orange pekoeによるエリス・レジーナ・トリビュート・アルバムが登場

69年の名盤「ELIS REGINA IN LONDON」に収録され近年クラブフロアーを爆発させたキラー・カバーを中心に、70年代前半のヒット曲M-3、M-8、そして70 年代後期の名作「ある女」からのチョイスM-4(心を濡らす名演は必聴!)や、ブラジル軍事政権下、抵抗する民衆を支え、未来への希望を歌ったM-9も収録する等、幅広い選曲も聴きどころ。ラストが晩年のヒットソングM-11で締めるという構成も泣けます。ブラジル音楽ファンだけでなく、すべての音楽ファンに贈る、orange pekoe による珠玉のエリス・レジーナ・カバーソング集。またアナログ盤として、アルバムLPと先行7インチ・シングルもリリース。7インチ・シングルB面にはorange pekoe がエリスへ捧げるオリジナル曲として「ルビィのこころ」の再演を収録。
orange pekoeによる収録曲コメント1.コヒーダ・ヂ・ジャンガーダ (Corrida de Jangada)
→『In London』(1969年)収録
「Elis Regina in London」でのこの曲でエリスの歌声に出会ったから、このトリビュート・アルバムがある。というほど私にとっても、そしてきっとクラブで一緒に踊っていたみんなにとっても大切な一曲。
2.セ・ヴォセ・ペンサ (Se Você Pensa)
→『In London』(1969年)収録
怒涛のグルーヴとパワフルなんだけどどこか切ないこの曲は、MPBなアレンジ込で大好きな曲。バンドで演奏してもぐっときて盛り上がる一曲です。
3.三月の雨 (Águas de Março)
→『Elis & Tom』(1974年)収録
歌詞が楽しくて美しいジョビンの名曲。エリスのレパートリーは本当に多種多様で、それだけでブラジル音楽の歴史を表してしまうくらいだと改めて感じます。
4.バスタ・ヂ・クラマレス・イノセンシア (Basta de Clamares Inocência)
→『Vive』(1979年)収録
『Elis Vive』1979年のライブ盤の、このカルトーラの切ないメロディを歌うエリスのエモーショナルな歌声は何度聴いても素晴らしく、一時期ライブ前に必ず聴いていたほどでした。
5.ウパ・ネギーニョ (Upa Neguinho)
→『In London』(1969年)収録
再びエドゥ・ロボの名曲。ライブでの盛り上がりに欠かせないこの曲、また、オーディエンスのみなさんと一緒にハンド・クラップで楽しみたいです。
6.ザズエイラ (Zazueira)
→『In London』(1969年)収録
このトリビュート・アルバムでは基本的にアレンジも大胆には変えずに演奏していますが、これは少し変えてサンバ・ファンク風にアレンジしてやってみました。
7.ヴェラクルス (Vera Cruz)
→『Elis, Como & Porque』(1969年)収録
この曲をはじめて知った時、こんなかっこいい曲がこの世にあるのか!という位に衝撃を受けました。それ以来ミナスのメロディに夢中なのです。
8.マダレナ (Madalena)
→『Ela』(1971年)収録
イヴァン・リンスの美しい1曲。後半の高速サンバはクラブ・ミュージックとしてのブラジル音楽を通過した現代のわたしたちならではの解釈かなと、ちょっと遊んでみました。
9.酔っぱらいと綱渡り芸人 (O Bêbado E a Equilibrista)
→『ESSA MULHER(或る女)』(1979年)収録
ブラジルの心、「酔っぱらいと綱渡り芸人」。今の日本の状況にも当てはまることが多く、歌っていても心の底から沸き上がる思いが強くあります。希望を持って、私たち音楽家は表現を続けていかなければと思います。
10.ホーダ (Roda)
→『Elis』(1966年)収録
ジルベルト・ジルのストロングでダンサンブルなこの曲も、みんなで踊った思い出の一曲。またハンドクラップと共に盛り上がりたいです。
11.トレン・アズール (O Trem azul)
→『ELIS』(1980年)収録
エリス後期の名曲。この曲を絶対に最後に収録したかった。心の中で輝き続けるエリスへのリスペクトを込め、捧げるつもりで歌いました。最後のコーラスはライブで皆で歌いたいです。
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2012年12月04日 18:47