テイ・トウワがSWEET ROBOTS AGAINST THE MACHINE名義で放つ、セカンド・アルバム。初期のテクノ・ミュージックを彷彿させるポップで、ウィットに富んだ内容で、デニース・ウィリアムスのカヴァー「FREE」、フジテレビ系アニメ『ピロッポ』の劇中挿入歌「LATTE & MACARON」などを収録。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
SWEET ROBOTS AGAINST THE MACHINEのセカンドアルバム。
タワーレコード(2009/04/08)
SWEET ROBOTS AGAINST THE MACHINEの『TOWA TEI』。なにやら煙に巻く感じにエイフェックス・ツインの『Richard D. James Album』を勝手に連想(そして懸念)してみたものの、そんな深読みは無用。絶対的な時代感覚と多才でもって潔く更新されたビート・メイキングとともに、求心力をさらに高めたアルバムが届いた。耳から心に届く速度が早まったような感もあり。自身によるフレンチ・タッチなパーティー〈etoies〉との連動も窺わせる今作のテーマは〈JOURNEY〉だそうだが、むしろ旅という言葉から想起される高揚感や憧憬をモチーフに彼がオーディオと戯れた結果の、非常にパーソナルな作品集という気がする。音響の狭間にエスニック風味が滲む“Hawaian Tabla Chapa”“Manis”などでさえ、実際にはいかにもなリズムや民族楽器の音色サンプルが多用されているわけではないし。デニース・ウィリアムスの名曲“Free”の心弾む2ステップ・カヴァーもあれば、エレポップを思い描いたようなエレクトロニカやファンキーなエレクトロもあり、シメはバリでのフィールド・レコーディングもの。それにしても雑多な方向性を切り分けしないで違和感なく1枚のアルバムにペーストする収納名人ぶりは相変わらず流石。アクシデントだけで成り立つようなIDMや、モードを綱渡りするだけのクリエイターを洗い流すほどの一貫性、そして音楽と音そのものの存在感といったら!
bounce (C)高橋玲子
タワーレコード(2002年05月号掲載 (P80))
クロマティック・ハーモニカと口笛の音色が導く楽園的ムード。〈ベタな手口だな〉なんて見くびっていたはずが、ラストの虫の音を耳にする頃には気分はほぐれまくり、投げやりな方向に持っていかれてしまってて。そしてまたリピート、という始末。5年ぶりの帰還となったこのプロジェクトのアウトドア性は、彼の「アルバムをキュートな印象に絞りたくなった」志向によって、眩しさをもって強まった。前作のフィールド・レコーディングによる“ウブドの夜”の存在価値が誰にでもわかるようになった今、このポップでナチュラルな世界観はとても鮮明に映るはずだ。パトリース・ラッシェンのカヴァ?に次いでソウル・クラシック、デニース・ウイリアムスの“Free”がチョイスされているが、そこには子犬や小動物やらが跳ね回る童話的理想世界が拡がる。テイさんは、太陽を敬い生きる庭師のような人だ。また、詩人の庭師だ。玩具(ロボット)と戯れる、というコンセプトにおいて、彼は宙返りしたりスキップしたりしつつ実に真剣に向き合ってみせる。それによりピースフルと狂気のはざまの不可思議な音像が浮かび上がってくる。そこの中間領域を実に理解しているアトム・ハートのナンバー“The End Of A Love Affair”がピカイチ。現代のチャンキー・ミュージックをめざして作られたスティール・ギターとタブラが合体したハワイアンもの“Hawaian Tabla Chapa”も冴えている。なお、そのチャンキー・ミュージックの提唱者であるハリ?細野は、別トラック“Tikus”でイカしたベースを聴かせております。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(2002年05月号掲載 (P80))