カスタマーズボイス一覧

シベリウス: 交響曲全集<タワーレコード限定> / パーヴォ・ベルグルンド、他

さすが巨匠の最終結論、聴き応え満点。4番など、非人間的な深淵がこれ程深く表出されたことはないのではないか。ただ、2番のみは、透明でソリッドでストイックな響きが、やや違和感があった。やはりこの曲はシベリウスの交響曲の中でも特殊なのだろうか。

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のりちゃんさんが書いたカスタマーズボイス

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(全15件)

どの曲も見通しの良い響きによる清澄な、フォーレにはピッタリな名演。パヴァーヌの合唱付きの版は初めて聴いたが、これも節度があって素晴らしい。レクイエムのソロはどちらも良いが、特にソプラノのマクネアーは天上から聴こえてくるようで、絶品。フォーレ入門には好適の1枚。

モーツァルトの方は若干問題がある。いつものライスターの音と異なり、平べったく丸みに欠ける音で、リードが薄いのではないかと思われる。テクニックや音楽性は問題ないが。ウェーバーの方はわずか1ヶ月後の録音ながら、こちらはライスター本来の丸みのある音で、後のカメラータ盤などと比べてもクーベリックともども表現がドラマティックで、この曲の決定盤と思う。

一言で言って、素晴らしい名演である。フラグスタートは神々しいばかりの品格で、ズートハウスのジークフリートは力強く、グラインドルのハーゲンは凄み満点。肺炎で倒れる前のフルトヴェングラーも緊張感に満ちた演奏を繰り広げている。一つだけ問題は、全曲の最後が余韻もなしにプチッと切れてしまうことで、今の技術ならどうとでも出来ると思うが。

いずれの曲も、速めのテンポを基調とした、マジャールの血がたぎるような熱い名演で、素晴らしい。夭逝がつくづく惜しまれる。

カラスのステレオ録音は声の衰えが気になるものが多いが、この録音は年代のわりに状態が良く、カラスの歌唱の凄みが味わえる。ミランダ・フェローロはほとんど録音がなく、日本ではあまり知られていないが、ここでは熱唱が聴ける。難を言えば、若きカプッチッリは極悪人にしては声が若すぎて違和感がある。ヴォットの指揮が素晴らしく、さすがオペラの名匠と言える。

これは凄い。どの曲も唖然とするほど切れ味鋭くて鮮やか。南西ドイツ放送響の演奏能力にも舌を巻く。ギーレンは間違いなく大巨匠である。騙されたと思って聴いてほしい。

比較的新しい録音の中では最高と思う。まずシャイーの指揮がたいへん勢いがあって切れ味鋭い。主役たちの歌唱も揃って素晴らしく、また高音のヴァリアンテを全て出しているのもいい。脇役も、重要な役であるモンテローネのカロリスがたいへんいい。これだけ全体の水準が高いオペラ全曲盤もめったにないと思う。

さすがバレエ音楽のスペシャリスト、素晴らしい名演。どの曲もたいへんダイナミックレンジが広く、豪快でしかもよく歌う。殊に白鳥の湖は、オケが一段と素晴らしく、オーボエなど惚れ惚れする。他のオケでの全曲はあるが、この時に全曲が録音されなかったのは残念だ。

以前持っていたCDは音が悪かったが、このアンドロメダ盤は新リマスタリングを謳っているだけあり、はるかに音が良い。演奏は正に理想的で、バスティアニーニはA音を、スコットはEs音を、クラウスはD音をそれぞれ軽く出しているのは驚異的だ。ガヴァッツェーニの指揮も充実の極み、この名盤が日本でほとんど評価されていないのは信じられない。

完璧なアンサンブルで、カミソリのような切れ味の凄まじい名演だ。5番はまだ他にもセルやヤンソンスの名演があるが、6番は録音の少ないこともあり、ダントツの決定盤と思う。しかも良質のステレオ録音なのも嬉しい。

ヤンソンスの指揮はどの曲でもスケールが大きく、一方で細部の表情が実に細やかで、素晴らしい仕上がりになっている。あまり民族性を感じさせないインターナショナルなアプローチだが、全く物足りなさを覚えない。彼のハイドンは初めて聴いたが、大きめの編成でありながら爽快で、現代のハイドン演奏として理想的と思える。録音の少ないのが残念だ。

60年代にスリオティスがナブッコのアビガイッレで日本にレコードデビューした時は、その才能に驚倒したものだったが、このアルバムを聴いてその時の記憶がまざまざと甦った。美声なのにドスが効き、アジリタのテクニックも申し分ない。特にナブッコやマクベスなどのヴェルディの初期作品にはうってつけの名ソプラノであった。歌手としては短命に終わったのが誠に残念。

さすが巨匠の最終結論、聴き応え満点。4番など、非人間的な深淵がこれ程深く表出されたことはないのではないか。ただ、2番のみは、透明でソリッドでストイックな響きが、やや違和感があった。やはりこの曲はシベリウスの交響曲の中でも特殊なのだろうか。

なにせ大部のアルバムなので、海についてだけ。光彩鮮やかな、オケの名技満開の素晴らしい演奏、時折唸り声も聞こえて、よっぽど気合いが入っていたのか。点数はとりあえず海について。

アルゲリッチのこの曲の録音は知っている限りで四種あるが、チェリビダッケとのが最も大人しく、コルトとのが最も奔放で、これはちょうどその中間。指揮者とのインティメイトなやりとりが快い。クレーメルは、ともすれば陰鬱な演奏になりがちなこの曲を、骨太に力強く聴かせてくれる。

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