音を探す旅は、まだ終わらない。
11枚目のオリジナルアルバム「QUESTUNE」は、「QUEST MAP(音の探検図)」というコンセプトのもと、音楽そのものを"地図"に見立てて次のグルーヴを探し続ける三者の軌跡を記録した作品。スタジオ即興素材をローファイな質感のまま再構築し未完性を美学へと昇華したアンビエント/エレクトロニカ的序章「Mukashi Mukashi」に始まり、モダンジャズファンクの推進力で現在地を提示するタイトル曲「Questune」、ジャズロック的直進性を帯びた「Keep on Going」、コンテンポラリーの質感で夜の時間軸を描く「Nite Phase」、ラテンジャズとアフロビートのポリリズムを交差させた「熱帯回廊」、空間処理を際立たせたシネマティック・ジャズ「Airglow」、東欧的スケールを織り込んだ高速曲「Mangalitza」、祝祭感を纏うジャズポップ「Buono Time」、ゴスペルフィールを内包するソウルジャズ「Growin'」、叙情性と推進力を両立させたサマージャズフュージョン「夏のGravity」、ライブ感覚と構造的遊戯性を併せ持つファンクナンバー「OTODOKENIAGARIMASHITA」と続く。そして代表曲を再解釈し、トリオの緻密なポリリズムと サックスプレイヤーYucco Miller のエッジの立った音色が緊張と解放を反復しながら再構築される構造美を提示する「Mood in the Dancing feat. Yucco Miller」。昨年リリースしたコンセプトアルバム『Dazz On』収録版とは構成・ミックスともに明確な差異を示し、同一楽曲の解釈の拡張を提示している。終止形ではなく余白を残すことで旅の継続を予感させるコンテンポラリー・ジャズバラード「All Will Be Fine」へと至る。即興と構築、衝動と設計、その緊張関係を音像として描き切った"進行形の探検図"である。ジャズトリオというフォーマットの歴史的系譜を踏まえながらも、その更新可能性を現在形で提示する本作は、日本発インストゥルメンタルの文脈に新たな座標を刻む一枚と言えるだろう。
発売・販売元 提供資料(2026/03/16)