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構成数 : 1
まえがき
序 章 日本/沖縄をめぐる認知地図
1 占領者の認知地図――ヴァーン・スナイダー『八月十五夜の茶屋』
2 被占領者の認知地図の陥穽――大江健三郎『沖縄ノート』
3 第三の地図を作製する
4 本書の構成
第1章 身体―空間の再利用――梅崎春生「蜆」(一九四七年)
1 「幸福の総量は極限」されたエコノミー
2 与える側の配慮
3 「男」の語りの矛盾
4 「道徳的マゾヒズム」の可能性
5 終わりがない交換に向けて
第2章 性の管理と空間表象――大城立裕「白い季節」(一九五五―五六年)と広池秋子「オンリー達」(一九五三年)
1 「白い季節」――「風景としてみる」べきもの
2 検閲下で描かれた性の管理
3 医師の心象地理
4 「オンリー達」――「貸間」になる女たち
5 「女の値」と連動する貸間空間
6 変形する貸間空間
第3章 〈法〉の手前の監禁空間――大江健三郎「人間の羊」(一九五八年)
1 バス空間の揺れ動く秩序
2 「羊撃ち」と軍事主義
3 交番と〈法〉
4 「教員」の「想像的転倒」と「羊」への羨望
5 占領者という鏡
第4章 占領の裏座敷――大城立裕「カクテル・パーティー」(一九六七年)
1 分離された空間
2 内部と外部の「裏」
3 刑法的な保護に値しない生
4 ホームの境界を脅かす女性
5 「私」に還流する法の倒錯性
第5章 家出を夢みる女たち――新垣美登子「黄色い百合」(一九五四―五五年)
1 旧民法下の戦後沖縄文学
2 民法改正運動と新聞小説「黄色い百合」
3 妻/妾/女中に分断された女性たち
4 非規範的な家族
5 返済不能の愛
6 起源の焼却
第6章 ハンセン病者の占領空間――沖縄愛楽園機関誌「愛楽」の作品群
1 「異郷」として生きられた沖縄――源静夫「焼土の女」(一九五七年)
2 病者の心象地理――南原旅人「黒い流れ」(一九五九年)・宮良保「浜蟹」(一九五六年)
第7章 「別空間」への想像力――崎山多美「アコウクロウ幻視行」(二〇〇六年)
1 テクストのコード
2 「あのヒト」との境界線
3 「あの」場所の書き換え
4 他者のための空間
終 章 地図を書き換える
初出一覧
あとがき
2022年の「復帰50年」を経たいまなお、沖縄が抱える基地問題、女性への性加害、日本本土との経済格差などの諸問題は改善されず、「本土」対「沖縄」の固定的な図式で議論がなされている。
アメリカ軍による占領統治と戦後の日本社会によって形成された現在の地図的想像力を、私たちはどのように書き換えることができるか。新たな地図作成=カルトグラフィはいかに可能か。
大江健三郎や大城立裕、崎山多美など、占領を描いた戦後の日本文学と沖縄文学を丁寧に読み解き、法・人種・階級・ジェンダーという分断線が刻まれる私たちの身体性に着目する。政治的な主体から排除された女性や障碍者たちの複数の声を響き合わせ、「本土と沖縄」という空間を超えて新たな「抵抗の地図」を想像する文学研究の可能性。
| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2026年02月26日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 青弓社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784787292834 |
| ページ数 | 272 |
| 判型 | 46 |

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