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ROGER JOSEPH MANNING JR. @ RED MARQUEE

エンジ色のジャケット+柄シャツ+ベルボトムというスタイルで登場したロジャーは、折り目正しく「コニチハ」とご挨拶。しっとりとピアノを弾き語り始める。流麗なメロディーに身体を預けていると、ギター・ドラム・ベースのサポート陣も現れて……サウンドは一転、ド派手なピアノ・ロックへと様変わり! メタリックなギター・リフ、パワー全開で押しまくるリズム隊など、彼らが繰り出す音は実にヘヴィーだけれど、そこは何と言ってもロジャー・マジック。キャッチーなフックの応酬で、リスナーの耳にはとびきりメロディアスなパワー・ポップとして響いてくる。全員参加の分厚いコーラスワークも圧倒的だ。

終盤では、「あるかなぁ?」と期待していたジェイソン・フォークナーの飛び入りも実現。加えてふたりが在籍していたジェリーフィッシュの“That Is Why”をカヴァーし始めたとあっては、もう冷静ではいられない! ロジャーとジェイソンによるヴォーカルの掛け合いに筆者感涙(マジ)&観客一同大合唱。ラストも“King Is Half Undressed”でしめるなど、今日のセットは新旧どちらのファンにも十二分にアピールする内容だ。

ライヴ後、ふたりにコメントを求める機会があったので、「ジェリーフィッシュの曲を演ったのは何年ぶり?」と訊ねたところ、「17年ぶり」との答えが返ってきた。両者のソロ出演がたまたま重なった――そんな偶然が叶えてくれた貴重なパフォーマンスを体験できて、本当にラッキーだったと思う。

(土田真弓)

掲載: 2008年07月27日 01:00

更新: 2008年07月29日 02:38