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ポルノグラフィティ、初の配信ライヴ「CYBERロマンスポルノ’20 ~REUNION~」開催。ライヴ・レポート到着

ポルノグラフィティ

ポルノグラフィティが、12月4日に東京 LINE CUBE SHIBUYAで初の配信ライヴ「CYBERロマンスポルノ’20 ~REUNION~」を開催した。

タイトルの「REUNION」には、「ライヴ」や「お客さん」との再会という意味が込められている。エンターテイメントの形が大きく変わった2020年。この状況のなかで「お客さんがいて初めてライヴは完成する」というスタンスを貫き、「自分たちにしか」、「音楽でしか」、「今しか」できないことを模索してきた。話し合いとトライ&エラーを重ねるなかで辿り着いたのが、リアルとオンラインを合わせたハイブリッド型のライヴだった。

メジャー・デビュー20周年を記念した昨年の東京ドーム2デイズ公演以来、約1年3ヶ月ぶりとなる今回のライヴで彼らは、“アポロ”、“アゲハ蝶”、“ハネウマライダー”などのヒット曲、さらにこのライヴのために用意された新曲“REUNION”も初披露。デビュー22年目の第一歩を力強く踏み出した。

「REUNION」という文字が映し出され、エレクトロ調のSEが鳴り響くと同時に、会場に足を運んだ観客が手拍子で応える。「1年3ヶ月ぶりのライヴがついに始まる」という緊張と興奮が渦巻くなか、新藤晴一のギター・フレーズとともに、岡野昭仁が「僕らが生まれてから/半世紀後の世界/サイバー空間で/あなたとつながりたい」というフレーズを奏でる。オープニング・ナンバーは1999年のデビュー曲“アポロ”。「会いたかったぜ!」と叫ぶ岡野、キレのいいギター・ソロを奏でる新藤の表情からは、この瞬間を待ち望んでいたことがはっきりと伝わってきた。

AR(拡張現実)を使ったオンラインならではの演出も今回のライヴの見どころ。スパニッシュの香りが漂う“オー!リバル”では、画面上に3DCGによる巨大なサイ、そして、岡野、新藤をモデルにした「デジタルヒューマン」が登場し、エキゾチックな雰囲気の楽曲を盛り上げる。さらに“星球”では、星を想起させる煌びやかなライトが飛び交い、様々なモニュメントが画面上に浮遊。ステージ上にもLEDが設置され、幻想的なムードを生み出した。

最初のMCでは、「1年3ヶ月ぶりのライヴ、「REUNION」でございます! わしらがポルノグラフィティじゃ!」(岡野)、「これはこれでええね。何年か経ったら、思い出に残るライヴになると思う」(新藤)と挨拶。そして、「会場のみなさんは魂を込めた手拍子、拍手をちょうだい。配信を見ているみなさんは、どうぞ満喫してください。新しいエンターテイメントを作ろう!」(岡野)と呼びかけたあとは、キャリアを代表するヒット・シングルを次々と披露。エッジの効いたロック・チューン“ワンモアタイム”、重厚なバンド・グルーヴと力強いヴォーカルが共鳴する“2012Spark”、そして切ない旋律とともに「誰かに会いたい」という切実な願いを描き出す“ヴォイス”。「君は確かにいる 感じる」というフレーズは、観客、視聴者の心に強く響いたはずだ。

ここで岡野がチャットを読み上げる。「セトリがすごすぎる」、「生きててよかった」、「涙で画面が見えんのです」というコメントを紹介し、「しっかりつながっていることを感じます」と感慨深そうに語った。また、「去年のドームの光景がすごく良くて。コロナになって、あれは当たり前のことではなかったんだなと思って」、「今日もこんなに集まってくれて。やっぱりスペシャルな光景だよね」と新藤が語り掛けると、客席からは大きな拍手が起きた。

ライヴ中盤では、レアな楽曲が次々と披露された。無数の光がステージ上に美しい木の像を描き出した“シスター”、切ない喪失感を綴ったロック・バラード“ルーズ”。さらに打ち込みのビートと生楽器の響きを融合させた“カメレオン・レンズ”では歌詞をARで立体的に映し出し、“海月”では青白く光るクラゲが会場全体を覆う。楽曲の世界観を際立たせる照明も圧巻。

「拍手にも魂を込めれることを再認識しました」(新藤)という言葉と観客の手拍子に導かれたのは、代表曲のひとつ“アゲハ蝶”。切なさと憂いを含んだヴォーカルが広がっていく。さらに画面には、ポルノグラフィティ特設ページ「MESSAGE TO REUNION」で募集したTwitterのメッセージが次々と現れてはアゲハ蝶に変化し、会場に集まってくる。そして会場がARのアゲハ蝶に埋め尽くされ、それはまさにリアルと配信を融合させ、「みんなの想いはここに集まっている」という今回のライヴ・コンセプトを象徴するシーンだった。

「一足早いけど、クリスマス気分で盛り上がってくれ!」(岡野)という呼びかけで始まった“Hard Days, Holy Night”からライヴは後半へ。少年時代の夢と現実の自分を重ね合わせ、未来への前向きな気持ちを放つ“VS”を披露したあと、岡野は改めて観客に話しかける。

「この1年3ヶ月の間も、君たちの声は届いてた。ポルノグラフィティの歯車を動かしてくれるのは、やっぱり君ら。そんな君たちとまだまだ遠くに行ってみたいから、これからもよろしくね」

そんな言葉を挟んで演奏されたのは、“ハネウマライダー”。岡野、新藤が声を合わせて歌い、心地よい高揚感に溢れたバンド・サウンドによってライヴは最高潮に達した。岡野の動きに合わせ、拳を突き上げるオーディエンスも本当に楽しそうだ。

「その羽を大きく広げたままで/この旅路の果てで待ってて」というライン、感情豊かなギター・ソロが会場を包み込んだ“一雫”で本編は終了。

アンコールではまず、ライヴのタイトルを冠した新曲“REUNION”が披露された。会場で同じ空間を共有することも、それぞれの場所から繋がることも、これからのライヴ・シーンにとって大事な光。「紡いだ光を大きな光へと繋いでいきたい」というメッセージが込められた“REUNION”によって、大きな感動が生まれた。

「お互いに会いたいと思えば、必ず会えるはず。とにかく、やり抜いてやりましょう」(新藤)、「今日から新しい世界を作っていけばいいと思います。ポルノグラフィティ、全盛期はこれからです!」(岡野)というコメント、そして、極上のアッパー・チューン“ジレンマ”によって、この記念碑的なライヴはエンディングを迎えた。20年のキャリアの中で築いてきたポルノグラフィティの魅力をダイレクトに伝えると同時に、この先のライヴ・エンターテイメントの可能性をはっきりと示す、きわめて意義深いライヴだった。

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カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2020年12月08日 11:00