デビュー・アルバムが、全世界で400万枚のセールスを記録/グラミー賞ベスト・オルタナティブ・アルバム賞を受賞した、コールド・プレイのセカンド・アルバム。ケン・ネルソンを共同プロデューサーに迎え、繊細でナイーヴな感触は残しつつも、情熱的なアップ・ビートも聴かせる。静寂感とネオロシズムを同時に奏でる「ポリティック」、ポップ色の濃い「イン・マイ・プレイス」、UKテイストなカントリー・ソング「ウォーニング・サイン」、ガレージ・ロックの力強さを有する「ア・ウィスパー」、ラストを飾る優雅なバラード「アムステルダム」と安に静寂を描くのではない真の静寂の世界を繰り広げる奥深い作品に。CX系『F1グランプリ』エンディング・テーマ「クロックス」他を収録。 (C)RS
JMD(2019/02/11)
異例の500万枚セールスを記録したデビューアルバム「パラシューツ」から2年ぶりのこのアルバム。一聴するに涙が止まらない。これは激情のバラード・ロックなのだ。いつ聴いても素晴らしいコールドプレイの音楽。これこそ本物の証。オススメ→(1)(2)(5)(6) (C)DaKaRa
タワーレコード(2002/10/09)
ファースト・アルバム『Parachutes』に収録の“Yellow”で〈星を見上げてごらん〉と歌ったコールドプレイは、“Politik”で空の上から世界に警鐘を発する。とはいえ今作は大仰で〈政治的な〉鼻白らむ作品ではない。“In My Place”をはじめ、恋愛の不幸を、社会の暮らし難さを一貫して歌うナイーヴな側面を抱えながら、ケン・ネルソンと共に作り上げたストリングス、そしてピアノの豊かな彩りが彼らをUKギター・バンドという形容以上の存在にしている。“Daylight”や“A Whisper”の躍動感は彼らの骨っ節の強さを浮かび上がらせるが、柔らかく包容力のあるクリス・マーティンのヴォーカルは荒ぶる感情を決して張り上げない。それはイアン・マッカロクが、ジェフ・バックリーがかつてそうであったように……。さて、宇宙の砂塵に漂い地球を見下ろしたとき、果たして僕たちの住む街はどんなふうに見えるのだろう?
bounce (C)駒井憲嗣
タワーレコード(2002年09月号掲載 (P91))