〈南部の紳士〉が今年はミュージック・シーンも制圧か!?(from NEW YORK)
故レイ・チャールズの生涯を描いた映画「Ray」で快演を披露、見事にオスカーを獲得したジェイミー・フォックスは、いまやすっかり時の人だ。映画の波及効果もあって、多数のアーティストと共演した遺作『Genius Loves Company』やサントラがグラミー賞を受賞しロングラン・ヒットになっているなか、本家に負けじとジェイミー本人もアルバムを制作中。トゥイスタ“Slow Jamz”への参加はこの布石だった?……と勘ぐる前に、ジェイミーの優れた音楽的才能はもともと有名であることをお忘れなく。自身のシチュエーション・コメディーでもプロ・ミュージシャンをめざしながらCMのジングル制作をしている役柄だったし、3歳から始めたピアノは名門ジュリアード校に籍を置いて学んでいたほどの腕前だ。ちなみに、最初にピアノを教えてくれたのは彼のおばあちゃん。母親が養女だったため、血の繋がりはないこの祖母を彼は崇めており、アカデミー賞授賞式で声を詰まらせたのも彼女に言及したときだった。そのおばあちゃんに〈南部の紳士たれ〉と厳しく躾られた話も有名で、アルバム・タイトルはズバリ『Southern Gentleman』! カニエ・ウェスト、50セント、スヌープ・ドッグ、タンク、元クリードのスコット・スタップ、スラッシュと豪華ゲストが参加しており、〈幅広い層にウケる、セクシーなアルバム〉とのこと。天国にいるレイ・チャールズとおばあちゃんに見守られ、今年のジェイミー・フォックスは音楽界でも大暴れしてくれそうだ。(レポート/池城美菜子)







