エッシェンバッハ&LPO~ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス、リリース
掲載: 2012年02月28日 19:06
更新: 2012年02月29日 21:00

エッシェンバッハによる“LPO”レーベルからの注目の1枚。前作(ブルックナー:交響曲第6番[LPO0049]に続く本盤は、ベートーヴェンによる大作、ミサ・ソレムニス(荘厳ミサ曲)を収録した2枚組。2008年10月、ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴを収録したもので、生の演奏ならではの高揚感が魅力。
歌手陣も要注目です。ソプラノのアンネ・シュヴァネヴィルムスは、小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラによるベートーヴェンの“第9”(CD)やファビオ・ルイージ&ドレスデン国立歌劇場管による「バラの騎士」における元帥夫人(DVD、Blu-ray)などで知られるソプラノ。アネッテ・ヤーンズは、以前、シノーポリ&ウィーン・フィルによるR.シュトラウス:「エレクトラ」のDG録音に登場していました。テノールのニコライ・シューコフは、ジョン・ネルソン&ヨーロッパ室内管によるベートーヴェン:ミサ・ソレムニス(Euroarts;3079358)のDVDもありますし、また、人気、実力ともトップ・クラスのディートリヒ・ヘンシェルも参加していて、それぞれの歌唱が聴きモノです。
ベートーヴェン(1770-1827)の作品の中でも、とりわけ深い精神性を持つこの「荘厳ミサ曲」。伝統的な教会音楽の枠を越えた内容であり、使われているテキストも、従来のものを自由に変更するなど、「ミサ曲の形式を持つ交響曲」として味わうべきだと考える人が多いのにも頷ける見事な内容を持っています。人類が声を合わせて歌うのが「第九」だとすれば、こちらは思い思いに祈る心が結実して、素晴らしいフーガを構築するとでも言えばよいのでしょうか? とにかく、全編練りに練られた対位法が際立つ重厚で輝かしい音楽が耳に残ります。あまりにも畏れ多いのか、なかなか「第九」ほどの人気を集めるところまでには行きませんが、このエッシェンバッハによる演奏で、崇高さと爽快さを併せ持つベートーヴェンの再認識ができるのではないでしょうか?
【曲目】
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス OP.123
【演奏】
クリストフ・エッシェンバッハ[Christoph Eschenbach] (指揮)
ロンドン・フィル、合唱団[London Philharmonic Orchestra and Choir]
アンネ・シュヴァネヴィルムス[Anne Schwanewilms] (soprano)
アネッテ・ヤーンズ[Annette Jahns] (mezzo soprano)
ニコライ・シューコフ[Nikolai Schukoff] (tenor)
ディートリヒ・ヘンシェル[Dietrich Henschel] (bass)
【録音】
2008年10月18日、ロンドン、サウスバンク・センター、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ)
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