ニュース詳細

電子音楽シーンを俯瞰できる注目のイヴェント〈イマコミ〉(from OSAKA)

 日本の〈打ち込み人種〉は、いまや異種交配を繰り返しながらめまぐるしいスピードで進化し続けている。それに伴って、多くの場合はより小レヴェルでの住み分けがなされるわけだが、こと大阪においてはハコもアーティストの絶対数も少ないせいか、まったく毛色の違う人たちが一堂に会することが多いのです。そんな大阪の〈打ち込み人種〉の坩堝ぶりを目の当たりにできるのが〈イマコミ〉。大阪・梅田noonで不定期開催されている電子音楽パーティー〈Imagined Communities〉のことである。そのネットワークはAOKI takamasa(PROGRESSIVE FOrM)、RIOW ARAI(soup-disc)といったラップトップ系から、SHIRO THE GOODMAN(ROMZ)のようなブレイクコア系、ya△ma(FLOWER OF LIFE)のようなトランス系、はたまた田中フミヤといったメジャーな大御所まで、多種多様でまさにフリースタイル。そんな様子を眺めていると、所詮打ち込みはツールの一部とはいえ、生楽器よりもそれぞれのキャラクターが出しやすい手段なのかもなぁーと思えてくる。eater、PsysEx、onpack、Yabemilk、oorutaichi、杉本拓也……といった関西在住の電子音楽家たちの新曲を収録した同イヴェントのコンピ『IMAGINED RECORDS』はその好例。〈イマコミ〉はレーベルとしても機能しており、先日はHIROAKI ASAIのニュー・アルバム『for unaffected things』をリリースしたばかり。イヴェント共々注目されたし!!(レポート/井口啓子)

掲載: 2005年04月25日 00:00