キース・スウェット、ジョニー・ギル、ジェラルド・レヴァートという男性ソリストの実力者3人によるユニット、LSGの6年ぶりのセカンド・アルバム。P.ディディの秘蔵ラッパー、ルーンをフィーチュアした「ジャスト・フレンズ」他、スムースなバラードからセクシーなR&Bなどを、大人の色気たっぷりなコーラス・ワークで聴かせます。日本盤ボーナスは「ジャスト・フレンズ」のイエロー・マンによるリミックス。 (C)RS
JMD(2019/02/15)
R&B界のビート革命が進行していた97年、オーソドックスな歌の力を再証明するようなシングル“My Body”のヒットで華々しく登場したスーパー・グループ、LSG。そのなかで、Lことジェラルド・レヴァートは、翌98年の『Love & Consequences』でさらなるブレイクを果たし、『G』『Gerald's World』『The G-Spot』……とタイトルも悪ノリ(?)気味に、異常にコンスタントなリリースを重ね、ソロ・キャリアにおいてもオレ節を完全に確立。作品の質的/セールス的にも鰻昇りだ。イヤ~なことを言えば、LSG後に明白なステップアップを果たしたのはLのみ……ってこと。それゆえに、2度目のLSGは前回以上にジェラルド主導。その結果として『LSG2』は、華々しいぶつかり合いよりもジェラルドらしい安定感と整合性を優先した──スーパー・グループじゃなく、普通の──グループっぽい出来映え。もちろんそれが悪い意味じゃないってことは、作品を聴いてもらえればわかる。最強のシンガーたちが集まった、素晴らしいR&Bアルバム!!
bounce (C)轟 ひろみ
タワーレコード(2003年09月号掲載 (P78))
スタイルが時流と合わなくなったことでディールを失った天才=ジョニー・ギルに巡ってきた、6年ぶりの再起戦。L/Sのように色出しに精を出さないGの立ち位置は助っ人──先頃ボビー・ブラウン抜きで再々結成したニュー・エディションで与えられている〈トップ下〉ではなく、いわば後半出場の快速ウィング──の趣だが、かつて「マママママママママ~」とドリブったオトコですよ、いったん喉を震わせたら、シャウトから泣きまでその豊穣な歌表情が6年分の鬱憤を晴らすかのごとく溢れ出る、出る。とはいえ、Gのインプロ唱法はスコアにないオタマを隙間に詰めてゆく技ゆえ、音符の旗が少ない曲、ないしはエヴァーグリーンなメロディーで活きる。ゆえに絶唱も譜どおりのL主導曲が大半を占める今作より、前作の脱力メロのS曲のほうが活きる、と踏んでいるので、今作ではNJS期の同窓生=スティーヴン・ラッセルによる“Fa-Free”がG的な聴きどころかな。業務連絡、童顔様、弦から鍵盤に登録変更のうえアップ始めてくださーい。
bounce (C)yoshi-p
タワーレコード(2003年09月号掲載 (P78))
1作目『Levert, Sweat, Gill』の時とは違い、この新作でキース・スウェットはプロデュース/コンポーズに直接関わっていないので、当然キース印真っ只中の作風には出会えない。しかしながら、わずか一声で瞬時に世界を自分色に塗り替えられてしまう人なだけに、キースの存在感はやはり強烈である。しかも、熱いやりとりを繰り返すLとGの間隙をぬい、やおら姿を現わし彼らをなだめるかのような振舞いをしてくれたりするものだから、これはたまらない。特に少ない出番ながらキースが結局はいい所を全部かっさらってしまった“Fa-Free”には悶絶。大サビを歌うだけではなく、そこで転調して楽曲は彼の酩酊した(失礼)歌声で絶頂を迎えるという、言ってみればLSGというグループでなければなし得ないドラマがこの曲には凝縮されている。プロデュースを担うスティーヴン・ラッセルも、さすがグループ(トゥループ)の出だけあって、個性の異なる歌声の活かし方などはお手の物だったのだろう。最高としか言いようなし。
bounce (C)JAM
タワーレコード(2003年09月号掲載 (P78))
キース・スウェット、ジョニー・ギル、ジェラルド・レヴァート、R&B/SOULシーン伝説のプロジェクトLSGが再結成。何と6年振りになるセカンドアルバムが完成!華々しいキャリアを持つ3人による夢のユニットだもの「バラード歌わせたら業界NO1」は当然!ゲストはバスタ・ライムス、LLクールJ、ミッシー・エリオット他超豪華!!もう言う事なしのオススメ盤!! (C)稲田
タワーレコード(2003/07/30)