注目アイテム詳細

【LPO】ウラディーミル・ユロフスキ&ロンドン・フィルによるマーラー

掲載: 2013年03月05日 14:45

更新: 2013年03月05日 14:47

ユロフスキ

マーラー(1860-1911)の若々しき情熱をそのまま写し取ったかのような交響曲第1番。以前は「巨人」という副題(ジャン・パウルの小説からインスパイアされたもの)で呼ばれることが多かったのですが、最近はあまりその呼び名を用いることはありません。マーラーは最初、5楽章形式による交響詩としてこの曲を想起。その際、各々の楽章に、前述のジャン・パウルの小説から影響を受けたタイトルを付けていたのですが、何度かの改訂にともない、楽章の表題を全て外し、また第2楽章に置かれていた「花の章」も取り除き、現在普通に聴かれる形に落ち着いたのでした。
この「花の章」は長年楽譜が行方不明でしたが、第二次世界大戦後にマーラーの弟子の家から発見され、1967年に蘇演され、その翌年にようやく出版されたのです。多くの演奏ではこの「花の章」は演奏しないのですが、とは言え、この美しさ(とりわけ主部のトランペットとヴァイオリンの掛け合いは絶品)はまことに捨てがたく、改めて聞いてみると、その素晴らしさに陶然とすることは間違いありません。
このユロフスキーの演奏、思いの他濃厚な味付けが施されています。弦をたっぷり歌わせ(特に第1楽章展開部でのヴァイオリンにおける独特なポルタメントはちょっと時代がかっています)、そこに表情豊かな管を絡ませるという演奏。最近のすっきりとしたマーラーとは一線を画す見事なものです。

『マーラー: 交響曲 第1番 ニ長調「花の章付き」』
【曲目】
1. 第1楽章: Langsam, Schleppend, wie ein Naturlaut-Im Anfang sehr gemachlich ゆるやかに重々しく
2. 花の章 Andante Allegret
3. 第2楽章: Kraftig bewegt, doch nicht zu schnell 力強く運動して
4. 第3楽章: Feierlich und gemessen, ohne zu schleppen 緩慢でなく、荘重に威厳をもって
5. 第4楽章: Sturmisch bewegt 嵐のように運動して
【演奏】
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2010年12月4日、ロンドン、サウスバンク・センター、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール

カテゴリ : ニューリリース