痛いほどリアルな気持ちを細やかに描いた3枚のシングル『おやすみなさい』『あなたと握手』『今度までには』を筆頭に、初のブラスバンドとのコラボによる「クローゼット」、幻想的に仕上がった「木星」、クラシカルなストリングス・アレンジの「心の乙女」、「相合傘」をパンキッシュにリアレンジした'汗かきMix'など曲のテンポ、アレンジ、ボーカル・スタイルまで色彩豊かで強力な個性を持った通算4枚目のアルバム。 (C)RS
JMD(2019/02/05)
aikoのめでたい4thアルバム。
秋の季節を彩るにふさわしい1枚。シングル「おやすみなさい」「今度までには」「あなたと握手」を含む、全13曲のラブソングを収録。aikoの曲は本当に心に響く切ない思いが男女問わずしみてきますね。秋といわず一年中そばにいてほしいですね。 (C)Sugisaku
タワーレコード(2002/10/11)
前作のサード・アルバム『夏服』とこの新作を立て続けに聴いてみたらわかると思うんですが、aikoの濃密な歌世界に込められた〈情念〉の総量は人をちょっと圧倒するレヴェルのものです。恋愛をテーマにしつつ、その歌は決して軽いだけのものではなく、女の激しい内面(情念)を描いているという意味では、今作もいっそうの深化を見せながら、メロディーメイカー、aikoとしての卓越したスキルにいつの間にかほだされてしまう。aikoの危うくてデリケートな心が、アレンジも含めどこか丸味を帯びた曲のメロディーとなって提示されています。『夏服』のジャケットでは鋭い夏の陽射しに負けじとキッと先を見据える目線が印象的でしたが、今作ではそんな陽射しを睨み返すでもなく、半目で光を気持ちよさそうに浴びるaikoが見られ、それはきっと本作に流れる〈柔らかさ〉を言い当てているんだと思います。
bounce (C)内田暁男
タワーレコード(2002年09月号掲載 (P91))