灼熱のように激しく、同時に催眠的...
"砂漠のジミヘン"が生んだ最初の一歩
ギター・ヒーロー、エムドゥ・モクターの2019年リリース 1stアルバムが〈Matador〉から再発決定!
日本の約3.3倍の国土面積ながら、人口はわずか約2,700万人。国土の大半を砂漠が占め、干ばつにも長く苦しめられてきた西アフリカ・ニジェール共和国は、独立以降もクーデターを繰り返すなど、常に不安定な国情に置かれてきた。そんなニジェールから、"砂漠のジミヘン"として現れ、昨年のフジロックでも強烈なインパクトと熱狂を生んだギター・ヒーロー、エムドゥ・モクター。
彼にとって新たな章の幕開けとなった2019年リリースの本作『Ilana (The Creator)』が、〈Matador〉から記念すべき再発を果たした。本作は、初めてライヴ・ロック・バンド編成で録音したアルバムであり、果てしないツアーを通じて磨き上げられた、灼熱のように激しく、同時に催眠的でもあるサウンドが収録されている。
そのサウンドはのちに『Afrique Victime』(2021年)~『Funeral For Justice』(2024年)~『Tears of Injustice』(2025年)と、爆発的な完成形へと到達することになるが、本作『Ilana (The Creator)』は、まさにその最初の一歩だった。収録曲の数々はいまもなお、カルテットの高揚感あふれるライヴに欠かせない定番曲として演奏され続けている。
発売・販売元 提供資料(2026/02/02)
サード・マンからのライヴ盤も好評だった〈西アフリカのジミ・ヘンドリックス〉の異名を取る左利きのストラト名手。呪術的な反復グルーヴにキレッキレのファズ・ギターが斬り込む2年ぶりのフル・アルバムは、テイム・インパラやブラック・キーズも嫉妬しそうなサイケ・アフロ・ブルース作品に。クセの強い激烈プレイに対し、ときおり挿入される歌声はとってもマイルドな高音で、そのアンバランス具合がユニークです。
bounce (C)山西絵美
タワーレコード(vol.429(2019年7月25日発行号)掲載)