【追悼】ギャング・スターのグールー死去
伝説的ヒップホップ・グループ、ギャング・スター(Gang Starr)のメンバーとして、1980年代末からヒップホップ史に残る数多くの傑作を残したラッパーのグールー(Guru)が死去されました。享年44歳。謹んでご冥福をお祈りします。
1966年生まれ。80年代後半にDJプレミアと共に伝説のヒップホップ・ユニット、ギャング・スター(Gang Starr)を結成、89年に『No More Mr. Nice Guy』でデビュー後、スパイク・リーの映画『モー・ベター・ブルース』サントラへ提供したヒップホップ・クラシック「Jazz Thing」が大ヒット!当時はジャズ・ヒップホップまたはアシッド・ジャズという枠組みの中で語られることも多かったが、ギャング・スターとしての驀進は90年発表の2作目『Step In The Arena』以降、解散の危機を乗り越えながら計6枚の名盤を残した。DJプレミアは天才的なトラックメイキング・センスで頭角を現し、ノートリアスB.IG.やKRS-ONEといった当時の東海岸大物作品を手がける稀代のビートメイカーに、一方のグールーも93年よりソロで“JAZZMATAZZ”プロジェクトを稼動、シリーズのファースト・アルバム『Jazzmatazz, Vol.1』を発表。このジャケットに記されたかの有名なキャッチ「An experimental fusion of hip hop and jazz」(ヒップホップとジャズの実験的融合)の通り、サンプリングではなく“共演”という、よりリアルな形態でヒップホップとジャズを融合するというテーマの下、毎回グールーのコネクションならではの大物ジャズ・アーティスト&個性派ソウル・シンガーが集い、ヒップホップ史に残る名共演を繰り広げ、シリーズは第4弾まで発表された。
掲載: 2010年04月20日 22:00
更新: 2010年05月14日 16:54