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樫本大進&リフシッツ~ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集第2弾

樫本大進

ベルリン・フィルの第一コンサートマスターを務めるヴァイオリニスト、
樫本大進の「ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ」第2弾。
ヴァイオリン・ソナタの最高傑作と言われる、第9番「クロイツェル」と第10番を収録。
※国内盤は、“HQCD”仕様!

第1集は、「レコード芸術」誌で“特選”盤になるなど、ベルリン・フィルの第1コンマス就任以降初の録音として、期待通りの高評価を獲得。
注目の集まる第2集には、ヴァイオリン・ソナタの最高傑作、第9番「クロイツェル」を収録。

【曲目】
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集(第2集)
第9番「クロイツェル」&第10番
【演奏】
樫本大進(Vn)
コンスタンチン・リフシッツ(P)
【録音】
2012年12月27日~31日、ベルリン

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」と第10番について
第9番《クロイツェル》は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの最高傑作というだけでなく、古今東西のヴァイオリン・ソナタの中でも特別の価値を持つ作品。出版されたのは1805年だが、彼はこの頃、『交響曲第3番《英雄》』(op.55)、『ピアノ・ソナタ第21番《ワルトシュタイン》』(op.53)、『ピアノ・ソナタ第23番《熱情》』(op.57)といった傑作を次々と世に送り出しており、独自の様式を確立し、作曲家としてもっとも脂の乗り切った時期であった。この曲は彼自身、「ほとんど協奏曲のように……」と書き記しているだけあって、華麗な演奏効果、ダイナミックな曲想、典雅な美しさを併せ持った雄大なスケールの作品となっている。特に第1楽章の冒頭、ヴァイオリンが決然と重音をソロで弾き出す部分からは、この曲に賭けるベートーヴェンの強い思いがひしひしと伝わってくる。もともとは、イギリスのヴァイオリニストで黒人の父とポーランド人の母を持つジョージ・ブリッジタワーのために作曲され、1803年5月24日、ウィーンでベートーヴェン自身がピアノを弾いて初演されたが、なぜか当時盛名のあったヴァイオリニスト、ロドルフ・クロイツェル(1766~1831)に献呈されている。しかしクロイツェルは、この曲をとうとう一度も演奏しなかったと言われている。
トルストイは1888年に“クロイツェル”ソナタの演奏を聴き、刺激を受け、同名の小説「クロイツェル・ソナタ」を執筆。

『第10番 ト長調』
この最後のソナタを、ベートーヴェンがフランスの名ヴァイオリニスト、ピエール・ロード(1744~1830)のウィーン訪問に合わせて作曲したのは、1812年、《クロイツェル》の作曲から9年後のことである。これは『交響曲第7番』(op.92)、『第8番』(op.93)が作曲された年だ。初演時にピアノを受け持った、彼の生徒にして友人、かつパトロンでもあったルドルフ大公に献呈されている。しばしば「田園的」と形容されるように、穏やかで満ち足りた午後の日差しを思わせる曲だが、第4楽章の変奏曲では主題に捉われない即興の妙が、後期の『弦楽四重奏曲』にも通じる幻想的な味わいを生み出している。
演奏される機会は少ないが、ベートーヴェンの音楽を考える上で貴重な示唆を与えてくれる曲である。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2013年05月13日 17:25

更新: 2013年05月13日 17:36