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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2026年02月13日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 文学通信 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784867661178 |
| ページ数 | 688 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
はじめに—異文化交流文学史・〈異〉なるものをもとめて(小峯和明)
一、異文化交流文学とは/二、本書の構成と各論の概要
序 章 一六世紀前後の日本と東アジアの〈異文化交流文学史〉(小峯和明)
一、問題の所在/二、全体の構想/三、「東アジア」はどこからどこまでか?/四、具体例から—倭寇・キリシタン・壬辰倭乱の三極—歴史・地図・言語資料から文学への編み換え・読み換えへ/五、往く人、来る人—〈幻想の異文化交流文学史〉へ
I 文学と歴史のあいだ
文之玄昌「鉄炮記」と重陽節—「一種子」の「生〻無窮」をめぐる表現構造(鈴木 彰)
一、はじめに—文芸としての「鉄炮記」/二、「鉄炮記」の枠組み—「一種子」の「生〻無窮」/三、「鉄炮記」と重陽節/四、重陽節と「馬射」/五、重陽節をめぐる趣向/六、おわりに
一七世紀末の東アジア海域交流と筆談—朝鮮人金泰璜らの安南漂流とその後(崔 英花)
一、はじめに/二、漂流の顚末—一六八七年、朝鮮人金泰璜の安南漂流/三、調査と陳情—一六八七〜一六八八年金泰璜と安南官吏、清文士の間の筆談/四、報告と交渉—一六八八年〜一六八九年清の商人陳乾、朱漢源による朝鮮の役人との筆談/五、強弁と忠告—一六九一年陳乾の弟陳坤と済州役人との筆談/六、おわりに
「南国山河」と天書祥瑞—ベトナムの独立宣言にみえる異文化コミュニケーション(ファム・レ・フイ)
一、私撰説話集の漢詩から勅撰国史の漢詩、国民国家の漢詩へ/二、説話の概略/三、「南国山河詩」に関する先行研究と問題提起/四、一〇〇七年の使節と「天書」の演出/五、一〇一〇年の使節と「天書」の演出/六、一〇一二年の使節と「天書」の神の正体/七、李朝における「天書」祥瑞の受容とその活用/八、宋朝の「天書」と李朝の「天書」、李朝の「天書」と杜善、杜善と「南国山河詩」
[コラム] 対外関係を題材にした文学(関 周一)
1 『太平記』に引用された高麗牒状/2 「高麗国」へ渡った赤松左馬助
『大唐西域記』における二つのセイロン島建国神話—羅刹国(僧伽羅国)と執師子国をめぐる(高 陽)
一、はじめに/二、『大唐西域記』の建国神話/三、漢訳仏典、『今昔物語集』などとの関連/四、二つの建国神話をつなぐもの/五、日本図に見る「羅刹国」—文学としての地図の世界/六、その後のセイロン島ものがたり—井上靖の短編小説、鄭和の遠征と南方熊楠/七、おわりに
うるまをめぐって(屋良健一郎)
一、はじめに/二、うるまはどこか/三、うるまをめぐる近代の議論/四、琉球をうるまとする説の登場/五、うるまを台湾とする説/六、おわりに
『袋中上人絵詞伝』小考(千本英史)
一、はじめに—生いたちと青壮年期/二、描かれない滞琉の様相/三、本土帰還後の足跡/四、奥書・識語の確認/五、敬輔没年の問題
[コラム] 「狄之嶋」の新羅明神―『新羅之記録』成立の背景をめぐって(平沢卓也)
1 『新羅之記録』と新羅明神信仰/2 松前への新羅明神勧請と『寛永諸家系図伝』/3 もう一つの始祖伝承/4 渡海の守護神
II 外交、学芸と文学
早稲田大学図書館所蔵安南関係古典籍からみる日越間の漂流、交流、研究史(河野貴美子)
一、はじ//...
文学における異文化交流とは何か、その探求に挑む。
文学において〈〝異〟なるもの〉とは何か、〈〝異〟なるもの〉とどう出会い、葛藤し克服していったのか、あるいはなしえなかったのか。それらがいかなる文学創造や享受、再生をもたらしたのか。
異文化交流文学論のあらたな起点となる書。
取り上げるテーマは、中国、朝鮮半島、日本、琉球、ベトナムという、文字通りの東アジアに広範に及び、時代も一六世紀前後を焦点としつつも古代から一九、二〇世紀にもわたる、多彩で問題提起に満ちた論考の集合体。全体は、I 文学と歴史のあいだ、II 外交と学芸と文学、III 交易、交通の文学、IV 宗教の文学、V 戦争の文学の五部に分かれる。
歴史事象として史学からのみとらえられがちな異文化交流の問題を、文学の問題として位置づけ直したり読み換えたりする、表現史としての試みをおこないつつ、「異文化交流文学史」の基本的な方法論を提起する。各論としては、外交や漂流、拉致者の異文化交流、あるいは内外の異文化に及ぶコレクションをめぐる交流等々、書籍類を焦点に検証したり、経済や交易、物流などの流通の問題を異文化交流として定位し、文学面からとらえようとする。また、東アジアの宗教としての仏教、道教、神道、キリシタン等々について異文化交流の面から文学としての課題を検討を加えるほか、蒙古襲来や壬辰倭乱、薩摩の琉球侵略等々、東アジア世界で勃発した対外戦争や侵略などを焦点に文学の課題として検討も行う。
既存の時代別、ジャンル別、誕生・隆盛・衰退といった定番の予定調和的な文学史観に依存せず、『源氏物語』に象徴される古典として権威化した、カノンとしての文学作品にのみ依拠しない。一般には文学と認知されていない諸作品や諸資料、あるいは歴史史料とされているものも逆に文学として読み換える、そうした融通性やダイナミズムからあらたな文学史を指向する。言葉や文字による表現史、あるいは絵画や造型、その他種々のメディアと複合させ、輻輳させた文学史観、言い換えれば、「何でもありの文学史」を基軸にする。
執筆は、阿部龍一、荒木浩、伊藤聡、李暁源、位田絵美、宇野瑞木、大木康、大西和彦、岡美穂子、金英順、木村淳也、金文京、グエン・ティ・オワイン、河野貴美子、高陽、小林ふみ子、小峯和明、崔英花、佐伯真一、佐野愛子、鈴木彰、関周一、染谷智幸、高津孝、千本英史、趙恩馤、陳小法、ツベタナ・クリステワ、出口久徳、德竹由明、原克昭、ハルオ・シラネ、樋口大祐、平沢卓也、ファム・レ・フイ、松居竜五、松浦史明、松本真輔、水口幹記、宮腰直人、目黒将史、屋良健一郎、横山學。

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