ロック・バンド、BBQ CHICKENSのセカンド・アルバム。収録曲数20曲にして収録時間は何と20分未満!骨太なパーティーチューンが駆け抜けるショート・チューン・コア・アルバム。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
1stアルバムは全19曲、収録時間18分。余りに神出鬼没&やんちゃな4人衆、ハイスタKENのサイド・バンドBBQ CHICKENS が1年2ヶ月ぶりに2ndアルバムをリリース!前作に多少見られたポップな要素を一切排除し、よりハードに、よりへビーに、そしてよりタフネスに仕上がった傑作です!聴いた後は思わず目頭が熱くなるほど。ちなみに今作も収録曲全20曲、20分未満。価格は2002年にちなんで税込み¥2,002!!(去年リリースの1stは¥2,001でした…。)
タワーレコード(2009/04/08)
「ぼくは誰よりも速くなりたい。寒さよりも、一人よりも、地球、アンドロメダよりも」と、そう告げてサックスを吹き続けた男がかつていたが、BBQ CHICKENSもまたファースト・アルバム『INDIE ROCK STRIKES BACK』に続くセカンド・アルバムにおいて、全20曲を18分強の高速で駆け抜ける。もちろん、本作は“OLD SCHOOL”というナンバーで叫ばれているように、80年代の米国ハードコア・パンクとスケート・カルチャーへの敬意そのものでもあるのだが、形はこの際どうでもいい。むしろ、大切なのは、妻子を持ち、あるいはバンドで成功し、全てを手に入れた彼らが下らないあれこれに絡め取られないように速度を上げ、膨大なライヴ活動などによって酷使した肉体に、シンプルかつソリッドな精神性を宿そうとした心意気だ。それは『GOODBYE TO YOUR PUNK ROCK』というタイトルにも如実に表れているように思う。人は速度に惹かれるものだし、世界で最も速い曲という理由でナパーム・デスやアナルカントのCDを手にする、そんなリスナーも数多くいるだろうが、この作品は何故速度が必要なのか、その理由を体で教えてくれるはずだ。ドラムスのハタノの都合上、現在はライヴ活動を停止している彼らが、本作を携えて駆けるライヴ・ツアーによって、さらなる強靱な肉体と速度を獲得するであろうことは間違いない。
bounce (C)小野田雄
タワーレコード(2002年10月号掲載 (P88))
いやはや来ましたぜ。こいつは秋から縁起がいいね。そりゃあそうともさ、このセカンド・アルバム、マジで速くて簡潔でかつ爽快。そしてなにより、どれもこれも点が巨大に爆発中!なんですわ。曲は短く小粒でも、ハッチャキにドッガーン!な曲満載なわけです。パンク/ハードコアの数ある名作群の中でも、音のコントロール具合やアイデアがこれだけトータルに美味しく上がっているのはスンゴイ。ある種、頂上での超常現象なり。しかもサラっとね。ファースト・アルバム『INDIE ROCK STRIKES BACK』(2001年)よりもポップ要素が少ないとの向きもあるでしょうが、全体を貫くコード感や音の抜け、タイトなリズム・コンボからは2002年なりのポップがムンムン感じられるのですよ。そう、現場上がりの現場のポップとでも言いましょうかね。〈点が巨大に爆発〉を可能にしているのは、アイデアと力量を強力に擦り合わせている作業があると思われ……。つまり、一瞬の爽快さや躍動するロック感を提供する彼らのバックヤードには、これまでに費やした数多くのアイデアや苦悩、葛藤が山盛りに積まれていると思われ……。なんだろ? 五・七・五の中にすべてをぶち込む作業に近いのかなあ。いろんな要素を溜め込んで一気に核心だけブリっと出す。しかもニヤリと微笑み付きでね。これって江戸の民衆文化じゃん!ってオイは勝手に納得しただよ。諧謔・おかしみ・粋が2002年の東京で産湯に浸かったっつうんすかね。ともあれ、BBQ CHICKENSが彼ら流のやり方・作法ってえので現在の音楽状況にこっそり爆弾仕掛けた! ヤバイっす。ホントっす。
bounce (C)クラヤマナオキ
タワーレコード(2002年10月号掲載 (P88))