入荷!“ヨハンナ・マルツィの芸術”(2タイトル;各2CD)【Testament】

ヨハンナ・マルツィ[1924~1979]は、ハンガリーを代表する名ヴァイオリニスト。
今回は、Testamentレーベルから、“バッハの無伴奏”など、彼女の代表的録音がリリースされます。
フバイ最後の秘蔵っ子の十八番として名高い、黄金の中庸と言うべき超名演
ハンガリーの偉大な女流ヴァイオリニスト、ヨハンナ・マルツィ(1924-1979)は、6歳からヴァイオリンを習い始め、若干10歳でブダペストの名門フランツ・リスト音楽院に入学し、名教師イェネー・フバイ(入学前から師事)のクラスに入学を許可された神童でした。その後、フバイ・スクール最後の秘蔵っ子として研鑽を重ねた彼女は13歳でデビューを果たしますが、第2次世界大戦勃発で活動を一旦中断。戦後の1947年に23歳でジュネーヴ国際音楽コンクールで入賞すると、その後はスイスに居を定め、1953年にイギリス、1957年にアメリカで相次いでデビューを果たします。1960年代からはイシュトヴァーン・ハイデュとのデュオ活動を活発に行ったことも有名ですが、その女性的で親しみやすく清潔感にあふれた演奏は多くの人々に愛され、ジネット・ヌヴーやジョコンダ・デ・ヴィートと並ぶ女流ヴァイオリニストの最高峰の一角に今なお君臨しています。当盤に収録されているのは、マルツィの十八番の一つとして名高いJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ全6曲。節度と様式を重んじる古典主義者だった彼女の音楽性が顕著にあらわれた黄金の中庸と言うべき超名演で、ヨーゼフ・シゲティやエミール・テルマニーといったハンガリーのロマンティックな音楽伝統を正統に受け継いでいます。イギリスの「マンチェスター・ガーディアン」紙のエドワード・グリーンフィールドが名手ハイフェッツの録音よりも高く評価し、かのシェーンベルクも「極めて純粋で、古典的」と讃えた甘美なヴィブラートが美しく蘇った復刻版です。
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ全集
ソナタ 第1番 BWV.1001
パルティータ 第1番 BWV.1002
ソナタ 第2番 BWV.1003
パルティータ 第2番 BWV.1004
ソナタ 第3番 BWV.1005
パルティータ 第3番 BWV.1006
【演奏】
ヨハンナ・マルツィ(ヴァイオリン)
【録音】
1955年3月(BWV1004),1955年4月(1002)、1955年3月,4月(1003)、
1954年7月(1004)、1954年5月,6月(1005)、1955年5月(1006)
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これぞシューベルト!と唸りたくなるような至高の名演
当盤には、EMIとドイツ・グラモフォンに13枚しかレコードを残さなかった彼女の十八番として名高いシューベルトのヴァイオリン作品をすべて収録。終始、凛とした佇まいと美しいボウイングで歌い上げた、これぞシューベルトと唸りたくなるような至高の名演で、シューベルトの書いた一音一音を心を込めて歌い上げる豊かな抒情はすべてのヴァイオリン・ファン必聴です。1枚目のソナチネ3曲ではクライスラー&ラフマニノフやスーク&パネンカとのデュオに匹敵する甘美な歌の数々を、幻想曲などの難曲を実に平明かつ親しみやすく歌い上げた2枚目ではブッシュ、ハイフェッツ、オイストラフにも匹敵する妙技を、それぞれお楽しみください。あらゆるフレーズと音の意味を正確に汲み取り、それを無理なく等身大に歌い上げる、理想のシューベル演奏が聴き手を魅了します。
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
ソナチネ(全3曲)
華麗なるロンド ロ短調 D.895
幻想曲 ハ長調 D.934
ソナタ(二重奏曲)イ長調 D.574
【演奏】
ヨハンナ・マルツィ(ヴァイオリン)
ジャン・アントニエッティ(ピアノ)
【録音】
1955年9月, 11月