佐村河内守の最新作「祈り」を収録!東京佼成ウインドによる注目盤

佐村河内守が東京佼成ウインドオーケストラに委嘱されて作曲した
「祈り」の世界初演をライヴ収録したCD。
「現代のベートーヴェン」と称される佐村河内らしく、8分ほどの小品ながら「暗から明へ」という曲づくりは健在。
指揮は、初顔合わせとなる飯森範親。
さらに、ホルストの名曲「吹奏楽のための第2組曲」、レスピーギの「シバの女王ベルキス」他を収録した大注目盤の登場です。
話題の作曲家、佐村河内守の最新作「祈り」を収録。
闇を突き抜ける勝利の凱歌!8分30秒に凝縮された作曲者の不屈の魂を聴く!
日本コロムビアによる東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)・シリーズの第3弾は、人気指揮者、飯森範親の登場です。ストラヴィンスキーのバレエ組曲《火の鳥》の吹奏楽アレンジ版をメインに、同じくレスピーギのバレエ音楽の吹奏楽アレンジ版と、コーディル、ホルストのブラバン名曲を効果的に組み合わせたプログラムが魅力的。しかし、今回のアルバムの中心を成すのは、TKWOが佐村河内守に委嘱して、本演奏会で世界初演を飾った新作《祈り》でしょう。
1963年に被爆二世として生まれた佐村河内は、幼少より音楽の英才教育を受け、作曲家としての人生を歩みます。しかし、若い頃から原因不明の耳鳴りに悩まされ、とうとう35歳のときに全聾となってしまいます。聴覚を失うという作曲家として致命傷を負ったにもかかわらず、佐村河内は交響曲の作曲を続け、「暗闇の中に一条の光を見つけて音を紡いでゆく」という彼の不屈の魂は、交響曲第1番「HIROSHIMA」となって結実しました。そんな彼の生き様と、暗闇から光明を求め、80分を超えて闘われる長大な交響曲は、いつしか「希望のシンフォニー」と称され、聴衆の圧倒的な支持を得るに至ります。リリースされているCDは大注目となり、「現代のベートーヴェン」と謳われる佐村河内は今、日本でもっとも著名なクラシックの作曲家となりました。
そんな佐村河内にTKWOが新作を委嘱したのは2012年のこと。作曲の条件は中高生のブラスバンド部がA編成(50~55人以下)で演奏できる編成にすること。9分間以内にまとめること。子供でも口ずさめるキャッチーなメロディーを織り込むことの3点です。子供たちに吹奏楽の楽しさを伝道することを一義としているTKWOらしい要望といえましょう。佐村河内はこの想いに見事に応えました。8分30秒にまとめられた《祈り》が目指したものは、「暗黒から光明へ」という交響曲第1番が掲げた精神と少しも変わりません。鬱々と開始された音楽は、そのフィナーレで勝利の歓喜の大団円を迎えます。演奏テクニックの上でも、かなりの難度が要求されており、ブラバン部員たちの挑戦心をくすぐることでしょう。この新作《祈り》が一人でも多くの聴衆に聴かれ、多くの吹奏楽団体に愛奏されるようになることを願ってやみません。なお、今年も全国各地で演奏会を行なうTKWOは、この《祈り》をもって楽旅へと臨む予定です。

【収録曲】
吹奏楽のための民謡(コーディル)
吹奏楽のための第2組曲(ホルスト/マシューズ編)
バレエ組曲「火の鳥」[1919年版](ストラヴィンスキー/アールズ/フェネル校訂)
祈り(佐村河内守)※東京佼成ウインドオーケストラ委嘱作品;世界初演
バレエ音楽「シバの女王ベルキス」(レスピーギ/木村吉宏編)
【演奏】
飯森範親指揮、東京佼成ウインドオーケストラ
【収録】
2012年12月1日、東京オペラシティコンサートホール タケミツメモリアル
東京佼成ウインドオーケストラ第113回定期演奏会ライヴ録音