カスタマーズボイス一覧

Heritage / Lionel Loueke

アフロビートな現代ジャズならこれ。ベナン出身のギタリストなんでどのアルバム聴いてもアフロ感はあるのだけどやっぱりギターオリエントなので他は結構ルンバロック的だけどこれはマーク・ジュリアナ参加でビートの意識が強いのかな、グラスパープロデュースです。シェウン・クティのプロデュースをグラスパーがやったのと流れで聴くと色々合点が行くとか。

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ma-changさんが書いたカスタマーズボイス

(全102件)

ニューエストモデルとメスカリンドライヴが合体したソウルフラワーユニオンの第一作。二つのパンクバンドが唯一無二のミクスチャーロックンロールになった瞬間。まだ双方の色を残していたり、音もやや時代を感じさせるがそこがまた味わい深い。いまソウルフラワーの歌といえば中川だけど、ここで度肝を抜くのはうつみようこ、やっぱり既に圧倒的。

ソウルフラワーのケルト感が最も出たアルバム。キーラとアルタンも参加しているので当然。でもどこをどう切ってもソウルフラワー。そしてアイリッシュチームがフィーチャーされがちだが、国内の参加プレイヤ、ジャズ畑の人も多いが、彼らの演奏も相当にキレてる。それでソウルフラワーをジャズだと思ったのもこのアルバムだし、自分にとってのジャズの根幹にもなったアルバム。

大袈裟でもお世辞でもなく名盤しか作っていないソウルフラワーなので、正直どのアルバムが一番か、というのはちょっと無理な質問。でもどのアルバムから聴けばいい?なら間違いなくこれ。ソウル・フラワーのソウル・フラワーたる要素が全て詰まっている。お祭り感、チンドン感、レベルミュージック、そして満月の夕べ。オリジナルにしてベスト盤の様相。

五つの赤い風船のメンバーのソロ。赤い風船関連の作品として手に取るのもいいですが、ちょっと趣向は違います。軽快でクールなリズム&ブルース&ジャズなアルバムです。東芝EMI時代のURCレアトラックシリーズで出てましたがしばらく入手困難だったかと。これが実に素晴らしくソロとしてはこれしか出ていないのが残念なくらい。

溶けだしたガラス箱と並ぶポストジャックスワークとして聴けるアシッドな「休みの国」。カイゾクさんのカラっとした歌声と牧歌的なのにクレイジーな歌詞、そして木田高介の作り出す音世界が何とも不思議な魅力を放っている。URCでのリリースは色々あってどう集めたらいいかわかり辛いがこのセカンド?のFYFANは東芝EMI時代以来の再発ですね。

山本精一の膨大でヴァラエティ豊富過ぎるディスコグラフィーの中で一番を選ぶ時、このアルバムを上げる人は結構多いんじゃないかな。所謂テクノ的な造りをしているダンスアルバムだけどこれがクラブで鳴っていることは想像し難いし、踊れない、こんな踊れないイーブンキック何処探してもない。アンビエント的でもあり、ヒーリング的でもあり、どちらでもない。もっともっと大きな何か。永遠にカタルシスの中にいる。

山本精一はカバーもいいんですね、選曲のセンスもよければ、山本精一のフィルターを通すと何倍も良くなる曲もあったり。メロディを引き立てる歌声というのかな。加藤和彦のトリビュート盤での「あの素晴らしい~」とかも良かったですし。このアルバムはByrdsとジャックスのカバーが絶品です。

山本精一の歌もの路線も結構ありますが、羅針盤を除けばこれが最高峰。身近なようで尻尾を掴ませてくれない歌詞と朴訥なのに内省的で滋味溢れた歌は人肌の様で一切の共感を許さない断絶。シドバレットよりもアシッド、いやアシッドよりもナチュラルな狂気。とかいって頭にクエスチョンマーク浮かべながら何か泣けちゃうの、B1のシャケとかやしがにさんとか名曲。

まさかのメジャーデビュー作(これはP-VINE再発ですがオリジナルはmeldacだからブルーハーツとレーベルメイトですよ!まぁこの次はトラットリアなんで、良い時代でしたな)。メジャーっぽい作りかというとそんなこともなくこのブレなさ、流石です。名曲「日本解散」収録。世紀末がくるぜ~ぶっ飛ばせ~ハイウェイ~

山本精一の???な部分が凝縮された言わばメインプロジェクト想い出波止場の記念すべき1st。全世界の謎を凝縮したような他に類を見ない音楽。想い出波止場は全部謎で全部素晴らしいけれど最も謎なのがこのアルバム。不気味で謎で、怖い。

ジャケと音階の東洋趣味で海外受けというのもわかりやすいですが、何より一発目のジョー山中の甲高い咆哮ですべて持ってかれます。後は石間秀機のサイケなギター。これがなければ世界レヴェルで評価はされなかった筈。

村八分は大体聴いたけど、結局一番最初に聴いたこのライヴを超えるものはなかったかな。というかこのアルバムが凄すぎて音源を聴き漁ったとも言えるか。スピード感、ギターのササクレ具合、チャー坊の鬼気迫るテンション、ライヴでなければこの音はなかったでしょう。世界規模で見て史上屈指のライヴ名盤です。

七尾のドラと秋本のヘビ、やっぱ本来の姿がコレだよね。色々あってこの二人が再び手を組む、それだけでね…まだ間に合う…チャイムの音でこんなに泣けるなんて!からのこだまさん迎えたビル・ウィザースが沁みる。他にもレゲエクラシックスをタイトにキメてトバしてます。兎にも角にも!ヘヴィマナーズのアルバムでスライ&ヘヴィなんてのを見た時に見た夢です。

RAVOのDUB盤。ダブワイズは益子さんと山本さんで半々。うむ、やるならこの二人だよね、ということで納得。かなり大胆に弄っているのでオリジナルを聴いてからでもよし、DUB盤先に聴いてもよし。益子さんと山本さんの弄り方の違いも楽しんでください。

Ravo

ROVO

4:

★★★★

中西さん脱退後のアルバムは割とどれ聴いてもそこまで違いはない(どれ聴いても同じに聴こえるという意味ではなくて楽曲指向なので、どの曲が入っているか?という区別というか)のだけれど、このアルバムならDUB盤が出ているのでDUBを楽しむ為のオリジナルという要素は大きいかなと。当然DUB盤も合わせて聴きましょう。

中期作(SAI、FLAGE、MON)までが廃盤だそうで、この3作もオリジナルで聴いて欲しいのだけれど…。FLAGE収録のNA-Xは全キャリア通しての代表曲、ライヴでも最も盛り上がる曲です。プログレ好きもグッとなるフレーズ連発。

CONDOR

ROVO

5:

★★★★★

PYRAMID以来の超長尺曲、組曲になっているので展開に起伏があり、焦らしもそこまでではないのでPYRAMIDよりも聴き易い。当然長尺曲のご褒美、最高のカタルシスも待ってますのでROVOにある程度馴染みがあれば怖がらずに(?)挑戦して欲しい。

ROVOはやっぱり初期の実験性が高い作品のが聴いていて楽しい。とりわけdohbの時代、ということで網羅したこのセットはかなり重要。そもそものコンセプトNEU!×HAWKWINDが最も感じられるPICO、人力IDM感全開のimago、超長尺の宇宙プログレ絵巻なPyramid。どれも突き抜けていて完成度が高いくて最高。その後は楽曲志向が強くなっていくので聴く姿勢が変わる。

あがたさんと大瀧さんの交差するポイントが個人的には一番好きで。このロマンチックな音楽は他に代え難い。乱れ髪とか大瀧さんのファーストで聴くよりもここで聴いた方が響くんだなぁ。

日本語ロックというよりはバーバンク的聴き方をしたくなる盤です。音もカラっとしているので他の作品に比べるとアクは弱い気もしますが、ふと手を伸ばすことが一番多いアルバムでもあり。

日本語でロックをやることに初めて成功した作品、という観点で重要なアルバムではあるけれど、サイケロックとして聴いても美味しい。西海岸のサウンドをここまでいなたくできるものか、という驚きもあります。

日本語でロックをやることに成功したはっぴいえんど、2作目の今作で音楽性としてのオリジナリティも獲得し、真の名盤たる佇まいがあります。ジャケのインパクトも。「かつて」の東京の夏に思いを馳せるのにこれ以上の作品はないです。

問答無用の名盤、山下達郎や大貫妙子も参加したクラシックで若々しい彼らの歌声が素晴らしい。もちろんそれだけじゃなくて、個人的にはシュガーベイブのギターの音が好きなんですよね。切れ味が良くて、ライヴで鳴らされている音を聴くと一層それを実感するのです。

彼女こそシティポップブームの立役者でしょう。ユーミン、シュガーベイブ趣味を公言しつつヴァラエティ豊かな音楽性を披露していた彼女が現代的アプローチでそちらへ振り切った最初の一枚と位置付けてます。世界一プールサイドが似合う女性です。

エヴァーグリーンってこのアルバムの為にある言葉でしょう。ペダルスティールとガールズコーラス、甘過ぎて溶け過ぎてしまう…心地よ過ぎて毎夏聴いてます、もちろん今夏も…

VIDEOTAPEMUSICがVIDEOTAPEMUSICたる所以がここにある。サンプリング文化の異端、ニュータウンの一角の記憶、映像ありきの表現の筈が映像なしにも成り立つ、この映像喚起力は素晴らしいです。タイトルもジャケも完璧。その後の活躍は御覧(存知)の通りです。

また一週間始まる…日曜の夕方が辛い…「サザエさん症候群」なんて言いますが、個人的にはサザエさんの歌聴いてると凄くワクワクしてくるんですよね。ストリングスとかフルートの差し込み方とか…滅茶苦茶カッコイイじゃん!と思ってしまって。完全に和モノレアグル耳で毎回聴いてしまいます。で、この大全は今は流れていないテーマソングなんかも入っていて(名曲!)懐かしくも新たな発見もあったり、ホント素晴らしい!

日本のパンク/NWに重要なコンピ沢山ありますが、これもその内の一つ。コンピ…いや、町田町蔵やスターリンも参加した石井聰互の映画のサントラなのですが、そう位置付けたい。ルースターズとロッカーズの合体バンドの演奏、プログレッシヴな1984の演奏、差し込まれる劇中の町蔵の咆哮、これが当時の危険な香りのするシーンを切り取ったようなカッコよさです。映画を見てなくても(見て欲しいですが)聴いとくべき名盤です。

町田康の音楽ってーとどうしてもINU、でやっぱり感銘を受けて次何聴く?てなると入手もしやすく同じくWAX再発のこれになるんでしょう。ところがやや時代を経てなので演奏もヴォーカルの質感もちょっと違う(やたら上手い)ので、アレ?となるんですが、この粘度高めな音にジワジワ侵食されます。彼のビーフハート趣味が面白い形で出た名盤です。

10代の半ばにV系に別れを告げたハズなのに戻ってきてしまった気分。トガった音を求めるうちに吉田達也~北村昌士(Fool's Mate)!と辿り着いた極北。YBO2を知ってから聴くV-ROCKは一味も二味も違う(なんて言うと嫌がる人もいるかもだけど)…と思った20代…できれば現役のV系リスナーにもここに辿り着く人が増えてくれるといいなーなんて。

ジャックスが奇蹟だったのは、早川義夫の怨歌、水橋春夫のサイケデリックなギター、そして木田高介という稀代のアシッド・グールーが同居していたからですが、その木田の音を追うと神田川に辿り着くという邦楽史の面白さを体感できる好コンピ。

幻の作品といって、その幻には色々な理由があって、この「都市通信」も数ある「幻の~」の内の一つではあるが理由が理由だけに…まさかの再発(懺悔と贖罪と共に…)。参加4バンド中最も知られるのはやはりNON BANDでしょうかね、少なくとも私はNON BAND目当てですが…どのバンドも当時の空気をありありと蘇らせる尖ったパンク~NWサウンドを鳴らしてます。

タイトルはアフリカとジャズを繋いだパーカッション奏者オラトゥンジへのオマージュですね。現代ジャズの最重要ドラマーでしょう。ドラムの身体性を思い知るようなドラミング。歌っているというか。フライングロータスのカバーは特に、ケンドリック・ラマーをフィーチャリングした曲がオリジナルなのでラップをどう料理してるか、ってのは聴き所と思います。

アフロビートな現代ジャズならこれ。ベナン出身のギタリストなんでどのアルバム聴いてもアフロ感はあるのだけどやっぱりギターオリエントなので他は結構ルンバロック的だけどこれはマーク・ジュリアナ参加でビートの意識が強いのかな、グラスパープロデュースです。シェウン・クティのプロデュースをグラスパーがやったのと流れで聴くと色々合点が行くとか。

アカデミー賞受賞で一気に話題になったグリーンブックのサントラを手掛けた鍵盤奏者のリーダー作は今のところこれだけ。ホセ・ジェームズのバンドで活躍するだけあって(ホセも参加してます)グラスパー以降の耳で聴けばドンピシャでしょう。グラスパーEXPのケイシーのサックスが大活躍です。

祝再発!アフターディナーってその独特の世界観や宇都宮泰の音響とかギミック的な部分にフォーカスされることが多いけど、このライヴ音源聴くと演奏が相当プログレッシヴなことにハッとします
1曲目のヘヴィネスはクリムゾン的でもあり。

モデストマウスなどのポストハードコア的USインディーの影響下の一角の良質なバンドのうちのひとつだった長野のバンドが日本を代表するサイケデリック・ロックグループに変貌する転換点、EPだけど非常に重要な作品。この作品から石原洋/中村宗一郎を迎え、彼らの童謡の様な歌心と浮遊感のあるギターサウンドがオリジナリティを獲得した。当時、こんないいバンドだったっけ!?とタイトル曲を繰り返し繰り返し聴きました。

NIPPSという稀代のパンチライナーのILLな魅力がもっとも発揮されたアルバム。自分にとっては日本語ラップ史上最も素晴らしい作品。GOD BIRDのマイクリレーも最高。これがあったからケイボンも知ったし日本語ラップの深みにハマっていけたんだと思う(そして、色々聴いてもやっぱりこれに勝るアルバムはないと再確認も)。ヒバヒバ~。

渋さ流カバー集というか。実に渋さらしい選曲で楽曲の持つ魅力を存分に引き出している。中でもライディーンのカッコ良さは異常、以前ライヴで聴いた時震えあがって音源にならんかなーとずっと思っていたヤツです。しかしながら、らしいとはいえ、Charaと東郷健が並ぶカバー集ってやっぱすげぇわ!

ロバート・グラスパー、ディアンジェロ、というキーワードだけで想像できる音楽では収まらないアフロビート、スピリチュアルジャズ、サイケデリックロックなどなど彼の音楽言語の豊富さに圧倒されます。単なる前述のドラマーのソロ作、じゃないよ。ブラック・レディオ、ブラック・メサイアと並べてもまったく遜色ないトータルアルバム、超傑作です。トニー・ウィリアムスのカバーも最高。

NEUE TANZ

YMO

5:

★★★★★

ベスト盤は基本スルー、なのですが、テイトウワの選曲にしても、まりんのリマスターにしても、現在の新しい音楽として聴かせる意志がしっかりと表れていて素晴らしい。勿論、アートワークが五木田智央によるソリッドステイト~が最高過ぎてスルー不可避。

HOSONO HOUSEを再録って、高田漣とか伊賀航とか伊藤大地とかの最近のメンバーと曲順通りに演奏的な感じかな~と(それはそれでいいんだけど)予想してたら、まさかの宅録!しかも50年経て色々な音楽をやってきた細野さんにしか為し得ない色んな手法で再料理、仕掛けだらけで期待を8倍くらい上回って届いてとても嬉しかったです。

細野さんの音楽人生を辿る記念展のカタログ。展覧会に行く機会を逃した、としても、持っているべき。半世紀も間断なくなぜ皆細野さんの音楽に魅了されるのか、その理由を知る貴重な資料集ですし、パラパラめくっているだけでも楽しめる、そこから音が聴こえてくるようですよ。

空港の為の、ではなくスーパーの為の、音楽。サニーデイ~曽我部恵一のジャケを手掛けることでも知られる小田島等が組んでいたユニット。スーパーでかかっていそうなチープなインスト音楽を再現したというか、ジャケも含め諧謔的なアート作品としての要素が強かったが、ヴェイパーウェイヴやフュージョン/AOR再評価を経てまた新たな価値を与えるべき作品になったこのタイミングでのアナログ化。当然俗流アンビエントとしても。

ジャケが何だかマッシヴのメザニーンを彷彿とさせて、しかもポストJディラとか、実はアリス・コルトレーンの甥、など色々と興味を持つ惹句は多かったです。ダブステップも確か一番盛り上がっていた時期で、それに絡めたインタビューも見たし(本人はどこ吹く風だったけど)、当時のシーンを総括した象徴的なアルバムでありその後の音楽地図を書き換えたマスターピースです。

駕籠真太郎のアートワークが大分衝撃的、ハービーハンコックの参加にも象徴されるけど大分ジャズ色を強めた、というか身体的な表現になったなぁ、と、「既に死んでる」のに!?ディーントニ・パークスのドラムが最高、と、カマシ・ワシントンの存在をこのアルバムで認識した人多いのでは?

個人的には前作のインパクトが強く、だいぶ大人しいかな…と思ったけど、まぁタイトルがそうだしflylo人脈でも例えばミゲル=アトウッド・ファーガソンやオースティン・ペラルタ(もし彼が生きていたらこの後のflyloやブレインフィーダーがどうなっていたか…とよく考える)のエッセンスが強いのかも。

アリス・コルトレーンの甥、という肩書?が伊達ではないと証明したWARP2作目。ジョンよりもやっぱりアリスの影響がでかいと語るだけあってキラキラした音、瞑想的な世界観、トム・ヨーク参加が話題になったけれどそれはそこまで重要でないかな…あくまでこのスピリチュアル絵巻の要素として活きてます。色々な側面を魅せるブレインフィーダー総帥、個人的にはこの路線が一番好き…。

サイケなサイプレスが戻ってきた!こういうのが聴きたかったんです。マグス先輩、一生付いていきます!てな具合のドープさ。ジャケ、タイトル、コンセプト、そして音、全てが完璧です。しかもゴンジャスフィが参加しているという、痒い所に手が届きすぎて昇天してしまいました。

ゴーストフェイスキラーと共演盤出したりスヌープ作品に共演したりとヒップホップ寄りジャズのインストバンドという印象だったんですが、このサックスをメンバーに加えた編制での新境地にやられました。完全にカンタベリー!?な楽曲あったり、プログレ好きな御仁にも是非聴いていただきたい…次の一手が気になり過ぎる。

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