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往年の名ヴァイオリニスト~マイケル・レビン“1954 - 1960スタジオ録音集”

レビン

35歳で世を去った若きヴィルトゥオーソ、マイケル・レビンがEMIに残した名演の数々を集め、特別価格で贈る6枚組セット

ニューヨーク・フィルのヴァイオリン奏者の父、ジュリアードのピアノ教師の母の元に生まれたレビンは、早熟の天才として9歳からジュリアード音楽学校でガラミアンに師事。12歳で録音を開始し、14歳の時にはカーネギー・ホール・デビューを飾り大成功を収めました。早熟なヴィルトゥオーソぶりは少年期のメニューインを彷彿とさせ、ハイフェッツの再来とも言われましたが、過密なスケジュールは次第に彼の精神を蝕み、30代半ばにして不幸な事故により人生の幕を閉じることとなりました。レビンの黄金の弓さばきが生み出した比類無いパガニーニの《24のカプリース》全曲他、貴重な録音の数々が50年の歳月を経て、リマスターされて蘇りました。

解説書より抜粋
キャピトルと契約した時には、レビンはすでにその親会社であるEMIに5枚のアルバムを完成させていた。キャピトルへの移籍は、他の2つの変化と同時だった。すなわち、ステレオ録音の導入と新しいヴァイオリンの入手である。1952年から、レビンは非常に製作本数が少ないグァルネリ・デル・ジェスと信じられていたヴァイオリンを使っていた。レビンが売却したかなり後に、この楽器はグァルネリの弟子の作であることが判明する。レビンは、パガニーニとグラズノフのカップリングではじまったEMIへのすべてのレコーディングをこの楽器で演奏した。どの様なヴァイオリンからでも世にも美しい音色を引き出すことができたレビンだが、良いヴァイオリンを渇望し続けていた。1958年になってやっと、親友のルイス・カプランに以下のような誇らしげな手紙を書いている。「4日前の時点で、私はついに1735年製作のヨーゼフ(手紙原文のまま。*訳者注:グァルネリ・デル・ジェスを制作しストラディヴァリと並び称されるのはバルトロメオ・ジュゼッペ・アントーニオ・グァルネリである。)・グァルネリ(デル・ジェス)を所有することになった。このヴァイオリンは見た目もいいし、デル・ジェスでしか出せない音がする。力強さと美しさを両立させることができる。この楽器は以前、有名なヴァイオリニスト、ヤン・クーベリックが所持していたものだ。」本物のデル・ジェスを入手して1カ月もしないうちに、レビンはキャピトルに彼の代表作、パガニーニの24のカプリースを完成させるのである。・・・中略・・・
偉大なる芸術はその芸術を生み出した者より長く生きるという自明の理は、レビンの死後になってやっと裏付けられた。レビンがキャピトル・アーティストとしてレコーディング・スタジオに立ってから50年の月日を経て、ついに我々は彼のEMIレコーディングの最新版を手にしたのである。さらに2012年にはテスタメントから、ベルティーン・レビンが所蔵していたプライヴェート録音から3枚のCDのリリースも予定されている。(Testament SBT3 1470)

 

『マイケル・レビン/1954-1960スタジオ録音集』
【曲目】
CD1
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 Op.6*
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲 Op.82
サン=サーンス:ハバネラ Op.83*
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28*
CD2
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 Op.35*
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 Op.64*
ラヴェル:ツィガーヌ*
CD3
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲 第1番
ブルッフ:スコットランド幻想曲 Op.46*
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 BWV1005*
CD4
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 Op.6
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 Op.22
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第4番*
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番*
CD5
パガニーニ:カプリース 全24曲
CD6
ヴィニャフスキ、ドビュッシー、ラヴェル、ショパン、モンポウ、スクリャービン、サラサーテ、エルガー、エンゲル、プロコフィエフ、スーク、マスネ、クライスラー、パガニーニ、サン=サーンス、他の小品

【録音】
1954年-1960年
[ステレオ録音/モノラル録音*]

 

※『マイケル・レビンの芸術[EMI]』は、こちら。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2011年09月15日 18:00

更新: 2011年09月15日 18:00