カスタマーズボイス一覧

14番目の月 / 荒井由実

荒井由実名義のアルバムで一番よく聞くのがコレ。情景描写の映える名曲⑤⑦を中心にアップにバラードに佳曲揃い。特にオススメなのがタイトルトラック②とバラード⑨。奇をてらわないソングライトがハマった時こそユーミンが一番沁みる瞬間。満月の一歩手前の「14番目の月」、このアルバムが後の松任谷時代で満ち足りる前に重なるのもまた一興。

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バンブーさんが書いたカスタマーズボイス

(全84件)

レコードクリーナーと言ったらコレでしょ!オーテク使ってる人もいるけど自分はなんかこっち派です。レコードを聴くということは、ジャケットから仰々しく円盤を出し、クリーナーで埃を取り、そして針を落とす。一連の儀式な訳です。これをめんどくさいと思うか、楽しみに変えるかはレコードを聴くと言うことにおいて重要なポイントです。形からで良いんだ、自分が納得できれば。それにはコイツが必要だ。

元々、杏里「オリビアを聴きながら」松田聖子「天使のウィンク」南沙織「春の予感‐I've been mellow‐」と天才的なソングライト力を有していたが、サディスティックス小原礼との結婚によりティンパン人脈とも交流を深めていく。この78年ソロ作では、シンガーとしての存在感も遺憾無く発揮され、そのハスキー且つ伸びやかな歌声はあまり表舞台に立つことがないのも相まって驚かされるはず!名曲⑥から是非。

サヨナラCOLORの歌声で日本中を虜にしてから大分経ちますが、ハナレグミとしてその優しい声を届け続けて早15年。1st「音タイム」から日常のふとした瞬間に幸せが溢れていることを常に教えてくれるスタンスに変わりはありません。今作で7作目を数えました。もうCDを買わなくなって久しいという、大人になってしまったあなたにこそ聴いて欲しい。個人的には②「ブルーベリーガム」に胸打たれた。

でんぱのオリジナル楽曲で一番好き。でんぱは玉屋2060%(Wienners)プロデュースとの相性がホントに素晴らしく、BPM早い系のガチャガチャ感で押しに押した末、トドメのパンチライン「~お茶の子さいさいさ~~い!」の無敵っぷりに惚れ惚れする。因みに玉屋2060%がリアレンジしたBiSの「IDOL」のカヴァーも、ダークなオリジナルの雰囲気を電波色に染め上げた至高の一曲。もう売ってないけど(泣

「無限の住人」のメディアミックスに続き、「波よ聞いてくれ」もアニメ化と完全に時代が氏に追い付いた!波よ~は勿論素晴らしいんだけど、実は今更に熱いのはこっちでしょ。言うなれば「キルビル」の世界観を二次元に落とし込んだような強烈な女性キャラクター達が暴れ回る群像劇。お気に入りのキャラは、凄惨なるサディストにして麗しき処女キルソリ!玩具で遊ぶように拷問をする君がステキだ。

宇宙と交信するスピリチュアル・アフロ・フューチャリズム。何のことやら解らないと思うので一言で言うなら「変態」です。50年代/60年代のSUNRA重要作が5作纏めてこのお値段なら買い!ざっくり言ってしまえばフリージャズということなんでしょうが、相手は「大気圏外は気持ち良いよ」と宣う人外なので地球の音楽ジャンルにカテゴライズすることにあまり意味は無いでしょう。一周回って情操教育とかに良いかも!

リアルタイム組は尾崎のライブアルバムと言ったらコレでしょう。ツアー終盤代々木公演からの記録であるため喉の調子はすこぶる悪いですw。シャウト時は暴力的なまでにガラガラ、高域ではもはや声にならず掠れているのですが、ファンには聴こえるのです。尾崎の魂が。。。ってこれか?これが若者を遠ざけている無駄な熱さか!?ライブなので代表曲を尺長でたっぷり堪能出来る1枚。

残念ながら遺作となってしまった6th。業界への不信感と母親の他界により私生活含め混沌極まる状況の中制作された本作だが、曲自体の出来は悪くない。⑥⑦⑧⑨⑪とアルバム後半に聴きどころが並ぶ。結局、私のような凡人と違って何にでも答えを出そうと真っすぐ向き合う姿勢が自分自身を追い詰めてしまったのだろうか。若くして亡くなった事により伝説感は深まったが、爺になっても歌ってくれた方が嬉しかったよ。。。

尾崎豊5枚目のアルバムは2枚組。前作とはうって変わり、初期作のプロデュースチームとの仕事となり曲はたくさんストックされ、またアルバムタイトルにもあるように第一子の誕生と被りとても前向きな内容。DISC1④⑨⑩、DISC2⑥⑧⑨⑩と佳曲多数で、後期尾崎(4~6枚目を後期とする)のアルバムではベストとしたい。特に我が子へ送った⑧がシンプルで心打たれる。

尾崎スランプに陥る!とでも形容すべき4th。デビューからの前三作は、時代の寵児に祀り上げられるに十分な傑作揃い。本人が望まなくとも否応にもファンの期待は高まり続けていただろう。アルバム制作に最も時間を要したとされる本作は産みの苦しみに溢れている。尾崎の本懐が「葛藤」であるならば聞き所はアルバム全編にある。⑦⑨は必聴。コアなファンからはベストと呼び声高い踏み絵のような一枚。

個人的にはこの3rdが尾崎のアルバムの中では最強。「15の夜」や「卒業」のような後世までネタレベルで語られるシンボリックな曲はありませんが、ハードな①⑥⑦、対してセンチメンタルな⑤⑧、更に作曲センスに磨きが掛かった展開が味わい深い②⑨と攻守に隙のない内容。中でも③の激唱は是非聴いて頂きたい。魂を揺さぶられる超名曲なのだが、カラオケでこれにトライするオジサンはほぼ地雷なので注意w

昭和晩期のカリスマのセカンド。⑤⑩の有名曲の他、③④⑥といったファンにはお馴染みの佳曲でアルバム通して飽きさせません。今の若い人はこれを聴いてどう思うのかな。尾崎を押し付ける気は更々ありません。ただ将来、昔を懐かしむ歳になった時に「何かに夢中になった自分」を忘れたくないときっと思う日が来ます。オジサンたちにはそれが尾崎を聴いていた自分であることが結構多いのかな、とそう思うのです。

すげー。改めてトラックリスト見て全10曲全部歌える。聴き込んだアルバムって曲が終わった後に次の曲のイントロが脳裏に浮かんで来ませんか?アレの極み。③⑤⑥⑧⑩と強力な80年代のジャパニーズティーンエイジアンセムを収録したこの名作を、プロデューサー/アレンジャーの力はあったにせよ18歳の青年が作り上げたという事実に何年経っても驚かされる。聴き込みすぎた結果一番好きな曲は⑨。

前作「Teenage Rolls!!」も良かった。今作も3枚組80曲収録でお値段なんと!という某通販業者の社長も声裏返る低価格で◎。オールディーズコンピってどこかで耳にしたことある曲ばかり(それも良い所ではありますが)ですが、このコンピがっつりオールディーズとしてしか認識出来ない雰囲気の曲ばかりなのに”聴いたことない!”。そんでもってまた良い曲ばっか。古着屋さんとかのBGMにもバッチリ!

大好きなモリミーの話題作であったが文庫族故この度ようやく読了。果たして「きつねのはなし」に系するゴリゴリの幻想小説であった。その投げっぱなし感は正しく幻想小説であるし「押絵と旅する男」や「銀河鉄道の夜」を想起させる描写にもニヤリとした。結局、我々の毎日に答えがないように、知覚している意識に対して誠実に生きることでしか時間は経過しない。仮に、夜と昼別々の時間軸を生きることになっても、だ。

バーバンクサウンドにもカテゴライズされるリトル・フィート。この名作3rdでニューオーリンズサウンドを独自消化し、アメリカンルーツ回帰にいっちょ噛みしていく。他のバーバンクの面々に比べるとローウェル・ジョージはただやりたい事をやった結果がこの音になったんであって、あまり深く考えていないような。さて、本作の聴き所はスライドとピアノは言わずもがな、肝はリズム。このシンコペーションが中毒患者を多数産む!

ドラッグやめますか?それともマザースやめますか?との問いに後者を選びザッパズスクールを放逐されたローウェル・ジョージ、遂にこの名作2ndでその才能を世界に魅せ付ける!そのドラッギーな世界観は奇匠ネオンパークのジャケット、名曲⑤「ウィリン」に存分に表現されている。他にライブレパートリーとして後年まで耳にする事の多い②⑥⑦と重要トラック多し。自作「ディキシーチキン」と並びリトル・フィート最重要作品。

フォークギターを手にプロテスト・ソングを歌い既に孤高のポジションを築いていたディラン。本作5枚目のアルバムでエレクトリックバンドを従え賛否両論を浴びながらまたもROCK史に大きな爪痕を残す。ディランズラップが咲き狂う①。「働きたくねぇ」俺たちの気持ちを何時だって代弁するダルさ爆発の③、和訳読んだら難解過ぎw④とライブレパートリーになっている名曲だらけ。有名曲⑧、たっぷり聴かせる⑨⑩と世紀の大名盤

73年発表、ソロ3作目にして初のジョンレノン自身のセルフプロデュース。架空の理想国家`ヌートピア`を描いた作品。個人的には表題曲①のメロディーラインはジョンのソロ作品の中でも1,2を争う傑出の出来だと思います。コマーシャルな曲は少なくとも所謂聴きこむと味が出るスルメ名盤。

ニューソウルをダニーハサウェイやカーティスメイフィールドと牽引したモータウンの愛の伝道師。70年代のアメリカ、終わらないベトナム戦争・人種差別・貧困という社会問題を美しい旋律で纏め上げる衝動は他でもない平和への渇望である。

フォークでもロックでもなく社会を風刺しながら独自の真心ソングを歌い続けるデュオ。「働きたくねぇ」と言い切ってしまうその精神はフラワームーブメント的であり日本人らしからぬ平和感を持つ。敬愛するジョンレノンに向けたメッセージソング③収録のジャパニーズ名盤。

ソロ4作目。「オールシングス~」の次に聴くべきジョージのソロ作、内容太鼓判。リンゴ、ジムケルトナー、ニッキーホプキンスなど参加。全米1位①ジェシエドデイヴィスに提供した②、ロニースペクターに捧げた⑨他、堂々の佳曲揃いでアルバム通して聴きこめます!

自身のレーベル「ダークホース」の名を冠したソロ5作目。シングル⑦⑥のヒット、大規模なプロモーション成果もありそこそこ売れましたが、後年の評価は凡庸なイメージ。ただファンならエヴァリーブラーズ」のカヴァー④やロンウッドとの共作⑧など聴きどころはあります。

アップルレコードをジョージが離れる際、本人の許可無くリリースされたジョージのキャリアベスト盤。と書くとあまりいいイメージはありませんが、ジョージのソロ作がCD化されず80年代~90年代中盤までは非常に意義のあるものだったのではと思います。ビートルズでのジョージワークス一気収録とソロ初期ヒット曲で13曲収録。

90年代に突如現れた黒いジョンレノン。クラシックロックに傾倒していたレニークラヴィッツはこの作品の後「自由への失踪’93」で世界を席巻する事になるが個人的にはこのセカンドがベスト。③でジョンレノンの息子ショーンがピアノ参加、他④⑧⑨等名曲多数

その研ぎ澄まされた感性でSSWとしての才を遺憾無く見せ付けた荒井由実時代から、圧倒的な大衆からの支持を得てモンスターアーティストとなる松任谷由実。後の「SURF&SNOW」や「昨晩お会いしましょう」などご当地の情景を思い浮かばせる手法や、クリスマスの定番曲となった①の存在で、リゾート型POPSの原型が見て取れる。荒井⇒松任谷に変遷する過渡期のユーミンがCITYPOPとして最適解なのでは。

日常の一コマを自身の感性を通して文学的フレーズに変換し、内省的かつノスタルジックなメロディーに乗せる業はもっと後年に直接的なフォロワーを産んでいいはずだがそれをさせない、否、出来ないのだと確信させる日本が誇るフィメールSSW荒井由実のセカンド。まだマンタプロデュースでは無いが、バックはティンパンの面々。有名曲③はシングルバージョンより軽快なアレンジのアルバムバージョンのが好み。

自身の「モンロー・ウォーク」を郷ひろみがカヴァーしたり、映画「スローなブギにしてくれ」の主題歌”Want You!"の強烈なフレーズで芸能寄りなイメージも抱きますが、そのジャズ・ボサノヴァ・ラテンにも精通した音楽的素養を、そして男の悲哀を表現するその歌声をティンパンアレイ周辺のお歴々はほっときません。ター坊とのスロウボッサ④、ラテン調の⑦、和モノ歌謡サンバ⑥などジャパニーズレアグルーヴ名盤!

アメリカンポップス、ブラックミュージックへの憧憬を、実力と情熱で日本の音楽シーンにぶつけ続けてきた氏が今度は80年代の空気感、リゾートミュージックを披露する1枚。氏のリゾート感溢れるナンバーとしては屈指の⑦、らしい好曲①、エレピが心地良い②、竹内まりやへ提供した③、圧巻のバラード⑫など因みに本作がRCAレーベル最後の作品、以降は現在まで自身のレーベル「MOON」からのリリースとなる。

吉田美奈子が半数以上を作詞しておりコーラスでも全編にわたりアクセントを付けている。バブル前夜の日本、氏は敢えて玄人受けするアルバムを創ろうと心掛け、周りからは地味だと言われた本作ですが、流石に山下達郎を代表する1枚、①②の儚いミドルの後に腰に来る③、表題曲のアルバムバージョン④、個人的にはこちらもシングルカットされた⑥も好き、もっと言うとこの⑥のインストバージョンが更に至高。

一人多重録音に目覚めるセカンド。前作「サーカス・タウン」でのニューヨーク録音からの学びを注ぎ込んだ2枚目。氏のアルバムの中ではセールス的には芳しくない結果であったが古くからの達郎ファンからはベストと称される程愛聴されている。まずは①、ピアノのイントロから高揚感たっぷりの大サビに突入する名曲。その他シティ・ポップというフィルターで言えばAOR調を意識した⑩も聞き所。

ロングサスティーンで恍惚の表情を浮かべていたかと思えば、目の醒めるようなハードなピッキング奏法まで縦横無尽。スタジオ録音もとにかくギターの音がデカく、聴かせどころのチョーキングではカルロス・サンタナも裸足で逃げ出す迫力w。名曲⑦「メシア再び」はこちらがファーストテイクで後のバージョンより好み。そんなに売れなかったが故、ミュージシャンズ・ミュージシャンとして孤高の存在感を放つ天才ギタリスト!

もっともっと評価されて然るべきだと思うのだが。。。CBSソニー時代の数々の名盤が現在手に入らないようなのでこちらベスト盤を。アメリカンポップスへの深い憧憬は竹内まりやの初期作品と並び称されると思うし、大瀧詠一作「あなただけILOVEYOU」といったナイアガラサウンドの名曲もある。個人的には8や17のような大人のラブソングも、ルックスも悪くないので◎。美人薄命を体現してしまい無念の一言。

AOR元祖として名高い名盤だが、ジャケットに映るニックデカロその人のルックスはかなりイナタいw。蝶ネクタイまでしてるぞ!アレンジャーとして名を馳せる裏方だけあって本作での数々のカヴァー曲で聴かせるヴォーカルはオリジナルより圧倒的に弱い。弱いのだがアルバム全編通して聴いた後の一冊本を読み終えたような後読感のようなモノはこのアルバムでないと中々味わえない。全曲良いがトッド・ラングレンの⑤がマイ・ベスト

処女作「バナナアルバム」やラストアルバム「ローデッド」も勿論良いが、個人的にはこの3rd。①④⑤といった甘美なメロディーラインで聴かせるミディアム、②⑥で見せる抑えの効かない激情、「静」と「動」の二面性を持った完成度でもヴェルヴェッツ随一の作品では無かろうか。やはりヴェルヴェッツは世界観勝負。ダグ・ユールの気怠い歌声①からヤラれる!

グラム・パーソンズの前にカントリー・ロック無し。そしてグラム・パーソンズの後にもカントリー・ロック無し。まさにワンアンドオンリー、たった2枚のアルバムでカントリー・ロックを定義づけたGPの1st。全編フィドル、バンジョー、スライドが疾走りアメリカの広大さを感じさせる。コステロもカヴァーした⑩や①⑤などがお気に入り。

ウクレレを持ったメガネ女子として結構コマーシャルな存在感を放っていたつじあやの、最近は如何しているのかな。ジブリ映画の主題歌⑨で話題となった本作、傑作だと思います。決して上手くはないが儚いヴォーカル、シンプル且つセンチメンタル溢れるメロディセンス。本作④⑤あたりが彼女の真骨頂かと。この後のカヴァー作も、選曲の妙もあり味わい深い出来になっていますよ!

本当は2001年作「融」が一番お気に入りのアルバムなのだが、廃盤との事でこちらの作品集を。山崎ゆかりは生まれる時代を間違えている。90年代以降からの活動でこの音像と空気感の濃密さは異常。喫茶ロックリバイバルなんて軽いノリではなく、生楽器と言葉だけで「伝える」という強い意志が溢れている。フリーボもステキだったが空気公団はそれにも増して懐古主義にに終わらない大切な今を聴かせてくれる。

松田聖子の後継にと全てが順調だったかに見えたが・・・。竹内まりや本人も一番多く楽曲提供したアイドルであっただけに思い入れが深いと公言している。「くちびるネットワーク」の後期のように少女から大人へ艶っぽくなっていく様も美しいが、彼女の楽曲で一番好きなのは⑤「恋、はじめまして」。当初芸能界入りを反対され続けた岡田有希子本人の実体験と重なり、憧れを唄う少女の心情がハマりにハマっている!

ジャパニーズロックの名盤となれば必ず選出される本作。はっぴいえんどでの活動を終え、鈴木茂が踏み出した第一歩はアメリカは西海岸への単身殴り込みだった。90年代にレアグルーヴとして再評価される①③④⑦などの数々の名曲。盟友松本隆の全編に渡る詩も素晴らしい。リトル・フィートの面々も参加している本作、「らしい」ニューオーリンズ風⑧など隅々まで聴きどころ満載!

ニコレット・ラーソン然りウエストコーストの面々たちが肩入れするだけあって声は勿論、ルックスがまずステキ。ジャズ、ソウル、カントリーなどの要素が丁度良い温度感でアルバム全編を包み込んでいるがやはり出色は①「ウー・チャイルド」か。個人的には④「ソー・ソー・ハッピー」の軽快なホーンのイントロから入る憂いに満ちた歌い出しのAメロの一節が死ぬほど好き。

惜しまれつつも92年の引退以降一切メディアに姿を見せない固い意志は山口百恵と並び人々により伝説感を植え付けている。ドラマチック歌謡と言われた「喝采」を始めとする強力なヒット曲を多数持つが、この76年作の昭和30~40年代のムード歌謡のカヴァーもそれぞれオリジナルかと思うほどの素晴らしい出来。①⑥⑩他有名曲多数で楽しめますが、一番のお気に入りはタイトルトラック「そっとおやすみ」かな。

ご存知ローロングストーンズのベーシスト、76年作2nd。ミック・ジャガーやキース・リチャーズを始めストーンズ面々のソロ作は数あれどコレが一番良く聴く。残念ながら発表当時の評価は決して高いとは言えないようだったが。おもちゃ箱をひっくり返したようなロックンロールクラシックス①⑩、後年DJ達に評価される⑧などロックンロールはもちろん、ディスコ~レゲエまで豪華ゲストミュージシャンに彩られた1枚。

ライクーダー、レニーワロンカー参加の73年作と来れば、当然邦題にもあるようにオールドタイミーなアメリカが聴ける。ヒット曲②「真夜中のオアシス」で聴けるエイモスギャレットのグルーヴィーなプレイは今も尚フロア受け抜群。基本フォーク/カントリーを基調とした楽曲に鼻に抜けるようなマリアマルダーの特徴的なヴォーカルが全編で聴ける名作。お花を髪に付けキュートな彼女だが、既にこの時バツイチw

その大いなる情念を日本人に今も刻み続ける歌姫の3rd。一番好きな唄が入っている。⑥「ホームにて」。電車に揺られて帰郷するという概念の無い東京出身の私でさえ、故郷への様々な距離感と想いを自分の事のように感じられ胸詰まった。⑨「時は流れて」も初期を代表する傑作バラード。シングルを収録していないが「らしさ」をその他収録曲でも存分に味わえる。次作「愛していると言ってくれ」と双璧を為す初期の傑作アルバム。

70年代の数々の傑作の中にひっそりと咲く忘れ名草のような77年作。当時は珍しかったカヴァー作で、日本歌謡史に残る裕次郎1、キャンディーズ7、郷ひろみ11など、さらりと歌う拓郎がカッコいい。特筆すべきは日本のプレスリーと言われた小坂一也に提供した3のセルフカヴァー。パンチラインはこうだ、「寂しさが心の扉を叩くまで、人はそれまでの幸せに気づかないんだね」。染みる。自曲としてもなんら遜色無い名曲。

飛ぶ鳥を落とす勢いの松田聖子がナイアガラサウンドに挑戦した名作。①~⑤が大瀧詠一作曲、シングル⑤は当然の事どの曲も叙情たっぷりに歌い上げる。じゃあB面は、となるがこれがまた素晴らしい。杉真理作曲の⑨はシングル級。そして敢えての個人的推し曲は⑥「流星ナイト」、頭から大サビで勝負する得意のスタイルがキマったこちらもシングルにしたかった一曲。

荒井由実名義のアルバムで一番よく聞くのがコレ。情景描写の映える名曲⑤⑦を中心にアップにバラードに佳曲揃い。特にオススメなのがタイトルトラック②とバラード⑨。奇をてらわないソングライトがハマった時こそユーミンが一番沁みる瞬間。満月の一歩手前の「14番目の月」、このアルバムが後の松任谷時代で満ち足りる前に重なるのもまた一興。

原由子名義の名盤「MOTHER」は絶対に聴いていただくとして、こちらの原坊が昭和歌謡を唄う忘れがたい一枚も是非。郷愁誘う昭和のメロディーに素朴な原坊の歌声が映える。個人的なベストトラックは浜庫メロディー②「愛のさざなみ」。サザンのともすれば下世話で雑多な音楽性をまとめ上げているのが誰もが口ずさむ日本人のDNAに刻まれた昭和歌謡のシンプルのメロディーに根ざしているのが伺える。

総じて名盤しか無いのがゆら帝なのでベスト盤から入るのも当然有り。言葉と音が象徴となってその瞬間に身を委ねるのみというロックの根源的な体験をゆら帝は提供してくれる。DISC2はここでしかテイク集なのでファンなら買い。だいたい夜はロクでも無いこと考えてるうちに終わっちゃうんだから朝までゆら帝爆音で聞き続けてれば目覚まし時計のアラームも聞こえねぇよ!

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