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構成数 : 1
世界で活躍する化学者から教授を経て学長に。「たけしの兄」が来し方を振り返る。
【本書「はじめに」より抜粋】
人は、生きているうちにいろいろな顔を持つようになるものです。
私、北野大はといえば、世間のみなさんによく知られているのは「ビートたけしの兄でテレビのコメンテーター」という顔かもしれません。ただ、私の顔はそれだけではありません。おこがましいですが、分析化学や環境化学の研究者という顔、そしてここ三十年は、大学で教壇に立つ教育者という顔も持っています。
今回、そんな私のさまざまな顔と、八十余年の人生を振り返る機会をいただきました。自分の過去をあらためて聞いていただくことなど、そうあるものではありません。チャンスを与えてくださった関係のみなさまに、心から感謝とお礼を申し上げます。
自分のことを話すことには気恥ずかしさもありますが、これまでお世話になった方々への恩返しと思って、洗いざらいお話ししたいと思います。どうぞお付き合いください。
私は、下町のペンキ屋さんの家の息子として生まれ、教育熱心な母に育てられました。「家業は継ぐな。技術を学んで勤め人になれ」という母の教育方針に従って、大学は工学部に進み、分析化学の専門家として財団法人の試験研究機関に勤め、そのあと大学教員になりました。
「もし家業を継いでいたら、どうなっていたかな」と考えることがあります。もしかしたら、北野塗装店を大きくして、大社長になっていたかもしれません。しかし私は、母親の方針に従って生きてきてよかったと思っています。父には申し訳ないけれど、人生で最も影響を受け、最も感謝しているのは、やはり母です。
同じ親に育てられましたが、弟のたけしは親の方針に反して漫才師になりました。弟の場合は、親に逆らってよかったのでしょう。なんだかんだいっても、私は「たけしの兄貴」。こうしてお話しする機会をいただいているのも、弟の存在があったからだ思います。
この講座では、私が力を注いできた化学物質の安全性にまつわる話、教育者としての経験、若い人と接する時の私なりの心構えもお話ししたいと思っています。農薬や食品添加物に含まれる化学物質に対して、漠然と「怖い」イメージを持っている方もいらっしゃいますが、大切なのは、正しく理解した上で判断することです。私の話が少しでもみなさんの判断の参考になることを願っています。
人生を振り返ってあらためて思うのは、世の中はいろいろな人の存在があって成り立っているということです。「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋をつくる人」という有名な言葉がありますね。社会は、駕籠に乗る偉い人だけで動いているわけではありません。一人ひとりが、社会で必要な役割を担う、貴重で大切な存在なのです。
私は、きわめて平均的な人間で、自分は中の中、良くて中の上ほどの人間だと思っています。それでも、それなりの人生を送ってこられました。誇らしい人生ではありませんが、「こんな生き方もあるんだな」と、みなさんの励みになれば幸いです。
| フォーマット | ムック |
| 発売日 | 2026年03月25日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | NHK出版 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784149112251 |
| ページ数 | 176 |
| 判型 | A5 |

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