円熟のピアニスト、横山幸雄デビュー20周年記念アルバム

横山幸雄デビュー20周年記念アルバム。
ピアノ協奏曲の中でも特に人気が高い極め付けの名曲、チャイコフスキーの第1番とラフマニノフの第3番というゴールデンカップリング。横山のピアノと小泉和裕率いる東京都交響楽団のアンサンブルは極めて高い親和性を見せるが、その深いエスプレッシーヴォ、千変万化する音の色彩、凄まじいドライブ感は圧巻の一言。グリーグのピアノ協奏曲以来、実に15年ぶりとなる横山幸雄の満を持してのコンチェルト・アルバム。
【曲目】
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
(1)第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ
(2)第2楽章 アンダンティーノ・センプリーチェ
(3)第3楽章 アレグロ・コン・フォーコ
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
(4)第1楽章 アレグロ・マ・ノン・タント
(5)第2楽章 間奏曲 アダージョ
(6)第3楽章 フィナーレ アラ・ブレーヴェ
【演奏】
横山幸雄(ピアノ)
小泉和裕(指揮)
東京都交響楽団
【録音】
2012年2月28日 サントリーホール(ライヴ)
【アーティスト・プロフィール】
横山幸雄(ピアノ) Yukio Yokoyama, Piano
1971年東京生まれ。16才で渡仏後、89年ブゾーニとロン=ティボー国際コンクールに上位入賞。90年パリ国立高等音楽院卒業。同年の秋、ワルシャワで行われたショパン国際コンクールにおいて歴代の日本人として最年少で入賞し、その後、新日鐵音楽賞フレッシュ・アーティスト賞、モービル音楽賞奨励賞、文化庁芸術選奨文部大臣新人賞など数多くの賞を受賞。人気実力ともに常に音楽界をリードするトップ・アーティストとして活躍し常に注目を集めている。
活動は、古典から近現代まで、独奏曲・室内楽・協奏曲すべての分野において、圧倒的な幅の広さを誇っている。また、自ら企画するコンサートでは、『ショパン全曲連続演奏会/1992~1999』、作品番号のある全ピアノ曲による『ベートーヴェン12会/1998~1999』、『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全曲演奏会/2005』など、数々の意欲的な取り組みにより、高い評価を確立してきた。近年では東京オペラシティにおいて『ベートーヴェン:5大ソナタ/2007』『ショパン・シリーズ:初期・中期・後期/2008~2010』を大成功させている。
ショパン生誕200年の2010年、全国各地でショパン演奏を積極的に展開。この功績に対し、ポーランド政府よりショパン生誕200年の年にショパンの作品に対して特に顕著な芸術活動を行った世界で100名の芸術家に贈られる「ショパン・パスポート」が授与された。また、2011年はデビュー20周年を迎え、5月3日に行ったショパン・ピアノ・ソロ全212曲コンサートでは、18時間におよぶ全曲暗譜演奏の偉業を成し遂げ、大きな感動と反響を巻き起こすとともに、自身の持つギネス世界記録を更新した。9月にはデビュー20周年記念リサイタルとして東京オペラシティでオール・リスト・プログラム(第1弾)を演奏。
これまでソニーミュージックより18タイトルのCDがリリースされており、文化庁芸術祭レコード部門優秀賞、国際F.リスト賞レコードグランプリ最優秀賞など栄えある賞を受賞。2011年3月からは、上野学石橋メモリアルホールとキングレコードとの共同事業「横山幸雄 プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲集」(全12タイトル)をリリース。また、東京FM「横山幸雄のピアノでめぐり逢い(毎週日曜日深夜24:30-25:00放送)」のパーソナリティを務め、東京と京都にレストランをオープンし音楽と旬の食をプロデュースするなど、活躍は多岐にわたる。上野学園大学教授、エリザベト音楽大学客員教授として、後進の指導にも意欲的にあたっている。
[ソニー・ミュージックダイレクト/ミューズエンターテインメント]