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独占インタヴュー到着!御大ティミー・レジスフォード4枚目のアルバム

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ルーツを探るアフロ、ラテン・ミュージックを基本にした前作、テック、ソウルフル・ハウスを中心に構成した前々作、そしてその過去2作を折衷的に作り込んだのがこの4作目。漆黒のアフロ・グルーヴ~ソウルフル、ゴスペル調ヴォーカルハウスで構成され、全14曲ティミー節がさく裂する強力盤!いわずとしれたベテラン、ケニー・ボビエン、アーノルド・ジャーヴィスをはじめ、実力派ヴォーカリストが数々参加。独特のブラクネスを余すところなく表現したティミーらしさ全開の1枚。

評判のアルバム前2作

ティミー・レジスフォード独占インタヴュー

NYハウスの伝統を守り続けるDJ/プロデューサー、Timmy Regisfordの4枚目となるアルバム『At The Club』が完成した。本作は全13楽曲、Kenny BobienやArnold Jarvisらを招いたヴォーカル楽曲を中心に、アフロ・ミュージックの大家Fela Kutiの楽曲のリミックスを含むハウス保守本道派も納得のアルバムとなっている。近年の90’Sハウス・リバイバルとも共鳴する本作についてTimmy本人に話を訊いてみた。(取材・文/高橋圭太)


■前作『Sun Over Water』発表から1年のインターバルを空いていますね。2nd『Places And Spaces In Time』制作の頃には5ヶ月間スタジオに篭ったそうですが、今回の制作期間や環境を詳しく教えていただければ。

「制作は2010年の2月から取り掛かった。これまでのアルバムでいちばん時間をかけたんじゃないかな。アルバムを構成する上で正しいトラック、そうでないトラックの判別に時間がかかった。紛れもない、正しいダンス・ミュージックを収録しなければ意味がなかったんだ。制作ではPro ToolsとLogicを使用している。それに生ドラムとキーボードが欠かせないな」

■本作はあなたがDJでプレイするようなダンス・クラシックの旨味とディープ・ハウスのグルーヴ、それにルーツであるアフリカンなテイストが調和した良作だと感じましたが、どのようなコンセプトのもと制作されたのでしょうか。加えてフィーチャリング・クレジット以外で本作に尽力したスタッフがいれば挙げてください。

「自分としても満足できるようなアルバムに仕上がったよ。それはいい音楽、ソウルフルな音楽が詰まった優良なハウス作品ができたということだ。これまでのアルバムと大きく違う点は、ハウスのグルーヴが全編を占めている点。アフリカンな要素は過去作の中ではいちばん薄いかもしれないな。アルバムの功労者を挙げるならAdam Roisだろうな。彼にはアルバムを通して助力してもらった。大変感謝している」

■Kenny Bobienを迎えた冒頭“Old Landmark”は、これぞNYハウスというべきソウルフルな楽曲ですね。本楽曲からは90年代ハウスのような懐かしみも感じます。あなたにとって90年代のハウス楽曲の面白みはどのような部分だったと思われますか?

「ソウルだろうな。ただ、いつの時代においてもソウルフルな音楽に対してのニーズは存在していると思う。時代が変わるたびに、いろんな種類のダンス・ミュージックが現れては消え、現れては消え……だが、ジャンルの呼び方でない真のソウル・ミュージックってやつはどの時代にも少なからず存在しているし、求められている。だから私はこれからもそういった音楽をプレイし続けていくよ」

■“Sorrow Tears And Blood”、“Beasts Of No Nation”は共にFela Kutiの楽曲に改編を加えたバージョンですね。あなたのFelaへの思い入れを教えてください。

「彼はアフリカ出身の偉大なミュージック・マンのひとりだと思っているよ。彼の音楽はずっとBob Marleyのように生き続けていくだろうね。今回アルバムに収録された2曲は私が楽曲が持つパワー、メッセージのどちらも素晴らしいと感じている楽曲だ。DJでもよくプレイしているよ」

■本作では5組のヴォーカリストを迎えていますが、あなたが作品に迎え入れるヴォーカリストの条件があれば教えてください。

「歌い方や声が自分好みであるということは絶対条件だな。それは今回参加したすべてのヴォーカリストに関して言えることだろう。それに加えて重要なのはソング・ライティングの才能だ。それが該当しなければ一緒に楽曲を作ったりしないよ」

■では最後に、これからのヴィジョンをお願いします。

「私のように音楽を制作することが好きな人間は、この時代にフィットしてると思うんだ。さっきも言ったように、音楽は気軽に手に入るし、それを伝える情報もスピーディーになってきている。リスナーもいろんなツールのおかげでより多くの音楽を聴けることが出来る。だからこれからも弛まず音楽を作り続けようと思うよ」

 

The Muthafunkaz (aka DJ Spen) 『The Mythalode』

ヴォーカル・ハウス好きにオススメ。ゴスペル・フィーリング溢れるDJスペンのマザファンカズ名義によるオリジナル・アルバム。

 

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2010年12月27日 12:50

更新: 2010年12月27日 14:48