８月13日～15日早朝。北海道・石狩の大地にて日の出を目指して２日間×５ステージがロックし続けたエゾロック＝RISING SUN ROCK FES.。モンゴル800からV∞REDOMSまで今年も多彩に全国津々浦々のパフォーマーたちが大地と戯れる会場に、bounce.com編集部のフェ スオルグ＝ヤング係長とエゾロック初参戦＝原田が上陸。高速アサヤケ・レポートをお届けします！
８月13日（金） 15:00～18:30
■カチンバ1551、クラムボン、BONNIE PINK、岡村靖幸
気温20度の札幌駅構内にやや不安を覚えつつ、シャトルバスで会場に着くと……雨。「とりあえずビール呑みましょう」と和民モード全開のヤング係長を横目に、まず向かったのは〈MOON CIRCUS〉のカチンバ1551。沖縄出身の総天然色の衣装のヴォーカル３名に、３管ホーン隊（トロンボーンが熱い！）＆バカテク・リズム隊が壮絶。顔も濃い。ロック少女たちもよく踊る。
続いて会場中央エリア〈RED STAR FIELD〉ではクラムボンが。“パンと蜜をめしあがれ”、“サラウンド”などクラムボン・クラシックを序盤から連発。白いYシャツに緑色のカーディガンを羽織った原田郁子が「みんな、あったまった？」と観客に気遣いする嬉しい一場面も。終盤には雲も晴れて山の谷間から夕日が射し込み、ラストにフィッシュマンズ”ナイトクルージング”を披露するという極上の流れに。うーん、呑んじゃう？（原田リョウ）
相変わらず続く雨を忘れさせてくれたのがBONNIE PINK。曾田茂一（EL-MALO）、高桑圭（GREAT3）、奥野真哉（SOUL FLOWER UNION）をバックに、アコースティックを基調とした演奏を見せてくれた。終盤は雨も止み、会場の空気はすっかり和みモードに。会場中に置かれた干草ロールの上で仲良く座りながら聴いているカップルに多少の嫉妬を覚えながらも、個人的にこの日の目玉と考えていた岡村靖幸のステージへ。
岡村靖幸
〈SUN STAGE〉は、既にファンが本人の登場を待ちわびている状態。またもや小雨がパラパラと降り出した中、「ねぇねぇ、岡村ってさぁ」というサンプリング・ヴォイスのループが響くと、客側からはそれに応えるように黄色い声が飛びまわる。メンバーが９人という鉄壁のバックを随え、岡村ちゃんが堂々たる体躯をゆらしながら登場すると、それだけで涙を流すファンの姿もちらほらと。10年前と変わらぬダンスのチャーミングさと、岡村節としか言いようのないMCにこちらのテンションもグングン上がっていく。 往年の名曲“だいすき”や、“あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう”といった過去曲では、観客にマイクを向け、レスポンスを求めてくる。それに誠実に反応するオーディエンスたち。双方に向けられた〈温かい視線〉が会場の幸福感を何倍にも膨らませていくのが伝わってくるステージだった。（ヤング係長）
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介
