喜のDoremiアルゲリッチ・シリーズ、第5弾の登場。今回はすべて初出音源なうえ、アルゲリッチ唯一の演奏作品も多いのが驚きです。
注目は1961年4月21日に旧ソ連レニングラードのフィルハーモニー大ホールで行なわれたルッジェーロ・リッチとのリサイタル。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第3番が予想以上の素晴らしさ。この作品は主役がピアノと言っても過言でありませんが、若きアルゲリッチの天衣無縫なピアノを存分に堪能できます。典型的な乗った時のアルゲリッチで、その推進力、緊張感は息をつく暇もない凄さ。43歳のリッチも触発され、エネルギーを発散しています。プロコフィエフとバルトークのソナタは、彼ひとりの演奏ですが、当時絶頂期だったリッチの録音もメチャメチャ貴重。本当に凄いです。
さらに嬉しいがサラサーテの「序奏とタランテラ」。伴奏とはいえ、アルゲリッチのサラサーテはこれしか聴くことができませんが、自然なスペイン色の表出が見事。あらためてサラサーテがスペインの作曲家であったことを認識させてくれます。
ラヴェルのピアノ協奏曲は、往年の指揮者エルネスト・ブールとの共演。アルゲリッチの十八番ですが、当時19歳の若さはこの時期の魅力ですが、ピアノの音色が七色なアルゲリッチ・マジックに驚嘆。ピアノ音楽史の宝と申せましょう。(キングインターナショナル)
マルタ・アルゲリッチVol.5
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調Op.12の3
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.115
バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ(ジェルトレル編)
同:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
サラサーテ:序奏とタランテラOp.43
ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリン)
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
録音:1961年4月21日レニングラード・フィル大ホール(モノラル・ライヴ)
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
エルネスト・ブール(指揮)
南西ドイツ放送交響楽団
録音:1960年2月4日バーデン・バーデン(モノラル・放送用セッション)
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【関連商品】アルゲリッチとの1979年10月20日、カーネギーホール・リサイタル(CD6)を含む、ルッジェーロ・リッチの演奏家人生を集約した10枚組
【収録曲目】
CD1
若きリッチ(1938-1940)
(1)バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調
(2)バッハ:無伴奏パルティータ第3番ホ長調-プレリュード
(3)マッテゾン:エアロ短調
(4)パガニーニ:ロッシーニの「モゼ」の主題による変奏曲
(5)パガニーニ:カンパネッラ
(6)サラサーテ:導入とタランテッラ
(7)サラサーテ:ハバネラ
(8)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
(9)イザイ:子供の夢
(3)(4)(5)(8)(9)カール・フュルストナー(P)
(6)(7)ルイ・ペルシニェール(P)
録音:(1)1940年代、VOX録音,(2)1938年、未発表録音,(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)1938年,HMV録音
CD2
1940,50年代の録音
(1)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
(2)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ長調
(3)ヴィエニャフスキ:カプリスイ短調
(4)ショパン:夜想曲嬰ハ短調
(5)ヴィエニャフスキ:スタッカート練習曲
(1)マルコム・サージェント(指)ニュー交響楽団
録音:(1)1950年DECCA録音
(2)(3)1946年11月21日、ニューヨーク、ライブ
(4)(5)1947年10月5日、ニューヨーク、ライブ
CD3
パガニーニ:24の奇想曲
録音:1949年頃
CD4
(1)ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調Op.24「春」
(2)ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ
(3)ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47「クロイツェル」
エウジェニオ・バニョーリ(P)
CD5
タルティーニとパガニーニの変奏曲
(1)タルティーニ:コレッリの主題による変奏曲
(2)パガニーニ:「バルカバ」による60の変奏曲
録音:(1)1995年10月3-5日、ザルツブルクでのスタジオ録音
(2)1996年11月11-12日、ザルツブルクでのスタジオ録音
CD6
アルゲリッチとのカーネギーホールでのコンサート
(1)フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調
(2)プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタOp.94a
(3)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番二短調
(4)パガニーニ:「ゴッド・セイブ・ザ・キング」による変奏曲Op.9
(5)バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番-ガヴォット
マルタ・アルゲリッチ(P)
録音:1979年10月20日、ニューヨーク
CD7
(1)エルンスト:無伴奏ヴァイオリンのための重音奏法の6つの練習曲
(2)ヴィエニャフスキ:新しい手法Op.10
録音:1983年7月
CD8
パガニーニ:ヴァイオリンとギターの作品集
(1)カンタービレニ長調
(2)タランテッライ短調
(3)「うつろな心」によるカンタービレとワルツ
(4)カンタービレ・クワージ・アダージョ
(5)ワルツ、アンダンティーノ
(6)パガニーニ:チェントーネ・ディ・ソナータ第1番
(7)ヴァイオリンとギターのためのソナタ集(Op.2-1,同:Op.2-4,同:Op.3-1,同:Op.3-2,同:Op.3-3,同:Op.3-6,ソナタイ長調)
ステーファノ・カルディ(G)
CD9
サラサーテ作品集
(1)ぺテネラスOp.35
(2)ルーマニアのメロディ
(3)サン・フェルミンのホタ
(4)ミラマール・ソルツィーコOp.42
(5)アンダルシアノセレナードOp.28
(6)ロシアの歌Op.49
(7)ホタ・アラゴネーサOp.27
(8)さらば我が山Op.37
(9)ホタ・デ・パブロOp.52
(10)イパラギレのソルツィーコOp.39
(11)夜鳴き鶯の歌Op.29
(12)ファウスト幻想曲
グラエム・マックノート(P)
録音:1992年5月
CD10
ヴュータン作品集
(1)バラードとポロネーズ
(2)愛の歌
(3)絶望
(4)思い出
(5)ロンディーノ,タランテッラ
(6)瞑想
(7)ロマンス
(8)パガニーニを称えて
(9)無垢
(10)ヤンキー・ドゥードル
録音:1995年5月
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2015年05月14日 11:30
