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エグゼクティヴたちのヒップホップ・ゲームはいつまで続く!?(from NEW YORK)

ここで、クイズ。次のA群とB群を繋ぎ、その関係を述べなさい。〈A:ジェイ・Z、P・ディディ、ジャーメイン・デュプリ〉。〈B:アトランティック、デフ・ジャム、ヴァージン〉……サッと目を通して答えがわかった人は、かなりの音楽業界通。昨年から、A群のパワープレイヤーたちが古巣を離れて再就職先を探していたのが落ち着き、業界全体の相関図が見えてきた。なかでも一番人気はジェイ・Z。デフ・ジャム元社長のリオ・コーエンがアトランティックのトップに就任したのを受けて、その傘下にレーベルを立ち上げる噂があったものの、結局は社長としてデフ・ジャムに残ることに。ロッカフェラも吸い上げてデイモン・ダッシュとは枝分かれした形になり、今度は上司のアイランド・デフ・ジャム社長でR&Bに強いLA・リードとガッツリ仕事をしている。古参ラッセル・シモンズも新レーベルを共同経営する形で戻っている。P・ディディの再就職は難航した後、アトランティックに収まった。現在のバッド・ボーイにはカール・トーマス、マリオ・ワイナンズと出戻りのメイス、新人グループのボーイズン・フッドとB5らが在籍。ソニーからアリスタを経たジャーメイン・デュプリは、彼女のジャネット・ジャクソンの紹介があったのか、ヴァージンのアーバン・ミュージック部門のトップに収まり、ソー・ソー・デフを再生させる計画だ。こちらはT・ウォーターズなどの新人に力を入れていく。いい意味でライヴァル関係にあるこの3人が、切磋琢磨しながらシーンをふたたび盛り上げていくことに期待がかかる。(池城美菜子)

掲載: 2005年06月27日 16:00

更新: 2005年06月27日 16:47