JODECIのメンバーであるヘイリー兄弟によるR&Bデュオ、K-Ci&JoJoの通算4枚目のアルバム。真骨頂の美メロ・バラッド主体で聴かせるメロウな1枚。ロドニー・シャーキンスのペンによるアッパーな「イッツ・ミー」ほか収録。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ティンバランドやテディ・ライリーら多くのプロデューサーが参加し、曲ごとにそれぞれ異なるカラーのサウンドを聴かせてくれた前作『X』。レベルも高く、好きなアルバムではあったけれど、その反面、アルバムとしては焦点の定まらない印象を抱いた人もいただろう。が、この4作目は、タイトルが『Emotional』というだけあって、前作にも参加していたティム・オーウェンが関わった哀愁感たっぷりの“This Very Moment”を筆頭に、ヘイリー兄弟の情感豊かでメロウなヴォーカルを聴かせるナンバーが揃っている。大半の曲を、マイク・スムーヴを中心にエマニュエル・オフィサー、ベイビーフェイスらファースト・アルバムからお馴染みの顔ぶれでじっくりと制作したのだろう。昔からのファンにはたまらない、ジョデシィを彷佛とさせる“I Don't Want”や“I Don't Mind”、ソウルの匂いが香る“So Emotional”、清々しく歌いあげるコーラスが美しい“Special”など、2人のヴォーカルに胸を焦がされっぱなしだ。これまではK-Ciばかりが目立ってしまいがちだった2人の声の均衡ぶりも、これまでのアルバムの中で一番。また、吹き抜けるコーラスとビートの効いたトラックの重なりが絶妙な“It's Me”のロドニー・ジャーキンス、収録されているベイビーフェイスの作品に匹敵する曲“Love Me Carefully”でのアンダードッグス、と初顔合わせとなるプロデューサーの仕事も良い。このアルバムで、これからの寒い冬も乗り切れそうだ。
bounce (C)金子穂積
タワーレコード(2002年12月号掲載 (P77))
言ってしまえば、現行のR&Bシーンにおいてシャウター系のシンガーは旬じゃない。熱く歌いあげるのもダメ、ガナるのもダメ、脂ぎってるのはもっとダメ。それでも、昔のサザン・ソウル・シンガーよろしくシャウター系を貫いているのは、K-Ci・ヘイリーと、彼の従順なフォロワーであるドゥルー・ヒルのシスコぐらいのもの。現在は、どちらかと言えば、このK-Ci&ジョジョでいうと弟であるジョジョのような、滑らかなハイ・テナー系ヴォーカリストが主流という気がする。そのように、ヴォーカルの資質も、そして性格も正反対と言っていいほど異なるヘイリー兄弟が、ひとたび歌声を重ね合わせると、そこには、他の男性デュオには求め得ない絶妙な絡み合いが生まれる。最新作『Emotional』は、そのことを立証してくれる会心の作だ。
「今回のレコーディングでも、ジョジョと何度もケンカしたよ。俺が自分のパートだけ録音してとっとと家に帰ると、アイツはブウたれるしさ。けど、やっぱり兄弟なんだな、結局はちゃんと仲直りするんだ。ケンカはするし、性格もまるっきり違うけど、そんな俺たちだからこそ、いっしょに歌うと、そこにはマジックみたいなもんが生まれる。他のシンガーとじゃ、こうはいかないな」(K-Ci)。
もともとジョデシィという4人組グループにいた彼らの名を一躍有名にしたのは、グループの活動休止を機に兄弟名義でリリースしたアルバム『Love Always』(97年)から生まれた、全米No.1ヒット曲“All My Life”だった。厳密に言えば、その曲はジョジョのソロ・ナンバーであり、彼自身も曲作りに参加したもの。その大ヒットをきっかけに、ジョジョはソングライターとしての才能をも開花させたのだ。ところが最新作には、ロドニー・ジャーキンスやベイビーフェイスといった敏腕プロデューサーたちをはじめとして、兄弟と親しい人々が曲を提供しているものの、旧作に比べてジョジョがペンを執った曲があまり見当たらない。何か特別な理由でもあったのだろうか。
「俺はいまでも曲作りをしてるけど、今回は歌うことに専念したんだ。不思議なことに、自分以外の人物が作った曲でも、かなり感情移入できたね。〈ひょっとして、この曲、俺が作ったんじゃなかったっけ?〉なんて思うこともあったりして(笑)」(ジョジョ)。
シンガーに時代が求める唱法は変わっても、心に響く歌は不変のもの。K-Ci&ジョジョのエモーショナル&ソウルフルな歌声が、そのことを証明してくれる。
bounce (C)泉山真奈美
タワーレコード(2002年12月号掲載 (P77))
彼ららしさが今回も出てていい感じ。車で窓開けたら全員振りかえるかも!?女の子と一緒に聞いてもええでえー!アップテンポもGOOD!スローはさらにKOOL。言うことなし。
JODECIのレイトリーからファンじゃ。
買い!!聴きまくりー!