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第120回 ─ 名古屋のガールズ・スカ・パンク・シーンは、でら燃えている!

第120回 ─ 名古屋のガールズ・スカ・パンク・シーンは、でら燃えている!(3)

連載
360°
公開
2007/05/31   14:00
更新
2007/05/31   19:13
ソース
『bounce』 287号(2007/5/25)
テキスト
文/加賀 龍一

GOLLBETTY

〈No.1名古屋嬢〉は、彼女たちでキマリ!


 現在、名古屋を中心に活動しているガールズ・スカ・パンク・バンドのなかでも抜きん出た存在感と勢いを感じさせるGOLLBETTY。メンバーたちが中学の同窓会で再会したのをきっかけに生まれたこのバンドは、良い意味で肩の力が抜けている。

「ずっとロックばかり聴いてたんで、スカだけじゃないものを入れたくて。ギターやっていればソロは入れたい」(MISSY、ギター)。

「曲を作るのも各パートに任せちゃってるんで、ホーンがない部分があっても自分のイメージでいざ吹いてみたら、〈あ、カッコイイ〉みたいな」(HIROAKI、トロンボーン)。

 そういった柔軟な発想によって生まれたセカンド・アルバム『GOLL & RESPONSE!!』は、波瀾万丈な1日とライヴの流れを意識した構成を含め、前作『GOLLING!!』に比べて飛躍的な進化を遂げている。彼女たちらしいアグレッシヴな高速チューン“Easy Going”やコミカルなポップ・ナンバー“Welcome To Jungle!!”、g-yunの切なくも力強い歌声が感動的な“Snow Fall”など、バンドの振り幅が最大限に発揮された一枚となっているのだ。

「(“Snow Fall”は)結構な挑戦でした。安室奈美恵さんや小柳ゆきさんも好きだし、そんな感覚をバンドに持ち込んで歌うのもおもしろいと思って。これまでと同じ作り方で作った曲だから、これもゴルなんだ、って」(g-yun、ヴォーカル)。

「今回は難しいことにチャレンジしようと。ほかのバンドを観て〈こういう曲やりたいな〉と思ってた結果が出ている」(MISSY)。

 そう、彼らはまだ結成3年のバンドなのだ。だからこそなのか、彼らの口からは〈チャレンジ〉という貪欲な言葉が出てくる。

「“Day By Day”は僕が作ったんですけど、いままで間奏の部分を全員でユニゾンするってことがなくって。それができたらまたひとつバンドが大きくなるんじゃない?って」(CLASSY、ベース)。 

「前までは〈できんてー!〉ってなってたこともあったんだけど、そこで〈やってみようよ〉っていうところに辿り着けるようになった」(g-yun)。

 早くに成功を収めながらも、〈その先〉を見据える向上心旺盛な姿勢もまた、このシーンの盛り上がりに繋がっていると思うのだけど?

「ライヴとか昔から名古屋以外の人たちとやってて。(このシーンも)偶然が重なって出来たんだと思います。ウチらもそう」(g-yun)。

「だって俺なんか同窓会の人数合わせだよ(笑)。そっからこのバンドはスタートしてるんだから」(HIROAKI)。