スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演の映画「マイノリティ・リポート」(2002年12月7日ロードショー)のサントラ盤。音楽はジョン・ウィリアムスが担当。 (C)RS
JMD(2019/02/13)
スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演という強力コラボレーションが実現したことで、話題性満点のお正月映画「マイノリティ・レポート」。スピルバーグはスピルバーグらしくハイテンポでありながら粘っこいアクション演出を披露しているし、トムはトムらしく軽薄そうに見えて骨のある二枚目ヒーローを演じている。まず観て損のない娯楽作品の仕上がりだ。
原作は「ブレードランナー」(原作のタイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」)で有名なSF小説界の巨匠フィリップ・K・ディックの短編小説。超能力者の予知によって犯罪を未然に防ぐ警察システムが実現したとしたら? そして刑事自身が殺人犯になると予知されてしまったら? という奇抜な発想をシンプルに追求したアイデア・ストーリーである。映画では主人公の刑事や予知能力者の境遇が描き込まれ、ドラマチックなストーリーに膨らませてあるが、〈オレは本当に殺人を犯してしまうのか?〉というアイデンティティー崩壊のサスペンスが薄れてしまった感があるのは少し残念。とはいえ、〈広告が消費者個人に直接語りかけてくる憂鬱な未来〉というディック的未来観の描写もあるので(原作には描かれていないのに、である)、ディック・ファンも納得しておこう。
そういえばトム・クルーズの前作「バニラ・スカイ」は、スペイン映画「オープン・ユア・アイズ」を気に入ったクルーズが自身の主演でリメイクしたもの。トムのファンには「バニラ・スカイ」に困惑した人が少なくないようだが、あれは本作以上にディック的なストーリーだった。トムはどうやらこの手のSFが本気で好きみたいだ。
bounce (C)黒住 光
タワーレコード(2002年12月号掲載 (P146))
超話題作SFスリラー!!
トム・クルーズ主演
スティーヴン・スピルバーグ監督
ジョン・ウィリアムス音楽
「マイノリティ・レポート」サウンドトラック
なんといっても、注目なのは,久々も久々の、
ジョン・ウイリアムスの緊張感いっぱいのサスペンス
スコアが聴けると言うこと。とにかく、無機質的に
緊迫感をあおるオーケストラが展開,今までの
ウイリアムスとスピルバーグの作品とは打って変わった
ハードボイルドなしあがり。そして、そのクールさを
裏返しする美しいストリングスがラストで炸裂。
マーラーのクラシックにも似た大空を舞うような
優雅なメロディは、ドラマを終えた後の感動感いっぱい
です。映画ファン、サントラ・ファンは気になって仕方がない
一枚!!!まずはご自身の耳で!!!
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2004/09/16)
今冬、日本でも公開予定の、トム・クルーズ主演、スティーヴン・スピルバーグ監督の超話題アクション・スリラー「Minority Report」。2054年を舞台にした近未来感と、追い詰められていく緊迫感を繊細かつダイナミックなオーケストラで盛り上げるスコアは、〈ハリー・ポッター〉〈スターウォーズ〉シリーズのヒットメーカー、ジョン・ウィリアムズによるもの。映像との一体感はピカイチ。
bounce (C)星 昭江
タワーレコード(2002年7月号掲載 (P143))
J・ウィリアムスの創造の世界をブチまけたようだ。
究極の緊張感、早鳴る鼓動・・・・
映像ではなく、この音楽から多大に伝わってくる。
所謂クラシック現代音楽的な作品ではあるが
彼らしい創作と雰囲気、意気込みが伝わってきます。
未知との遭遇OSTを超える彼の代表作となるだろう。